中2 数学 対称図形の美しさを活かしたオリジナルエンブレムを作ろう【実践事例】(立命館小学校・中学校・高等学校)

中2 数学 対称図形の美しさを活かしたオリジナルエンブレムを作ろう【実践事例】(立命館小学校・中学校・高等学校)

立命館小学校・中学校・高等学校
越智 規子教諭
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ロイロノート・スクールのシンプルな操作性により学習への意欲を高め、数学の美しさ・楽しさを発見・創造する授業を展開します。

まず、私たちの身の回りにはたくさんの数学が潜んでいることを説明し、身近な数学の写真を見て自然界の数学の美しさに触れました。
次に、日本に昔から受け継がれている家紋を通して対称性を学び、対称な図形はグループ分けが出来ることを学習します。対称軸を1本だけ持つ図形(赤グループ)、対称軸を2本だけ持つ図形(青グループ)、対称軸を3本以上持つ図形(黄グループ)、対称軸を持たないが、回転したら重なる図形(緑グループ)、この4つにグループ分けをしました。その後、いくつかの家紋を示し、それがどのグループに入るのかゲーム形式で楽しみました。
そして、東京オリンピックとパラリンピックのエンブレムに注目し、共通点を探しました。2つのエンブレムは、共に正方形9個と2種類の長方形18個ずつの合計45個の四角形で作られているだけでなくすべて向きまでも一致し、さらに驚くほどのたくさんの面白い性質を隠し持っています。その隠れた規則性を探り、オリンピックのエンブレムと同じパーツを使って対称性を持つ独自のオリジナルエンブレムを作成しました。
最後に、友達が作ったオリジナルエンブレムを鑑賞し、どのような対称性や性質があるのか確認しました。

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ロイロノート導入のメリット

図形の分類をゲーム形式で学習するときに、画面に線を入れたり色を付けたりするのが非常に簡単にできました。

本来ならスクリーンで見せるだけの映像を、生徒が持っているタブレットに送ることによって、個人のペースで見たり拡大して観察することができます。

各自で作った作品を写真を撮って簡単に提出できます。また、提出された作品を全員で一斉に見ることもでき、1人の作品を拡大したり、また数人の作品を同時に拡大表示したりもでき、この自由自在の変換が簡単にできます。

ロイロノートは使い手の立場や気持ちが一番に考えられた非常に思いやりのあるソフトです。

操作がシンプルなので、初めての生徒もすぐに操作を覚えることができ、また教師もICTが苦手でも簡単に使いこなすことができます。生徒も教師も色々なことをさらにやってみようという意欲が駆り立てられます。


実践の目標

身の回りにある美しい図形の中に潜んでいる数学に気づき、家紋やオリンピックのエンブレムの面白さを学習した上で独自のオリジナルエンブレムを作ることができる。

友達の作品を鑑賞することにより、新たな視点が生まれ思考が広がり、考えたり、自ら創造する意欲をさらに高めることができる。


実践の場面

1. 身の回りの数学に触れ、美しさを感じる
まず、私たちの身の回りには、たくさんの数学が潜んでいることを説明し、その規則性から美しい図形となっているものがたくさんあることを伝えた。
身近な数学の写真を見て、自然界の数学の美しさを感じさせるようにした。

2. 家紋を使って対称性を考え、グループ分けをする
次に、家紋を使って対称性を考えさせる。家紋の共通点を見つけて、グループごとに分けた。

・対称軸を1本だけ持つ図形(赤グループ)
・対称軸を2本だけ持つ図形(青グループ)
・対称軸を3本以上持つ図形(黄グループ)
・対称軸を持たないが、回転したら重なる図形(緑グループ)

この4つにグループ分けをした。その後、いくつかの家紋を示し、それがどのグループに入るのかゲーム形式で楽しんだ。

3. 東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムの共通点とそれぞれの性質を見つける
東京オリンピックとパラリンピックの市松模様のエンブレムには、どのような共通点があるかを考えた。

【共通点】
①両方とも正方形9個、2種類の長方形それぞれ18個ずつの合計45個の四角形で構成されている。
②大円の大きさ、小円の大きさが同じ。
③2つのエンブレムのそれぞれの正方形と長方形の向きが同じ。

その後、オリンピックのエンブレムのパーツを平行移動で動かすと、パラリンピックのエンブレムになることを、映像を見ながら確認した。その他にも2つのエンブレムに隠されているたくさんの面白い性質を全員で見つけた。

4. 東京オリンピックのエンブレムと同じパーツを使って、オリジナルエンブレムを作成する
東京オリンピックのエンブレムと同じ形・数のパーツを使って、自分だけのエンブレムを作成する。
台紙に使う画用紙の色によって、対称軸を1本だけ持つ図形(赤画用紙)・対称軸を2本だけ持つ図形(青画用紙)・対称軸を3本以上持つ図形(黄画用紙)・対称軸を持たないが、回転したら重なる図形(緑画用紙)を作ることとした。

5. 完成した作品を提出する
作品が完成した生徒からタブレットを使って写真を撮り、ロイロノートの送信機能で教師に提出する。提出された作品を一覧表示し、提出した順にホワイトボードに作品が映し出されるようにした。バックにしている画用紙の色が鮮やかな事もあり、綺麗で見ているだけで楽しい作品が提出されていった。

6. 友達の作品を鑑賞する
友達が作ったオリジナルエンブレムを鑑賞し、どのような対称性や性質があるのか確認した。自分にはない面白い発想で作られている作品を見て、驚きと感嘆の声が上がった。友達の作品を見て、さらにもう1つ違うグループの対称形の新しい作品が作りたくなったようですが、それはまた後のお楽しみとして本時を終了した。

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