“ちいさな家族”であるペットをもつすべての人々の幸せを考える会社を目指し、2019年に設立されたリトルファミリー少額短期保険株式会社。 2021年7月からは業界最安水準の生涯保険料と充実の補償、高い利便性で”ちいさな家族”と飼い主さまを一生涯をサポートするペット保険「わんデイズ・にゃんデイズ」の提供を開始しました。
そんな同社は、2022年1月に革新的な検索型FAQであるHelpfeelを導入し、FAQページを一新しました。今回は、同社マーケティング部部長の小林もえ美様から、Helpfeel導入の経緯や効果についてお話を伺います。
──はじめに、御社のカスタマーサポートの体制について教えてください。
弊社のペット保険「わんデイズ・にゃんデイズ」はすべてWeb上で手続きが完結するサービスですが、お客様がサービスやシステムについて疑問や困りごとを感じたときの対応窓口として、コールセンターを開設して対応しています。
コールセンターではメールと電話による問い合わせをお受けするとともに、お客様が問題を自己解決するためのコンテンツとしてコーポレートサイトでFAQを公開しています。
──さまざまな業務範囲をカバーしているのですね。カスタマーサクセスにおいて以前はどのような課題を抱えていたのでしょうか?
2021年7月にサービスをローンチしたのですが、おかげさまで想定していたよりもかなり早いペースで契約数が増加したため、問い合わせの数が非常に多くなりました。そのため、コールセンターの電話が鳴り止まず、コールセンターにおけるお客様対応を効率化することが急務でした。
電話がつながりにくい状況は顧客体験の悪化を招き、お客様が不満を感じてしまいます。また、コールセンターのオペレーターの負担も大きくなってしまいます。
そうした問題に対応するため、サービスを開始して5ヶ月ほどでオペレーターの人員を4名から6名、6名から8名と段階的に増員していたので、コールセンターの運用コストがかさんでしまうという課題を抱えていました。
──どんな方からどのような問い合わせが多かったですか?
ご契約者様の平均年齢が想定より高く、少し自分で調べて答えにたどり着けなければすぐに電話したいと考える方が多い傾向がありました。
またお問い合わせの内容としては、パソコンやスマートフォンでの操作方法や入力方法など、システムに関する質問が多くありました。
──以前活用されていたFAQシステムは、そういった方の手助けになっていなかったのでしょうか?
サービスをローンチした当初からFAQコンテンツは150記事ほど準備して公開していました。しかし以前のFAQはカテゴリごとに記事を分けていたため、どの回答がどのカテゴリに入っているのかお客様視点では見つけづらいという課題がありました。そのため、お客様は自分が抱えている疑問がどのカテゴリに分類されているのかを考えながら記事を探し、解決できなければまたイチから他のカテゴリを探さなければなりませんでした。これではお客さまが迷子になってしまいます。
わかりやすく、探しやすいシステムにリプレイスをしようと考えていたとき、Helpfeelの存在を知ったんです。
──どのようにHelpfeelを知ったのでしょうか?
カスタマーサクセスやマーケティングの領域において先進的な取り組みをされているネット印刷・集客支援のプラットフォーム「ラクスル」さんが導入しているFAQシステムとして人伝てに知り、その存在を知りました。
──はじめてセールスから提案を受けたときの印象はいかがでしたか?
マーケティングメンバーとも前向きな先入観をもちながらお話を聞いたところ、期待を裏切られることなく、やはり非常に良いなと思いました。
特に検索ワードを入力している途中から「あなたが知りたいことはこれですか?」と候補の記事がサジェストされる点や、すぐに記事にリンクできる点が素晴らしいと感じましたね。
また、入電を減らして問い合わせ経路はメールに寄せたいという弊社側の要望に対して、提案いただいた「問い合わせフォーム機能(※1)」が魅力的だったこともあり、他社システムとの比較はほとんどせずにHelpfeel一択でリプレイスを決定しました。
(※1)お問い合わせ画面に入力される自然文に対して、Helpfeelの検索をかけて直前の解決を図る機能
──Helpfeel導入後の効果はいかがでしたか?
