【イベントレポート】東京都市大学等々力中学・高等学校「等々力ICTフェア 2023 〜私の考える『深い学び』とICT〜」ー2023年6月24日ー

【イベントレポート】東京都市大学等々力中学・高等学校「等々力ICTフェア 2023 〜私の考える『深い学び』とICT〜」ー2023年6月24日ー

2023年6月24日に、東京都市大学等々力中学・高等学校で開催された、「等々力ICTフェア 2023 〜私の考える『深い学び』とICT〜」のイベントレポートです。
ICTを活用した「深い学び」の現在をテーマに、東京都市大学等々力中学・高等学校の先生方の公開授業と、全国のロイロ認定ティーチャーの先生方の教育セミナーが実施されました。

東京都市大学等々力中学・高等学校の先生方による公開授業
ロイロ認定校の東京都市大学等々力中学・高等学校の先生方による様々な実践を見学することができました
ICTを活用して、生徒たちが主体的で深い、「自分の学び」に取り組んでいる様子を見学することができました


生徒主体の学びの実現
東京都市大学等々力中学校・高等学校の公開授業では教科、学年問わず生徒がとても積極的に活動を行っていました
発表活動やグループワークを通じて生徒が主体的に学ぶ経験を積んでいくことで、自ら発信して学ぶ姿勢が育成されていました
「自分の考え」を求められる授業づくり
各教科の授業で「自分の考え」をまとめる活動が積極的に行われていました。
数学など、「答えが一つ」になる教科でも、問題を作る、解説を作るなどの活動を通じて生徒が主体的に学ぶ授業づくりが実践されていました
発表活動も積極的に
教科、学年を問わず、生徒が積極的に意見を発表する活動が取り入れられていました。グループでの発表、クラス全体に向けての発表など、生徒は様々な形で意見を発表していました
keynoteなどのプレゼンテーションアプリを使うだけでなく、ロイロを使うことでノートの写真やシンキングツールでまとめた意見など、なんでもその場で発表することができるため、生徒は気軽に意見の発表を行なっていました
シンキングツールを使った思考の整理
各教科の授業ではシンキングツールを使って生徒が思考を整理する場面が多くみられました。思考を可視化することで生徒はスムーズに自分の考えをまとめることができていました
また、意見の発表にもシンキングツールを活用することでより効率よくお互いの意見を共有することができていました

協働的な学び
各授業ではグループワークなど、協働的なまなびの場面が多くみられました。協働的な学びでは共有ノートなどの機能が活用されていました
また、ジグソー法など、共同学習の手法も積極的に取り入れられていました
参考リンク 共有ノート
実験室全体の活動を共有
なかなかクラス全体を見回ることが難しい実験の授業でも共有ノートに各グループの活動を集約することによって、各グループの活動を把握することができていました
また、生徒も他の班の活動をみることができるため、他の班の活動を参考に自分たちも考察を深めることができていました
生徒の相互理解にも
共有ノートを使って自由に意見交換ができることでお互いがお互いのことをどう思っているのか、クラス全体でリアルタイムに集めることができます
クラス全員の生徒と共有ノートを使うことでお互いを深く知ることができ、学級経営にもプラスに働きます
クラスを超えた活動も
共有ノートを使うことで、離れた場所にいる生徒とも交流することができます。
2つのクラスが同じ共有ノートに書き込みをすることで、同じ項目に対して複数のクラスで意見の交換ができていました
iPadは新しい「文房具」ー日常的なICTの活用ー
同校の公開授業では、生徒が自分のやりたいことにあわせてうまくICTを活用することによって学習効果を高めることができていました。

様々な入力方法を生徒に合わせて
ロイロでは手書き、テキスト入力など様々な入力方法が使えます。また、スタイラスペンでの入力もスムーズに可能です
生徒は自分の好みに合わせて様々な方法で入力を行うことができていました
音声入力など、本体の機能も活かして
iPadやChromebookなどの端末には音声入力した内容をテキストに変換する機能があります。音声入力機能を生かして正しい英語の発音ができているか、グループで楽しみながら確認する活動が行われていました
アナログとデジタルの組み合わせ
ICTの活用にフォーカスされている同公開授業でしたが、たとえば、実際にカードを引いて考える・実際に植物を観察するといったアナログな活動も大切にされていました。
試行はアナログで行い、集約はデジタルで行うなどアナログとデジタルを組み合わせることで多様な活動が効果的に行われていました

