中1 英語 リスニングからアウトプットへ【実践事例】(聖徳学園中学・高等学校)
聖徳学園中学・高等学校
藤戸 政綱教諭
リスニング、ディクテーション、リーディングをして、英文の昔話を楽しもう
学びの可視化で、直感的な理解が、より高度なアウトプットを生み出します。
あまり知られていない英文の昔話を題材にしました。題材を前半と後半に分け、リスニングをし、キーとなるイラストを選びます。
ロイロノート上でそれぞれの場面を示すイラストを並べ替えて、前半、後半の物語を要約し、プレゼンテーションをします。その後、キーとなるポイントの場面は別のカードでディクテーション(書き取り)をし、音読させます。最後は昔話の教訓を選択し、全体のまとめをします。
ロイロノート導入のメリット
リスニングの内容の視覚化と共有ができる点がメリットだと考えます。
一定の速度の英文であっても、ロイロノート上に提示してあるイラストを参考にして内容を想像することが容易になりました。
同時に選択したイラストを瞬時に集めて、電子黒板上に提示することが出来るので、正解の確認や間違いを指摘し合うことができ、情報の共有化が素早く図れます。
与えられたイラストを並べ替えて繋ぐというだけで紙芝居を作ることができ、作成に時間をとらせないので、生徒の活動を促しやすくなりました。
作成したものを瞬時に発表し、内容の把握状態が評価できるのもロイロノートの利点です。
キーボード入力も直接書き込むことも可能なので、シンプルに書き込みができます。同時に送付させた結果を電子黒板に映し出して評価することで、文字やノートをきれいにしようという態度を育てることができます。
ワークシートの場合、配布から提出、フィードバックまで数日かかることがあり、学習効果が半減することがあります。また、ワークシートの紛失で復習が出来ないなど短所が多かったのですが、ロイロノートを使うことで、配布から提出、評価を同一時間内にできることや、共有化が可能になりました。また、その結果が保存されることで復習や再評価にも利用できるようになりました。
英語の場合、音声を録音できるので音読指導ができます。繰り返し練習することも可能なので、自己評価が容易であり、高い成果を発表することができるので、発話をスムーズに促すことができます。
実践の目標
中学1年で学ぶ英語のまとめとして、「読む、聴く、書く、話す」の活動を効率よく盛り込み、生徒の主体的かつ協働的な学習活動を生み出す。
実践の場面
1. 昔話の前半部をリスニングする
本文の前半部を聴きとり、ロイロノートに提示された動作のイラスト集から、イラストを選択する。
選択されたカード以外は削除し、ロイロノートを使って、選択したイラストの順番に並べ替える。
2. 前半部のポイント部分を聞いて、書き取る
前半部のポイント部分を聴きとり、ロイロノート上のイラストの吹き出しにその英文を書き取る。
生徒それぞれの作品を教師に送る。その場で評価をし、正解の確認をしたあと、正解の英文を音読する。
3. 前半部の内容を把握する
前半の話を要約して、日本語でプレゼンテーションをする。
4. 重点 リスニング&プレゼンテーション②
前半部と同じく、後半部をリスニングし、ポイント部分をイラストカードで選択して並べ替える。
ポイント部分を聴きとり、ロイロノート上のイラストの吹き出しにその英文を書き取る。
生徒それぞれの作品を先生に送り、その場で評価と正解の確認をし、正解の英文を音読する。
5. 後半部の内容を把握する
後半の話を要約して、日本語でプレゼンテーションをする。
6. 授業全体のまとめをする
教科書のカードをワークシートにして配布し、順番をつける。時間があれば格言を調べさせて、Gisukeの話から出る教訓を話し合わせ、その答えを選択する。