大1 活用 新体制での企画会議(個人版モニター)お互いの意見を的確に伝え合う双方向的な会議を展開【実践事例】
授業担当者 | 渡邉 心 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 大学1~3年 / サークル |
単元 | 新体制での企画会議 |
〈実践の概要〉
メディア業界を目指す大学生が集い、OBGを招いて行うセミナー運営や、業界研究などを目的としたサークルにおいて、定例会議でお互いの意見を共有していきます。まずは各業界のリーダーが会議で話し合う内容を事前に提出箱に投稿し、メンバー全員が各自確認した上で会議に臨みます。会議時には自分の意見を、提出箱を使って提出することで、小さな意見でも溢さないようにします。込み入った内容は、事前に資料箱にスライドを用意し、視覚的に説明します。これにより、出席者全員が会議内容を理解した上で、お互いの意見を的確に共有できるようにします。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
会議がリーダーの意見の押しつけでなく双方向的に進み、主体的な意見が出るようになる。
少数派の意見の取りこぼしが防げるため、より多くの視点に立った会議ができる。
会議で出た意見を後から見返すことができ、欠席者対応も簡単にできる。
〈実践の目標〉
全員がいまある課題を見つけ、その解決方法を全員で考えることができるようになる。
リーダーだけの意見で活動が進むのではなく、メンバー全員の意見を反映させる。
個々人のプレゼンテーション力を向上させ、効果的に相手に伝える方法を身につける。
〈場面1〉プレゼンテーション練習
企画や運営をしていく上で、相手に伝える力がなければ、なかなか良いものはできない。そこでまずプレゼン練習を行う。例えば、いまは新入会員が入ってきたばかりなので、「自分のことをカード1枚で表現して自己紹介をする」といった抽象的なお題を出し、視覚的な素材を活用して、どれだけ印象に残るプレゼンができるかを競ったりする。これによって、会議で話す場を温める。
〈場面2〉議題の確認
事前に先生役である各業界リーダーが、会議で話し合いたいと思っている議題を提出箱に入れておく。生徒役の一般メンバーも含めて共有しているため、サークルメンバー全員が、その日の会議内容について一通り目を通してある状態で全体会議が始まる。そのため、今回の会議では特に何を重点的に話すのか、この場面を使って確認していく。
〈場面3〉議題の具体的説明
現在新たな企画を考えているため、まずはその企画をどのような目的で実施するのか説明する。事前に資料箱にPowerPointを利用して作成したカードを入れておき、それを全員の画面に配信して説明する。資料箱に入れておくのは、その場にいられない欠席者も時間のある時に簡単に確認できるようにするためである。この説明に対して、次の場面から個々の意見を出していく。
〈場面4〉自分の考えを書きだす
説明を聞いて感じた問題や、説明で投げかけられた質問に対して、各自が自分の考えをロイロノートのカードにまとめていく。自分が持っている意見をサークルメンバー全員に的確に伝えるため、視覚資料をふんだんに用いて分かりやすく準備をする。ここで一旦提出箱への提出をし、ここで得られた1人1人の最初の意見も、小さな意見を取りこぼさないために残しておく。
〈場面5〉グループで議論
周囲にいる数人とグループを組んで話し合いを行う。各グループ内で自分のカードを送りあうなどし、自分にはなかった考えを取り入れたり、もっと深掘りできる部分などを話し合ったりしていく。ほかの人の意見と融合するとより良い意見が生まれたりすることもあることから、そうした部分があれば、各自で適宜加筆修正などを行う。
〈場面6〉自分の考えを全体に共有
ここまででまとめたことを全体に向けて発表する。自分のカードだけでなく、時にはグループのメンバーのカードも引用しながら、より多くの視点に立った意見を発表できるようにする。もし他のメンバーの意見も聞きたい場合、先生アカウントを所有する各業界リーダーに依頼して提出箱を用意してもらい、全員の意見を取り入れることもできる。