「振り返り」・「リフレクション」を活用した新観点評価

「振り返り」・「リフレクション」を活用した新観点評価

令和4年度より、高等学校でも新学習指導要領が適応されます。
新学習指導要領では、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点に改められました。

先進校の事例をもとに、宿題に「リフレクション」を追加することで、普段の授業の流れをかえることなく、生徒の学力向上につなげながら
「思考力・判断力・表現力」と「学びに向かう姿勢」の両方を評価する方法をご紹介させていただきます。

ご紹介いただいた先生
大手前高松中学・高等学校 合田 意 先生
動画で見る
オンライン研修会 高校教員向け研修会 「新学習指導要領の観点別評価をロイロノートで解決!」で説明されたリフレクションをつかった授業評価の内容をまとめました

説明資料 当日説明で使われた資料はこちらからダウンロードできます

リフレクションと観点別評価
リフレクションとは?
リフレクションとは、生徒わかったこと・疑問点・振り返りなどを簡単にまとめたものです。
リフレクションを使うことで、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」のそれぞれについて評価することができます。

リフレクションの利用のメリット
リフレクションをとりいれることで以下のようなメリットがあります。
「思考力・判断力・表現力」と「学びに向かう姿勢」を同時に評価することができる
リフレクションの作成には学びを振り返る思考力、学んだことの中から重要なものを見出す判断力、そしてそれを客観的に表現する表現力が求められます。リフレクションによって「思考力・判断力・表現力」を評価することができます
リフレクションは授業や学びの内容への取り組みが積極的でなければ作成できません。「学びに向かう姿勢」もリフレクションから評価することができます。
自らの学習・思考を俯瞰できる
リフレクションをすることで、自らのの学習や思考を俯瞰することができます。
自分のこれまでの学習を振り返り、今後の学習の見通しを立てる力が身に付きます。
思考力・判断力・表現力の育成につながる
考えや学んだことをまとめることで思考力・判断力・表現力の育成につながります

リフレクションと他の評価方法との比較
リフレクションと、ペーパーテストなど、他の評価方法の比較をまとめました

リフレクションをロイロで行うメリット
紙でもリフレクションは行えますが、配布・回収・返却などの業務負担を軽減するためには、ロイロの提出箱の機能がとても便利です。


リフレクションの利用場面
実際の授業の中でのリフレクションの利用場面をまとめました

授業の復習課題として
「授業でわかったこと」「自己評価」「次回までの課題」などをまとめる復習課題としてリフレクションを活用します
生徒自身の振り返りだけでなく、教員が自分の授業の取り組みを振り返るのにも活用できます。
 

予習課題として
教科書や、解説動画などをあらかじめ確認させておいて、「理解したこと」「質問してみたいこと」などをまとめさせる予習課題として活用することもできます。


リフレクションの評価・活用方法
リフレクションの評価方法
内容については、「学び方を学ぶ」ことに軸をもっているので、コンテンツ文章表現学び方問いに対する姿勢メタ認知という基準で評価をしています

コンテンツ:書かれている内容について
文章表現:考えいる内容がどれぐらいわかりやすくうまく文章化されているか
学び方:自分の学びに対する姿勢がどれほど主体的か
問いに対する姿勢:自ら問題を設定することができているか
メタ認知:自分の学びを振り返り、メタ認知ができているか

リフレクションの活用方法
リフレクションは提出箱の機能をつかって添削・返却することができます。
また、提出箱の回答を共有するの機能をつかうことで、生徒同士がお互いの回答から学ぶことができ、よりよい振り返りや学習行動がとれるようになります

よくある質問・懸念事項
よくある質問・懸念事項について実践されている大手前高松中学高等学校 合田先生にご回答いただきました。

「学びに向かう力」に点数をつけるのはおかしいのでは?
点数をつけることが目的ではなく、点数をつけて、よりより「学び方」を示し、それをみた生徒がより良い学び方を身につけられてる、ということを目的にしたいと考えています。

点数をつけることが目的化してしまい、行動変容につながらないのでは?
確かに、評価点をとるためだけに聞こえのいいことを書く生徒もいるかもしれません。
そのため、ペーパーテストで知識・技能を測定し、リフレクションで生徒が書いていたことが生徒自身に知識・技能として身についているのかどうかを測り、それをさらに生徒が自分で認識して「このままじゃダメだ」と行動変容していくような働きかけや仕組みはとても大切だと思っています。
また、「評価」の目的は「点つけ」ではなく、生徒と教員のより良い学びのための行動変容ではないでしょうか?それが達成されているかどうかをモニタリングし、アップデートしていく取り組みが大切だと考えています。そのためには、生徒の学び方を見取り、かつ、生徒にフィードバックすることがとても大切です。リフレクションはそのための手段だと考えています。

ロイロノート・スクールと成績評価
ロイロノート・スクールは容量無制限で生徒の成果物を蓄積できるほか、生徒ごとの提出物一覧をみることもできます
また、成績評価でのロイロノートの詳細な使い方を以下のページにまとめました。

ロイロノート・スクール無償利用お申し込み
ロイロノート・スクールは先生、生徒とも導入初年度の1年間は無償でご利用いただけます。無償期間のみのご利用も可能です。
また、先生方だけでお試しいただけるアカウントについては永年無料でご利用いただけます。
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