小5 社会 人々は、特定の視聴者をねらってメッセージを作ることができる【実践事例】(同志社大学附属同志社国際学院初等部)
同志社大学附属同志社国際学院初等部
荒谷 達彦教諭
校外学習で聞き取ったことや調べたことをまとめよう
校外学習での学びをロイロノートで動画を作って発表することで、学びを深め、伝える力を育てます。
まず、校外学習の行先について調べるため、奈良の伝統工芸品や世界遺産について事前学習を行いました。
そして、実際にグループごとにそれぞれの探究場所を訪問しました。作業の様子を見たり、説明を聞いたりしながら、写真に撮って記録しました。
校外学習で撮影した写真の中から、紹介したい写真を5~6枚選び、写真では表しきれない内容や説明をワークシートに下書きしました。
選んだ写真は、教師が資料箱に保存しておいたため、児童は資料箱から写真を出してきて、写真にあった説明を録音しました。
作業後は作った動画を、授業参観で上映し、鑑賞しました。
その後、家の人や友だちからのアドバイスなどをもとに、原稿の校正をしたり、録音をチェックしたりしながら、より良い作品に仕上げていきました。
ロイロノート導入のメリット
児童が撮ってきた写真の中から必要な写真を選び、動画の順番を入れ替える作業など、今までの編集ソフトより簡単に行うことができました。
説明にあわせて、映像の長さを簡単に変えたり、音楽の挿入や録音も児童の手で行うことができ、操作が簡単で便利に使うことができました。
実践の目標
情報、通信産業の発達とその私たちの生活への影響を知る。
イメージやテキスト、音楽が特定の視聴者に影響を及ぼすのにつかわれるあり方を知る。
メディアで提示されるメッセージの批判的な評価を知る。
メッセージへの人々の反応のあり方を知る。
実践の場面
1. 校外学習の行き先について調べる
奈良の伝統工芸品や世界遺産について事前学習を行う。
奈良漬け・奈良うちわ・墨作り・能面作り・狂言・漢方・東大寺・興福寺などについての調べ学習を行った。
2. 校外学習に行く
グループごとにそれぞれの探究場所を訪問する。
実際に作業しているところに行って、作業の様子を見たり、説明を聞いたりした。
あるグループは、奈良町で能面作りを手作りで行っている、丸尾万次郎さんの自宅を訪問し、能面作りについて聞き取りを行った。(丸尾さんは、子どもたちに少しでも伝統工芸の良さを知ってもらい、次代に引き継いでいって欲しいと願っていた)
3. 原稿作成
校外学習で撮影した写真の中から、紹介したい写真を5~6枚選ぶ。
写真では表しきれない内容や、それにあった説明を考え、ラフスケッチをしてワークシートに下書きをした。児童が選んだ写真は、教師がパソコンで資料箱に保存しておいた。
4. ロイロノートの使い方を説明する
初めて授業でタブレットを使うため、タブレット本体の操作から説明を始めた。
そして、ロイロノートのログイン方法、機能説明を一通りしてから、校外学習で撮影してきた画像を使って体験した。
写真1枚1枚がカードになって操作もしやすいため、児童はすぐに慣れ、早く本番の動画作成に取り掛かりたいといった声があがった。
5. 授業参観で、動画を上映する
授業前に、復習と保護者への説明を兼ね、簡単にロイロノートの使い方を一通り振り返った。
その後、選んだ写真を資料箱から出してきて、写真にあった説明を録音した。
作業は20分ほどだったが、5~6枚の写真を使ったものにタイトルやアニメーションを入れ、完成させた班もあった。最後に、作った動画を鑑賞し合った。
6. 動画の仕上げをする
授業参観での上映後、家の人や友だちからのアドバイスや、グループでの話し合いをもとに、原稿の校正をしたり、録音をチェックしたりしながら、より良い作品に仕上げていった。