小5 総合 やさしいまち【実践事例】(戸田市立戸田第二小学校)

小5 総合 やさしいまち【実践事例】(戸田市立戸田第二小学校)

戸田市立戸田第二小学校
池邊 寛教諭
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ロイロノート・スクールを活用して、自分たちが暮らす街の課題を整理してグループ化する活動から新たな課題や共通点を見つける授業を展開します。

「福祉」をテーマに自分たちが暮らしている街が誰にとっても優しいかどうか、また、優しい街にするために自分たちがどのようなことができるかを考えていきました。高齢者疑似体験や車いす体験など、体験学習を導入して、実際に学校の周りや学区に出るフィールドワーク活動や、インターネット・書籍・インタビューなどを活用して調べ学習を行いました。
本時では、ロイロノート・スクールを使ってインタビューの動画や、高齢者や障害者にとって優しいもの、優しくないものを写真として資料にし、考えたことや分かったことをカードにまとめていきました。まず、高齢者や障害者が生活するうえで困っていることをロイロノート・スクールのカードに書き出し、シンキングツールを用いて、困っていることが書かれたカードを整理しながら話し合いを行います。そして、共通していることや特に困っていることを簡単な言葉でまとめてホワイトボードに書き、黒板に貼ります。全体で話し合いながらグループ化し、どのような種類・テーマで困っていることなのか、児童の考えから名前をつけさせました。
最後に、整理したことで見えてくる共通の課題について、自分たちにも取り組みやすいことがあることを児童の発言から気付かせるようにしました。

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ロイロノート導入のメリット

調べ学習の際に、街の様子を撮影したり、インタビュー動画を撮影したりすることで、情報を素早く具体的に手に入れることができました。そこから分かることや考えたことをカードにまとめることで、児童の思考の流れと学習の流れが分かりやすくなりました。

教師も児童の学習過程を把握しやすく、児童にとっても課題に対して集めた情報を整理、分析、発信しやすいものとなりました。


実践の目標

「高齢者」、「視覚障害者」、「車いすを利用している方」が生活するうえで抱えている課題から、共通している課題や個別の課題に気付くことができる。

道路や建物などハード面の課題や、声掛けなど自分たちも取り組みやすいソフト面の課題があることに気付くことができる。


実践の場面

1. 自分たちの学習を振り返り、本時の課題へつなげる
前時までにロイロノート・スクールの黄色いカードに、高齢者や障害者が生活するうえで困っていることを1つずつ書いておいた。たくさん書き出している児童のカードをもとに、整理する必要性を確認する。整理したものから見えてくるものや、分かることを考えようということを、本時の学習課題とした。



2. シンキングツールで、困っていることを整理する
シンキングツールの「クラゲチャート」、「ベン図」、「ピラミッドチャート」など他の授業で活用したものから1つ選んで、それぞれが共有した困っていること(黄色いカード)を整理しながら話し合って整理していく。そして、共通して言えることや、特に困っていることなどを考えていった。



3. 共通していることを簡単な言葉でまとめる
例えば、「道路に段差がある」、「でこぼこしている道が通りにくい」「スロープがない」などといった黄色いカードを整理させ、「道が通りにくい」といった簡単な言葉でまとめさせる。そして、共通していることを一つにまとめていき、まとめた言葉をホワイトボードに書いて、黒板に貼る。



4. 全体で話し合いながらグループ化する
導入と同様に、たくさん出てきた困っていることをさらに整理していく。「同じだ」、「似ている」といった児童のつぶやきを拾いながらなぜそう思うのか理由を述べさせ、全体でグループ化していった。



5. グループ化したことに名前をつける
ホワイトボードを動かして、グループ化したものがどのような種類、テーマの困っていることなのか児童の考えから名前をつけさせた。その際、道路や建物などのハード面と自分たちも取り組めるソフト面と、個別のものとうまく分かれるよう整理した。



6. 整理したことで見えてくるものは何か考える
「高齢者」、「視覚障害者」、「車いすを利用している方」それぞれが困っていることを調べてきたが、実は共通した課題があることが見えてきた。また、自分たちにも取り組みやすいことがあることを児童の発言から気付かせるようにした。



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