小4 小5 保健 命の教育【実践事例】(加藤学園暁秀初等学校)
加藤学園暁秀初等学校
杉浦 くるみ教諭
初経教育における不安や質問を即時・個別に受け答えすることで、個の学びを深めます。
9月・11月に5年生のレギュラークラスでは12日間のカナダ研修、イマージョンクラスは3週間の海外研修が行なわれます。宿泊研修の事前指導として、女子児童を対象に初経教育をしました。
ICTの導入で動画の視聴や個別の質疑応答が可能となり、プライベートな悩みや心配事・困り事に対しても、リアルタイムに「個人」対「養護教諭」で対応することができました。誤った認識についても修正することができ、不安の早期解決につなげることができました。
ロイロノート導入のメリット
児童が教材から今何を感じて、どう思っているのかを把握でき、質問事項や不安事項に、即座に対応、個別対応もできるようになりました。
ロイロノート・スクールを活用することで、個人としての学びを容易に深められることを実感しました。
動画を個人で視聴することができたことなどから、「不安だったけれど、安心した」など児童からの感想もあり、児童の心の教育としてもロイロノート・スクールが有効的であると感じました。
実践の目標
成長発達を自分自身の事としてとらえることができる。
人の発達には「個人差」があることを理解できる。
体のことや個人情報を友達同士で話題にしたり、話したりすることはルール違反だということを知り、「プライベート」について理解できる。
個人差・プライベートなことに対して、ひやかしたり、立ち入ったりするなど、ルール違反をしないような気持ちをもつことができる。
実践の場面
1. タブレット、もしくはスクリーンで動画を視聴する
ロリエから提供されている初経教育についての動画を15分視聴する。クラスの特色を考慮し、スクリーンで一斉視聴するか、ロイロノート・スクールで個別視聴かを選択して視聴した。
2. 全体で質問事項や意見の共有を行う
児童の反応を確認しながら、意見を共有していく。児童たちにとっては初めて触れる性の導入なので、児童たちの反応を確認することは、その後の指導につながる大切なポイントとなる。
あらかじめ、テキストで個別に意見や質問に答えることを児童に伝えておくと、共有する意見と、個別に質問することの区別ができ、身体の変化を恥ずかしがることなく自分自身のこととして受け入れていくことができた。
3. 個別カードに感想または、質問事項を書く
共有意見を交換したあと、自分のテキストカードに意見・質問を記入し、提出箱へ提出するように指示をする。児童が何に対して焦っていて、何を不安に思っているのかなど、記入していることが教師のiPadで確認できるので事後指導に活用できた。
4. 個別に感想理解を確認し、質問事項に答えます。
提出されたカードの内容を確認し、個別に質問に対応しました。プライベートな悩みや心配事・困り事に対して養護教諭が個別に対応しました。そのため、誤った認識についても修正することができ、不安の早期解決につなげることができました。
5. 本時を振り返り、学習のまとめを行う
個人差・プライベート・ルール違反について全体で共有し、学習のまとめとした。思いやりの心をもって生活することの大切さを理解できたか、男らしさや女らしさについて理解し、人として互いの人権を認め合うことの大切さや、生活の自立についても考えることができたかを確認した。