東京都市大学等々力中学校・高等学校の先生・生徒による教育セミナー
東京都市大学等々力中学・高等学校の先生・生徒による様々なセミナーが実施されました
先生方だけでなく、同校の生徒もセミナーの登壇者として参加しました。
一部のセミナーでは学外の先生方とコラボレーションをしたセミナーが実施されました。

公立・私立関係ない!ここはロイロ最優先地域!
担当
鹿又先生( 東京都市大学等々力中学校・高等学校)
青山先生(世田谷区立尾山台中学校)
東京都市大学等々力中学校・高等学校の生徒(中2・高1)
世田谷区立尾山台中学校の生徒(中3)

公立と私立の垣根を超えたICT活用事例について、東京都市大学等々力中学校・高等学校、世田谷区立尾山台中学校の事例をそれぞれご紹介いただきました。

主役は生徒!生徒が発表者で先生がサポーター
進行は生徒が主体になって行われました。
先生は質問をしたり、補足したりといった役割での関わりとなり、生徒が主体となって発表を行いました
世田谷区立尾山台中学校、都市大等々力それぞれの事例の紹介
同じ世田谷区にある、世田谷区立尾山台中学校と都市大等々力中学校、高等学校での事例を生徒目線で発表していました
教員目線ではなく、授業を受けている生徒の視点から事例を紹介することで、生徒にとってそれぞれどのような学びがあったのかを振り返ることができていました
英語4技能をICTでコンプリート!
担当
植木先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)
金子先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)

ロイロやICTを活用して英語4技能を高めていく事例についてお話しいただけました

ICTの活用で、4技能の向上によりフォーカスできる
授業ノートを写真に撮ってロイロ上で回収。添削生徒同士で課題を相互に添削
Listening音源を「自主学習」に用意して生徒がいつでも復習できる環境の構築
など、英語の4技能の向上にフォーカスしたICT活用の方法をご紹介いただきました。
また、紙のノートを集める手間やCDデッキを持ち運ぶといった先生の手間がなくなるなど、業務負担軽減上でのメリットもお話しいただけました。

技能向上のために、最適なツールを使い分ける
生徒の授業ノートは手書き
ReadingやWritingはロイロノート
音読指導はMicrosoft Teams
など、それぞれの技能向上を目指した指導と、それを実現するツールの使い分けについてお話しいただきました。

ICTがもたらす国語の授業の活性化と効率化
担当
野崎先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)
落合先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)

ICTによって国語の授業がどのように変わったか、事例をお話しいただきました。

ICTを活用することで、生徒の授業満足度が向上!
ロイロ導入前は全生徒のアイデアを拾うことが難しかったが、導入後は回答共有などで容易になった
アクティブ・ラーニングの特徴として挙げられるような、生徒主体の活動(話し合いや発表など)も実施しやすく、生徒一人ひとりが「授業に参加している」という実感をより得られるようになったなど、ICTを活用することで生徒の授業満足度が向上した事例をお話しいただきました。
回答共有・資料箱で、アイデアだけでなく、学び方もシェア!
これまで国語の勉強方法がわからなかった生徒が、ロイロの回答共有で他の生徒のアイデアに触れたり、資料箱の資料を活用したりすることで、国語の勉強方法がわかり、主体的に学習するようになった事例をお話しいただきました。
あんなこといいな♡できたらいいな♡ー数学の実践事例ー
担当
清水先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)
野村先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)

数学でのICTの活用事例や、今後の授業の展望についてお話しいただけました

都市大学等々力での数学の実践の発表
都市大学等々力の数学での現在の実践についてご紹介いただけました
問題演習に終始しがちな数学において生徒が主体的に学ぶために行なっておられる工夫をお話いただけました
今後の展望と参加された先生方からのお話
現在の実践のあと、今後どのような実践をやっていきたいのかお話いただけました
また参加された先生からのお話もいただけました
コラボ座談会!理科とICT
担当
平山先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)
江口先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)

理科でのICTの活用や事例について、先進的な取り組みをしておられる先生方が座談会形式でお話しいただけました

問いをベースに、理科の楽しさを知ってもらう
生徒に楽しいと感じてもらうには?好奇心を育てるための工夫についてお話しいただきました
観察力と表現力を養うため、公園に行き理科との関わりを探し、それをロイロで表現する事例をご紹介いただきました
 ICTの活用で、知識の広がりを楽しんでもらう!
実際に行った理科の実験を生徒がまとめ、それを元に他の生徒が実験を行う事例をご紹介いただきました
学びの楽しさ、理解を深めるために生徒同士で取り組んだ課題をシェアし、校閲する事例をご紹介いただきました

