小6 算数 対称な図形 ~鏡を使って~【実践事例】(山口市立徳佐小学校)
山口市立徳佐小学校
岡田 淳教諭
発見したことを見える化して、考えを資料で示しながら説明
ロイロノート・スクールを使った協働学習で、児童の意欲が高まり、理解度を促す授業を実現します。
教科書の問題で示された四角形の上に鏡を置いて、鏡に映った形を、正方形や正六角形などに見えるように色々工夫しながら図形を調べます。
鏡の置き方を変え、問題の図形が見える位置をグループで調べ、分かったことを共有しながら問題を解いていきます。問題が解けたら、ロイロノートを使って写真に撮ります。この際、図形だけでなく、鏡をどのように置いたかが分かるように撮影します。撮影した後は写真をカードにして、図形の形をペンでなぞり、それを教師のタブレットに送信します。
教師は、生徒から送られてきたカードを一覧表示し、大型モニターに映します。全体で比較しながら、グループごとの解答を確認し合い、意見が分かれたものや、解決が難しかったものを児童たちに発表してもらいます。解答が難しく、形を作ることができなかった児童は、他のグループの図形を見てどのように鏡を置いているのか考えます。そして、自分のグループでもう一度図形を作り、解答できるようにします。
最後に、鏡を使って対称な図形を作る際に気付いたことや、工夫したことや、友だちの発言から学んだことなどについてノートに書いて本時のまとめとしました。
ロイロノート導入のメリット
全体に示すことが難しい場面を撮影し、それにペンで書き込みをすることで、正確に伝えることができました。また、複数の児童の解答を比較する際、同じ画面で確認でき、表示させる解答を簡単に変えることができたので、全体で解答に対する考えを共有しやすかったです。
協働学習を行う際、誰でも使え、簡単に資料を作成することができます。また、Windowsなどのパソコンが必要なく、準備に時間をとられることがなくなりました。
全体での意見交換の際、「この生徒に発表させる」ツールが大変使いやすいです。また、全員で考えたいものを全員に再配布することができ、児童の考えや疑問から学習課題を設定したり、児童から発生した課題に取り組ませたりすることができます。
タブレットで写真を撮ったり、書き込んだりすることで、児童の学習意欲が高まり、グループ内で一緒に考えながら協力して発表資料を作っている姿を見ることができました。
実践の目標
紙に描いた図形を鏡に映し、対称な図形を作ったり調べることができる。
グループごとに調べた結果を、ロイロノートを使って共有し、比較したり考えを伝え合ったりすることを通して、対称な図形の特徴や規則性に気付くことができる。
実践の場面
1. 学習の見通しを持つ
教科書の問題を全員で理解する。示された四角形の上に鏡を置いて、鏡に映った形を、正方形や正六角形などに見えるように色々工夫しながら図形を調べる。
2. 問題に示された図形を作りだす
鏡の置き方を変え、問題の図形が見える位置を調べる。
グループ全員で調べたり、分かったことを共有したりして、問題を解いていった。
3. 鏡を使ってできた形を保存する
問題の答えとなる形が分かったら、ロイロノートを使って写真に撮る。
この際、図形だけを撮影するのではなく、鏡をどのように置いたかが分かるように撮影をするよう指示する。撮影した後、写真をカードにして、図形の形をペンでなぞる。
4. 全体で話し合いをする
グループで作成した図形のカードを、教師のタブレットに送信する。教師は、生徒から送られてきたカードを一覧表示し、その画面を教室の前にある大型モニターに映す。
全体で比較しながら、グループごとの解答を確認し合う。この際、意見が分かれたものや、解決が難しかったものを児童たちに発表してもらう。そうすることで、児童の理解度や、考えを教師が明確に把握することができる。
5. 難しかった問題について全体で考える
鏡を使って図形を作り出す問題の中で、解答が難しく、形を作ることができなかった児童は、大型モニターで共有した他のグループの図形を見て、どのように鏡を置いているのか考える。
そうして、他のグループの考えを参考にして、自分のグループでもう一度図形を作り、解答できるよう試みる。
解答が難しかった問題について解決しないまま授業を終えるのではなく、他のグループの解答を参考にしながら問題に再挑戦できたので、児童の理解度を上げることができた。
6. 本時のふり返りを行う
グループごとに解いた教科書の問題を振り返り、教科書の図形と鏡に映った図形の対称の軸がどこにあるのかについて考える。
そうして、鏡を使って対称な図形を作る際に気付いたことや、工夫したこと、友だちの発言から学んだことなどについてノートに書いて本時のまとめとした。