小4 算数 式と計算の順序④ 式のよみ方【実践事例】(山口市立徳佐小学校)
山口市立徳佐小学校
岡田 淳教諭
まとまりを見つけて、はやく、かんたんに、正確に計算しよう
ロイロノートで他のグループの考え方を比較表示することで、様々な考え方があることを知り、自ら意欲的に問題と向き合う力を育てます。
おはじきの数を求める際、同じまとまりに着目して、式に書いたり、式の意味を、図を使って説明したりする。
まず、「4×4+3×3」の式の意味について、図を関連づけて説明する方法を全員で確かめる。児童たちはその図を見ながら、同じ式でも違う説明の仕方があることを知り、ひとつの式を解くには異なる考え方がいくつかあることに気付く。
次に、問題あ 「3×8+1」の式について、児童ひとりひとりが自分のノートに、式や図を用いて考え方を書く。考えがまとまったらグループを作って、考え方をまとめる。その後、教師から配布されたカードに考え方の図を書き込む。そして、グループごとに、考え方を全員の前で発表する。発表を聞きながら、他のグループとの考え方を比較し、同じ考え方や、自分たちが気付けなかった考え方を見つける。
その後、問題い~えまでを解き、児童自ら式の考え方を模索し、回答できるようにしていく。
ロイロノート導入のメリット
授業の準備が早く行える。
4人程度のグループで話し合ったり、考えを書き込んだりするのにとても有効なツールだ。
児童から提出されたカードを本人に返し、必要に応じてカードに直接線や色を書き込みながら説明させることができる。
ロイロノートを使って、児童の説明力を育てることができるので、自分の考えを伝えやすくなる手掛かりとして、「わたしは~だと思います」、「それは~だからです」というような、典型的な文型を提示する「話型」の指導をスムーズに行うことができる。
毎回の授業の記録をデータとして残しておくことができる。また、児童のノートにはって学習の記録としたり、次時 の導入として使ったりできる。
実践の目標
式の意味と図とを関連づけ、おはじきの数の求め方を式と図を使って説明することができる。
実践の場面
1. 「4×4+3×3」の式の意味を、図を使って説明する
「4×4+3×3」の式の意味について、図を関連づけて説明する方法を全員で確かめる。
この際、黒板で図を書いて児童にみせるのではなく、教師のタブレット画面をモニターに映しながら見せた。
児童たちはその図を見ながら、同じ式でも違う説明の仕方があることを知り、ひとつの式を解くには異なる考え方がいくつかあることに気付く。
2. 問題あ 「3×8+1」の式について考える
問題あ 「3×8+1」の式について、児童ひとりひとりが自分のノートに、式や図を用いて考え方を書く。
考えがまとまったら4人で1グループを作って、グループ内でそれぞれの考えを伝え合い、考え方をまとめる。
その後、教師は児童のタブレットにおはじきが書かれたカードを配布し、児童はそのカードにグループ内でまとまった考え方を手書きで書きこむ。
3. グループで書き込んだカードをモニターで比較し合う
児童はグループ内で書き込んだカードを教師に送り、教師は送られてきたカードを比較表示してモニターで映す。
グループごとに、それぞれ自分たちがどういう考え方をしたのか、全員の前で発表する。発表を聞きながら、他のグループとの考え方を比較し、同じ考え方や、自分たちが気付けなかった考え方を見つける。グループの発表で、気になったりよく分からなかったりしたことについては、そのグループに図を使って説明してもらった。
4. 問題い 「7×3+4」、問題う 「6×4+1」についての考え方を話し合う
問題い 「7×3+4」と、問題う 「6×4+1」についても、問題あと同様に、まずひとりひとりが考え方を模索し、その後グループでそれぞれの考え方を話し合う。グループで式の考え方がまとまったら、教師が配布したおはじきが書かれたカードに手書きで書き込む。
5. 問題え 「5×5」について考える
問題あ、い、うと同じように、問題え 「5×5」の式についてもそれぞれ考え、教師が配布したカードに、考え方を書き込む。 式の解き方を数字だけで考えるよりも、図を使ってまず自分で式の考え方を模索し、他のクラスメイトの考え方を聞いて色々な考え方あることを知る。そうすることで柔軟性が育ち、応用が効くようになる。
6. 学習を振り返る
最後の問題については、児童自ら式の解き方を考えさせるため、「先生は分からなかった」と児童に伝え、解決意欲を揺さぶらせた。
本時を通して、図を使って考えさせたり、ロイロノートを使ったりして、児童の学習意欲を引き出しながら授業を行っていったので、積極的に授業に参加する姿勢がみられた。