小2 体育 つくろう!ABCダンス【実践事例】(新潟大学教育学部附属新潟小学校)
新潟大学教育学部附属新潟小学校
小野 浩由教諭
ロイロノート・スクールでよりよい動きのつなぎ方を考える活動を通して、プログラミング的思考を促す授業を展開します。
創作ダンス活動を通して、軽快なリズムの音楽に乗って、弾んで踊ったり、友達と調子を合わせたりして踊る学習です。
まず、児童たちにダンスの振り付けを自由に考えさせ、しばらく試しに動いた後、全体でどんな振り付けを考えたのか発表し合いました。発表で出し合った考えを共通点でまとめ、振り付けを6種類に絞りました。その振り付けをタブレットで撮影して、ロイロノート・スクールに保存しました。その後、「動きのつなぎ方を考えて、ダンスをつくろう」という学習課題を設定し、「6種類の動きをどうやってつないでいくか」について考えていきました。そこで、「6つから4つを選んで振り付けをつくる」という条件を提示し、何を基準に4つを選び、どうやってつないでいくか考えました。思考していく上で、どのようにつないでいくとよいか、つなぎ方の基準を話し合わせる場をつくり、基準を立てることができました。まず踊りやすさを考える、音やリズムとの合わせ方を考える、この2つの基準により、全員が動きのつなぎ方に見通しをもつことができました。その後、踊りやすさ、音やリズムとの合わせやすさを基準に、動きのつなぎ方を考えていきました。
ロイロノート・スクールで一通りの動きを撮影し、つなげた後、スライドショーで動きの流れを見て、実際に踊りながら、振り付けを完成させていきました。完成した振り付けを全体で発表し合い、「どんなダンスになったか」という内容と合わせて、「どのようにダンスをつくったか」という方法に関する振り返りをさせました。
ロイロノート導入のメリット
ロイロノート・スクールを使用することで、デジタル化された動きを組み合わせて一つのダンスを創作する活動を通して、動きのつながりを可視化でき、考えたことを友達に伝えることができました。
実践の目標
ダンスに入れたい動きを選び、動きのつながりを考えて、一連のダンスをつくることができる。
友達と協力しながら、自分たちで考えた動きを再現することができる。
自分で組み合わせた動きを、軽快なリズムに乗って踊る技能を身につけることができる。
軽快なリズムに乗って踊る簡単な踊り方を工夫し、考えたことを友達に伝えることができる。
リズム遊びに進んで取り組み、誰とでも仲よく踊ったり、場の安全に気を付けたりすることができる。
実践の場面
1. 6種類の動きをつくり、ロイロノート・スクールに保存する
まず、児童たちにダンスの振り付けを自由に考えさせた。試行錯誤しながら、どこをどのように動かせそうか考えていった。
しばらく試しに動いた後、全体でどんな振り付けを考えたのか発表し合った。発表で出し合った考えを共通点でまとめ、各グループで動き方を絞らせた。6種類に絞った振り付けをタブレットで撮影して、ロイロノート・スクールに保存していく。1つの動きは8呼間で作成し、4つつなげることでひとまとまりになるようにした。
2. 学習課題を設定する
ロイロノート・スクールに動画を保存した後、児童たちが課題意識を高め、学習課題を設定できるよう「この振り付けをどうしたいですか?」と問いかけた。児童たちは「動きをつなげたい」、「いろいろと並び替えて試してみたい」と発言した。そして、「動きのつなぎ方を考えて、ダンスをつくろう」という学習課題を設定した。
3. 6つから4つの動きを選択する
学習課題を設定した後、「6種類の動きをどうやってつないでいくか」について考えた。そこで、「6つから4つを選んで振り付けをつくる」という条件を提示した。自分たちが保存した6つの動画を見比べたり、実際に踊ってみたりして、何を基準に4つを選び、どうやってつないでいこうかと考え始めた。
4. 選んだ4つの動画について交流し、つなぎ方の見通しをもつ
しばらく動きを試していくと、自分なりの基準で4つを選択した児童が出てきた。しかし、ここではまだつなげられていないグループや、何となくつないだだけというグループなど様々だった。
そこで、途中経過を交流する活動を設定し、どのようにつないでいくとよいか、つなぎ方の基準を話し合わせる場をつくった。児童たちの意見をまとめると、大きく2つの基準が分かった。1つめは、踊りやすさを考えること。2つめは、音やリズムとの合わせ方を考えること。この2つの基準が分かったことで、全員動きのつなぎ方に見通しをもつことができた。
5. 振り付けを完成させる
動きのつなぎ方に見通しをもった後、踊りやすさ、音やリズムとの合いやすさを基準に、動きのつなぎ方を考えた。ロイロノート・スクールの画面では、動画を自由につなぐことができ、スライドショーのように流すことができる。そのため、一通り動きをつなげた後、スライドショーで動きの流れを見て、実際に踊りながら、振り付けを完成させることができた。
6. 学習を振り返る
完成した振り付けを、全体で発表し合った。自分たちがつくったダンスに満足感を得ている様子だった。ここで、「どんなダンスになったか」という内容と合わせて、「どのようにダンスをつくったか」という方法に関する振り返りをさせた。こうすることで、ロイロノート・スクールを使って動きをつなげることの良さ、動きの流れを見ることができる良さについて自覚することができた。