福岡県を中心に64店舗を展開するホームセンターの株式会社グッデイ。ITを駆使した先駆的な取り組みを推進しており、2022年には日本DX大賞・大規模法人部門で大賞を獲得しました。
そんな同社は、Webサイト訪問者が自分の探しているコンテンツに速やかに辿り着けるようにするためにHelpfeelを導入しました。今回は、Helpfeelの運用を担当している嘉穂無線ホールディングス株式会社の 古江 滋 様 にHelpfeel導入前の課題や、導入効果、今後の展望などをお伺いしました。
Web上にあるコンテンツをより多くの方お客様にお届けしたい
──Webサイトに関して、以前はどのような課題をお持ちだったのでしょうか。
動画でDIYのハウツーを説明する「暮らしペディア」をはじめ、グッデイのWebサイトでは多彩なコンテンツを公開しています。一方で、それらのコンテンツがWebサイトを訪問していただいたお客様にきちんと届いているかを把握できていない部分がありました。各種コンテンツを閲覧することで、それぞれのお客様の「困りごと」を解決できたのか分析しきれていなかったのです。
ホームセンターという業態上、当社は非常に多くの商品を取り扱っており、サイト訪問者の検索ワードも多岐にわたります。それにより、データ分析の手間がかなりかかるという面がありました。
一方で、分析の精度を高めるには一定量のデータが必要になります。Webサイト分析ではアクセス数やページビュー数が該当します。したがって、より多くの方にWebサイトを訪問していただくことはもちろん、サイト内を回遊して多くのコンテンツを閲覧していただく必要がありました。
さらに、今後も質の高いコンテンツを拡充していくにあたり、改善のためにデータを取得したいが、ユーザー行動を把握しきれていない、という課題もありました。
──このような課題を前に、どのような解決策を検討されたのでしょうか?
Webサイト上で、例えば「掃除」というキーワードで検索した場合、お客様が探しているのはおそらく掃除用品でしょう。そして、弊社の場合には「掃除のハウツー動画を合わせて紹介すれば、よりお客様にとって有益な情報になるのではないだろうか」と発想します。単なる商品の紹介にとどまらず、お客様自身も意識していなかったような、潜在的なニーズに応えられる情報も合わせて提供していきたいのです。
実際、視点をオンラインのWebサイトからオフラインの店頭に移してみると、ホームセンターで接客をする店員たちは同じことをしているのです。お客様から質問を受け、何が欲しいのか、どう使いたいのかをヒアリングし、それに合わせて最適な情報を提供しています。出来る限りそれと同じことを、オンラインのWebサイトでも行いたいと考えたわけです。
具体的には、Webサイト内でのキーワード検索にもとづいて、サイト訪問者に対して最適なコンテンツを高精度でレコメンドできるツールを導入することを検討しました。そんな中で出会ったのが、Helpfeelです。
Webサイト内のコンシェルジュとして機能してくれると感じてHelpfeelを導入
──導入後は、どのような感想を持たれましたか?Helpfeelを導入した決め手はなんですか?