社会科だからこそ伝えたい ICTとの付き合い方
担当
橋本先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)
岩城先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)

社会科、地歴公民科ならではのICTの活用方法についてお話しいただけました。

公民における実践
授業を通して「事業計画書」を作ることをゴールに、アンケートカードで生徒同士で意識調査を行い、そのデータをスライドにまとめて発表するという事例を橋下先生にお話いただきました。
準備したアンケートが発表にどの程度有効だったかをプリントや共有ノートを用いてフィードバックすることで、「ツールを使って満足」に留まらず、「使う意義を問い直す」というところまで踏み込んでいきました。

地歴における実践
「地図を取り入れた観光ポスター」を作るという事例を岩城先生にご紹介いただきました。
GoogleEarth等のツールは目的地を探すには便利ですが、地図のルールを理解して情報を取捨選択するためには地図帳もまた欠かせません。
ロイロとGoogleearthの両方を活用して資料を作るワークを通して、情報を要約してマッピングし、適切に伝達するというスキルを生徒たちが身につけていった事例をお話しいただけました。


いロイロ アクティブラーニング活用術
担当
小林先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)
又川先生(東京都市大学等々力中学校・高等学校)

保健体育と家庭科で、ロイロを双方向型の授業で活用する方法についてお話いただけました

保健体育での実践
都市大学等々力中学校・高等学校の保健体育科での実践をお話しいただけました。
自らの体に関わることを取り扱う保健や体育で生徒がどのように自分のこととして問題を捉えていけるか取り組みをお話いただけました
家庭科での実践
都市大学等々力中学校・高等学校の家庭科での実践をお話しいただけました。
実技が多く、また生徒によって進捗の差が出る家庭科でどのようにICTを活用しているのかお話いただけました
全国のロイロ認定ティーチャーの先生方による教育セミナー
全国のロイロ認定ティーチャーによる教育セミナーも実施されました

ロイロをつかって英検二次試験を作問しよう(英語) 
ロイロを活用して、英検二次試験の作問体験を行いました。

カメラとカードだけで英検二次の練習問題が作れる!
日記と問題文のカード、カメラで撮影した面接官風の動画カードを組み合わせて、S -CBT本番さながらの練習問題を簡単に作る方法をご紹介いただきました。
練習問題に録音して提出、問題集としてまとめる
作成した問題カードに声を録音します。録音時間を設定でき、録音終了とともにすぐに次の問題に切り替わるため、本番さながらの練習問題になります。また、録音したカードを提出させることで、個別の評価も可能です。
作成した練習問題をシンキングツール(データチャートなど)で整理すれば、問題集として利用でき、生徒同士のフィードバックを実施しやすくなります。


組み合わせの導入・トスターダのメニューをつくろう!(数学)
数学の場合の数の事例でのロイロ・ICTの活用事例をお話いただけました

アイスブレイク「魔法陣のワーク」
アイスブレイクとして、魔法陣をつかったワークを実施しました。
ロイロやMentimeterなどを使いながら双方向に学ぶ体験を実施していました
実践報告:トスターダのメニューを作ろう
場合の和・組み合わせの導入事例として「トスターダのメニューを作ろう」という事例をご紹介いただきました。
「トルティーヤと具材を組み合わせてできるトスターダという料理のお店を出したいオーナー」にかわり、メニューの組み合わせの数を考えて、さらにオーナーに「なぜその組み合わせの数になったのか」という説明をするというお題を設定してワークをおこないます
元となった教材ではトルティーヤや具材に見立てた紙を用意して生徒が重ねながら考える、という流れになっていましたが、ロイロ上でデータを動かすことによって紙資料を用意することなく組み合わせを考えることができます
さらに、「どのように説明するのか」をシンキングツールを使って整理することで理解がしにくい組み合わせの考え方を生徒が主体的に理解できる流れも示されていました
目指せ、国語のニュータイプ!「深い学び」につながる言語活動(国語)
ICTを活用した国語科での活用事例についてお話しいただけました

いかに「生きて働く「知識・技能」の習得」につなげるか
国語科における「知識・技能」とはなにかを丁寧に解きほぐしながら、生きて働く「知識・技能」とするための授業設計についてお話いただきました。
その上で、教材を教えるのではなく、教材で教える具体的な事例を紹介いただきました。