2022年1月にHelpfeelを導入し、その効果に期待して同年2月にはオペレーターの人数を大幅に減らしました。
翌月の3月にはご契約件数が1万件を突破し、お客様の母数自体がかなり増えているため、さすがに問い合わせ件数も増えるだろうとコールセンターは戦々恐々としていましたが、そこまで電話がつながりにくくなるようなことはありませんでした。
それどころか、2022年4月の実績としては、電話の総呼数は3月比で77%と20%以上減り、最近ではお電話とお電話の間に一定の時間が空くこともあります。
少ないオペレーター人数でメールと電話に無理なく対応でき、現場からは疲労感が減ってきたという話も出ています。これは人事労務管理的にもとても良い効果だと感じています。
また入力した文章からFAQの記事をサジェストする「問い合わせフォーム機能」を追加しました。これにより、フォームのサジェスト機能を使って記事を閲覧した方のなかで約半数の方は一旦問い合わせをしない状態になっているという分析結果が出ているため、問い合わせ直前に問題解決へ導くという意味で有効に機能しているようです。
──オペレーターの数をかなりドラスティックに減らしたようですが、それにより顧客体験はどのように変化したとお考えですか?
「電話をするのが手っ取り早い」と考えるお客様がいる一方、オペレーターの立場としては、電話だと画面の操作説明がしづらいという側面があります。ときにはパソコンの画面をスマホのカメラで映しながら「ここをクリックしてください」といった伝え方をしていました。
Helpfeelのような使いやすいFAQがあることで、お客様が疑問を抱えたとき、「よくある質問」はいつでも自分の好きなときに自己解決できるようになります。そのうえで、定型外の質問についてはオペレーターがメールを使って爆速でわかりやすく回答する…そのような私たちが考える理想的な顧客体験に一歩近づいたと思います。
──Helpfeelの導入により、予想していなかった副次的な効果や気付きなどはありましたか?
2点あります。
まず1点目として、Helpfeelで作成したコンテンツはお客様だけでなくオペレーターも有効に活用できるということ。お客様にとってのFAQが、オペレーターにとってはオペレーションを説明するうえでのマニュアルになるということです。
実際にオペレーターからも「網羅性があって検索性能も素晴らしい」と絶賛の声が上がっています。今後は新人オペレーターへの教育にも役立てられるでしょう。また、オペレーター自身がHelpfeelをフル活用しているため、足りない記事も積極的に提案があり、月に10本ほど新しい記事を追加しています。
もう1点は、ダッシュボードに蓄積される検索データがサービスの改善やマーケティングにも役立つということです。例として、検索ワードを分析したところ、「パテラ」や「ヘルニア」という特定の病名で検索されるお客様が多くいらっしゃることがわかりました。これにより、お客様が知りたい病名のコンテンツを揃え、カユイところに手が届くFAQを整えました。
──Helpfeelを有効にご活用いただいているようで何よりです。最後に、改めてHelpfeelへのご感想や今後の展望をお聞かせください。
保険のような無形の商品は、あまりその価値を理解していない方も多いものです。たとえ興味をもったとしても、ペット保険は当社を含めて20社弱の企業がサービスを提供しているため、小さなつまずきで他社に流れてしまう可能性もあります。
こうしたハードルをクリアしてお客様に安心してご利用いただける保険サービスを提供するためには、顧客体験の向上がとても重要になります。そういった意味で、Helpfeelの導入は単にコールセンターのリソース削減に寄与するだけでなく、商品自体の価値を高めるものと感じています。
今後は記事内に操作説明用の動画を埋め込んでわかりやすくするなど、コンテンツに磨きをかけてさらにその価値を高めていきたいです。