Helpfeelのことは、とあるビジネスイベントで当社の代表が製品紹介を見る機会があって知りました。その後社内で検討を進めた結果、よくある質問を解決するFAQとしてはもちろん、サイト訪問者に対して最適なコンテンツをレコメンドすることができるツールとしても有用であり、いわばWebサイト内のコンシェルジュとして機能してくれると判断して導入しました。
実はこれまでもFAQ自体は公開していましたが、単独のページに質問と回答を並べただけの簡易的なものでした。そのため、どのQ&Aがよく見られているのかもわかりませんでした。
その点、Helpfeelは、キーワードを入力すると関連する質問文が次々とサジェストされます。この独自のUI/UXを体感して、社内でも「これなら使い方がイメージできる」と認知が広がり、改修案などが寄せられるようになりました。例えば、「店舗でお客様と店員が行っているやり取りを収集して反映させれば、簡単に内容を充実させられるのでは」といったようなアイデアです。
実際の作業として、HelpfeelにFAQを登録する方法も非常にシンプルで手間がかかりません。社内からフィードバックしてもらったアイデアをどんどん反映させられるので、改善のスピードアップにもつながりました。以前は気付きがあったところで、すぐにサイトに反映させることもできませんでしたから、大きな変化です。
解決へのプロセスがイメージしやすくなり、アイデアが自然に集まり始めた
──運用を開始して、どのような成果を実感されていますか。
Helpfeelの導入からまだ日が浅いものの、すでにサイトの回遊率については増加しているといった効果が出ています。また、体感としてはHelpfeel導入後は、検索キーワードに変化が出ています。商品情報に加えて、商品の利用方法の紹介といった周辺コンテンツも求められるようになってきています。より幅広いコンテンツがサイト訪問者に届き始めていると感じています。
その他、サイト訪問者は商品の在庫を知りたいというニーズが強いので、Helpfeelからも商品の在庫を検索できるWebページへつなげる導線を強化しています。
これまで持っていた仮説が、Helpfeelの導入で立証されたということがいくつかありました。サイトのとある部分で、「お客様が使いにくいのでは?」と考えていた個所があるのですが、Helpfeelで検索されたキーワードを解析したところ、やはりその仮説が正しいことが裏付けられました。おかげで改善の優先度を上げることができ、すぐに対応できました。取得したデータを裏付けにして改善アクションにつなげやすくなりましたね。
LINEミニアプリにもHelpfeelを展開、コンテンツの入口が送客につながる
──LINEミニアプリの運用にもずいぶん力を入れていますね。
LINEミニアプリは会員証アプリとして、また様々な情報提供の手段として運用しており、「友だち」登録していただいたお客様は33万人※と、九州でも有数の規模に育っています。Helpfeelは、ここでも活躍してくれています。トーク画面の下部に「ご質問・ヘルプ」という項目を作り、Helpfeelへのリンクを貼ることで、LINEミニアプリ内のコンテンツとして打ち出しています。
実はこのLINEからの流入も多く、わからないことや疑問に思ったこと、こんなことってできるんだっけ?といったことを聞ける仕組みが整いました。Helpfeelを見る方がどんどんふえています。
実はユーザーコミュニケーションの入口についていろいろと考えたことがあり、自社アプリの制作やハウスカードなども検討したのですが、多くの人が導入しているLINEを活用しようと決めました。結果、ここにHelpfeelの導線を置くことで、HelpfeelがLINE内の一つのコンテンツとなって何でも聞ける仕組みになっているので、店舗への送客にもつながると感じていて非常に相性がよいと思っています。
※2022年10月現在
Helpfeelはモバイルに標準対応していますから、LINEとの連携性もよかったですね。
──最後に、Helpfeelへの感想や貴社事業における今後の展望などをお聞かせください。
お電話でお客様からのお問い合わせを受けることも多いのですが、電話応対の負荷の軽減に役立ってくれることを期待しています。例えば、お電話でよく寄せられる質問を共有して、Helpfeelにタイムリーに反映させることで、オンライン上でお客様の疑問にお応えできるようにしていきたいですね。さらにオフラインで得た知見やデータもあるので、そういったものもナレッジとして貯めていきたいと考えています。こうしたナレッジは、会社の横断的なコミュニケーションはもとより、よりよいサービスの展開にはかかせないと思っていますのでHelpfeelに期待しています。
現在、Helpfeelのカスタマーサクセス担当者の方々と密にやり取りしながら運用にあたっています。やはりデータをどう読み、どのように改善に活かすかという部分では、プロフェッショナルの目があるほうが安心です。私たちも一緒に考えながら、まさに二人三脚で走っているような感覚。これからフィードバックしてもらった内容を着々とサイトに反映し、さらなるブラッシュアップを進めていきたいと思っています。
──ありがとうございました。これからも、お客様とのコミュニケーション向上のために、Helpfeelをぜひご活用ください。