小2 算数 かけ算九九づくり【実践事例】(札幌市立発寒西小学校)
札幌市立発寒西小学校
山田 秀哉教諭
数図を変形させることを通して、多様な考えを創り出す授業を展開します。
「チョコレートの数を数える」という日常の場面を題材とし、数図を用いて、どのようなかけ算九九が使えるかを考えました。
図で考えたことを言葉と式で表し、ペアで自分の考えた式について説明し合いました。ペアでの活動を通し、式の表し方が1つではないことを確かめました。
また、2つのかけ算を足したり引いたりすることで求められる、という第4学年での面積の学習につながる素地も形成していきます。
ロイロノート導入のメリット
個人で簡単に操作できるため、思考したことをスムーズに表現することができます。
そのため、かけ算の式を考える際の試行錯誤が十分に保障できました。
複数の式を考える場合、カードを並べて表示できるため、比較や分類がしやすいです。
考え方を説明し合う際、互いの図が見せやすいので、交流が活発になります。
実践の目標
乗法の構成や意味について理解することができる。
問題場面を式に表したり、式を読み取ったりすることができる。
これまでの学習内容を自身の生活や学習に活用しようとすることができる。
実践の場面
1. 本時の学習場面を把握する
箱に入ったチョコレートの数をかけ算九九を使って求める方法について説明し、「30個入る箱に24個入っている場合」を本時の学習場面として提示する。
チョコレートは、不規則に並べられているものとし、まずは並べ替えずに数を数えるところから始めた。本時の学習活動ではチョコレートを赤い丸に置き換えて考えた。
2. かけ算九九を使った求め方を考える
ロイロノート・スクールでチョコレートの数を赤い丸で表した図をカードに作る。
かけ算の式としてとらえられるよう、図中の赤い丸を線で囲む。「1つ分の数」と「いくつ分」かを確かめ、かけ算の式を図の周り(余白)に書く。
3. 式の説明をノートに書く
「△個ずつ数えると、」「◇個分になります。」「△×◇で24個になります。」という順で式を言語化し、ノートに記録する。
4. ペアで説明し合う
自分の考えた式とその説明を隣の友だちに説明する。図を見せながら説明し合い、互いの考えが同じか違うかを考える。また、他の友だちとも交流した後、説明したカードをロイロノート・スクールで提出する。
5. 別の求め方を考える
赤い丸を動かしてもよいこととし、別の求め方を考える。どの丸をどのように動かしたか、わかるように矢印や囲み線などで動きを示す。
6. 本時の学習を振り返る
学習を振り返り、今日の学びをロイロノート・スクール上に書く。
自分がしたこと、思ったこと、気づいたことや次にがんばりたいことなどを記録する。
「(数図の丸を)動かしたり、分けたり工夫することを学びました」「これからも使いたいです」といった振り返りが提出された。