「深い学び」につなげる実践
「知識・技能」を教えるだけではなく、シンキングツールも活用しながら生徒を「深い学び」に導くにはどうすればよいか、さまざまな理論や実践例を踏まえながらお話いただきました。

このミステリー、解けるかな?ーシステム思考の入り口へようこそー(社会)
ロイロやICTを活用して、社会科を題材にシステム思考で物事を考えていく実践についてお話しいただけました

思考の見える化をしよう!
ミステリーカードと呼ばれる、一見関連性のない複数のカード群からそのつながりを見出す事例をご紹介いただきました
参加者には実際に、複数の図や写真、テキストからそれらのつながりを見出す体験をしていただきました
システム思考×デザイン思考
思考の見える化で学んだシステム思考と、さらにそれを新たなカタチとして表現するデザイン思考を組み合わせた事例をご紹介いただきました
対話型AIを用いてシステム思考やデザイン思考を養う可能性についてお話しいただきました

探求活動のあれやこれや、ロイロや!(探求)
探求での実践についてお話いただけました

日本体育大学柏高等学校での探究の取り組み
日本体育大学柏高等学校での探究の取り組み、カリキュラム設計についてお話いただけました。
1年生・2年生・3年生でどのように段階的に探究を進めていくかを説明されるとともに、「そもそもこの学校でどのような力を授業・部活・探究それぞれで身につけていくのか」を生徒自身に考えさせることで主体的に探究を学ぶ下地作りをされていました。
また、学校全体を巻き込むためには私学の場合には「建学の精神」とうまくマッチさせながら流れを組み立てていく必要があるなど、実際の活動でのポイントも多くお話しいただけました。
生徒同士の主体的なやりとりの仕組みづくり
探究では生徒同士が活発に意見交換をしたり情報共有をする場面も多くみられます。
そこで文化祭での取り組みの事例をもとに、生徒が共有ノートなどをつかって双方向で主体的に関わっていく活動についてもお話しいただけました。


子供が考える教師の発問ってアリ?無し?(小学校音楽)
児童が主体となって学ぶ音楽の事例についてお話しいただけました

児童に主体的に取り組んでもらう為の発問をする
時に児童にとっては退屈な時間となりがちな一斉授業について、「どうしたら面白い授業になるのか」を考えるお話しをしていただけました。
児童に主体的に取り組んだもらうため「どんな授業にしたらいいか?先生になったつもりで考えて」と発問をすることで、児童が主体的に学ぶ取り組みが実施されました。

「どんな授業がいいか?」「楽譜を見て気づいた事」を提出してもらう
「どんな授業がいいか」を考えて提出してもらい、児童自身がおもしろいか考えて授業を進めて、楽譜を配って、気づいた点を提出してもらい評価することで、児童主体で考える取り組みをお話ししていただきました。


情報Ⅰ・共テ・AI✖️ロイロ(情報)
情報Ⅰでの活用事例や、共通学力テスト対策、生成系AIの活用などについてお話いただけました

授業での実習と、共通テスト「情報」に向けての対策
「生徒が生徒に授業をする授業」をテーマに、スライドの作成やそのフィードバック等の作業をできるだけ生徒に任せることで限られた授業時間を有効に活用しつつ成果も発揮できた事例をご紹介いただきました。
「班ごとにオリジナルの紙飛行機を作って飛ばし、その性能をシートにまとめる」という事例では、生徒のモチベーションを刺激しながら計測アプリによる飛距離の測定やスプレッドシートを使ったデータの分析等の作業を通してスキルを身につけました。
また、共通テストでの「情報」に向けて、iPad上で素早くアプリを作れる「SwiftPlaygrounds」や、ブラウザ上で動作するPython実行環境「Colaboratory」を演習に活用することなどの事例もご紹介いただけました。

生成系AIを「アシスタント」として活用する
昨今注目されている生成系AI「ChatGPT」を用いて、小テストの問題や選択肢を「爆速で」作ってもらう事例や、AIとの対話を調べ学習における「視点の洗い出し」や「アイデア出し」として役立てる事例をご紹介いただきました。
AIの力を借りることで今まで1からやっていた作業を5から始めることができ、その先にあるまとめや振り返り等の重要な作業に多くの時間を割り当てることができました。

公開授業レポート
過去の公開授業のレポートはこちらからご参照ください。

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