中2 数学 一次関数【実践事例】(宮崎市立宮崎西中学校)
宮崎市立宮崎西中学校
児玉 大典教諭
身の回りの事象から関数関係を見いだし、一次関数を用いて事象を考察・表現します。
「一次関数」の単元において、具体的な事象の変化から関数関係を見いだし、考察・表現する力を養うため、日常の場面で関数が利用されている事象を取り上げ、個人やグループで話し合いました。
いくつかの授業を各場面で紹介します。
授業(1)では、適切な電話プランについて、グループの意見をまとめてカメラで撮影し、他のグループとの比較を行いました。
授業(2)では、提示した4つのグラフのいずれかに合うように、グループでオリジナルの問題文を作成しました。提出後、教師がすべてのグループの問題文を一斉送信し、各グループで他グループの問題文に合うグラフを考えました。
授業(3)では、正方形を長方形にすることで、面積が増える理由について考えました。モデルの図形やワークシートを撮影して説明・発表しました。また、同時に別室で授業を受ける生徒にも、Skypeにて授業の様子をライブ中継し、別室から解答を送るなどして、簡易的な遠隔授業を行いました。
ロイロノート導入のメリット
写真を撮って送信することで、大幅な時間の短縮となり、より話し合い活動が活発になりました。
分かりやすい説明を求めることで、シンプルで根拠が明確な発表ができた。
教室で授業を受けられない生徒も、同時に同じ授業に参加することができた。
実践の目標
学的な表現を用いて根拠を明らかにすることができる。
筋道を立てて説明し、考えを伝え合うことができる。
実践の場面
1. 授業(1)-前半 適切な電話プランについて考える
3つの電話プランから、どれが適切か個人で考える。その後、グループで意見をまとめ、グループの考えを写真で撮影し、教師へ提出する。
グラフや表を使って説明をすることで、他者に分かりやすく伝えるという点を意識させることができた。また、ワークシートに記入したものを写真で撮ることで、時間短縮にもなり、スムーズな授業展開ができた。
2. 授業(1)-後半 他のグループの意見共有・発表・比較
画面配信を利用し、他のグループの意見を共有・比較する。また、発表の際にはタブレット画面を大型TVや各グループのタブレットに出力することで、グラフの交点など、細かい部分も拡大しながら確認することができた。
3. 授業(2)-前半 オリジナルの問題文を作成する
例題を参考に、個人で4つのグラフから1つ選び、グラフに合うオリジナルの問題文を作成する。次にグループ内で問題文を見せ合い、どのグラフかを判断する。その際、問題文のどこの部分で判断できたか理由も記述させる。その後、グループの問題を1つに選んで、写真を撮り、解答を添えて教師に送信する。
4. 授業(2)-後半 各グループの問題に取り組む
提出された各グループの「問題文+解答」を各グループに一斉送信し、グループでそれぞれの問題が4つのグラフのどれを示したものなのか、話し合いながら解答させる。
5. 授業(3)-前半 面積が増える理由について考える
モデルの図形を使いながら、正方形から長方形に並び替えながら、面積が増える理由について考える。各グループの考え(解答)を写真で撮り、教師へ送信する。
6. 授業(3)-後半 簡易的な遠隔授業を行う
Skypeのテレビ電話を用いて、授業の様子を別室に中継する。別室でも、同様の問題を取り組み、解答ができたら教師へ送信させる。発表・解説時には、画面配信を利用して、教室と別室とで同時にタブレット画面を操作した。また、別室で受けた生徒の解答も紹介することで、クラス全体の学習意欲の向上にもつながった。