ブログ: マウスホイールは何故流行ったか.

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(2018/3/5)

21世紀のマウスには「ホイール」がついているのが普通で、スクロールズーミングなどに利用できて大変便利である。しかし昔のマウスにはホイールなどついておらず、パソコンやマウスが充分普及した後に追加されて普及したわけである。新しい入力装置が普及した例は多くないので、マウスホイールの普及はなかなか大したものだと思う。
ユーザインタフェース関連の学会では毎年のように様々な新しい入力装置が提案されるのだが、実際に普及することはほとんどない。マウスを拡張する各種機能も昔から学会で沢山提案されていたが、実際に流行ったものは全然無かった。しかしマウスホイールはマイクロソフトが製品化したためかかなり急速に普及した気がする。現在はMacでも普通に利用することができるし、完全に標準的になったといえるだろう。
様々な新しい入力装置が学会で提案されたり商品化されたりしているが、本当に便利で普及するものは大変少ない。マウスホイールは珍しい成功例であり、その経緯がもっと評価されたり研究されても良いと思う。最初にマウスホイールを見たときはアホかと思ったものだが正直すまんかった。

1995年ごろズーミングユーザインタフェースが流行しかけたのだが普及せずに終わってしまった。そのころはマウスホイールが存在せず、ズーミングを制御するうまい方法が無かったのも失敗の一因だったのかもしれない。マウスホイールが存在してたらズーミングベースのパソコンインタフェースが主流になってたかも?
マウスホイールは小型のロータリーエンコーダで実装されている。ロータリーエンコーダというのは回転方向を検出するデバイスで、単純な構造で応用が広い。いわゆるジョグダイヤルはロータリーエンコーダが使われている。ロータリーエンコーダを秋葉原で単体で買うと数百円するが、ワイヤレスマウスは500円ぐらいで買えるので、回転する入力装置の実験をしたいときはワイヤレスマウスをバラして使うのが便利である。
なんとかバーという新しい入力装置が最近提案されたが便利だという噂を全然聞かない。新しい入力装置の普及は大変なのだろう。

#ブログ 2018/3/5 23:57
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