小学部・中学部 総合的な学習の時間 小学部_SDGs世界大会に参加しよう 中学部_ プレゼンピック ~コロナ禍における学習活動の保障~【実践事例】 (広州日本人学校)

小学部・中学部 総合的な学習の時間 小学部_SDGs世界大会に参加しよう 中学部_ プレゼンピック ~コロナ禍における学習活動の保障~【実践事例】 (広州日本人学校)


基本情報
授業担当者横井 信行
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科小学部 中学部  総合的な学習の時間
単元小学部 SDGs世界大会に参加しよう  中学部 プレゼンピック
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〈実践の概要〉
本レポートでは、広州日本人学校(以下本校)がロイロノートを活用して非常時における学習の機会の保障を行った実践を報告する。新型コロナウィルス感染拡大の影響により、本校は計画していた学校行事の変更や中止等があった。本校の特色ある教育活動の一つに現地学校(東風東路小学、カレン大学、深セン日本人学校、台湾人学校)との国際交流がある。しかし、広州市の教育局から交流活動等は控えるようにという通知が現地学校にあった。そこでオンライン上での交流を相手校に提案し、実施をした。iPadが90台ある環境を生かし、全学年がロイロノートを中心として取り組みをすすめた。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
調べたことや考えたことの情報を整理したり、共有したりすることで限られた時間の中で密度の濃いインタラクティブな学びをすすめることができる。
情報を瞬時に往還、共有することができ、探究的な活動の高度化を可能としたこと。
個々の学習の成果物をデータで蓄積し、他教科でもその転用が可能なこと。特に総合的な学習の時間の充実が図れた。(ICT機器を介した学習の転移の具現化)

〈実践の目標〉
自分の調べたテーマの情報を友だちと共有したり、評価したりすることを通して自分の考えを深め、プレゼン資料を作成しよう。
総合的な学習の時間の学びを発信しよう。

〈授業写真〉

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〈場面1〉小学部 SDGs世界大会に参加しよう
小学部4年生では、総合的な学習的な学習の時間に世界の日本人学校と交流を行った。テーマはSDGsである。取り組みにあたり、社会科で事前にロイロノートにごみ問題について調べ、新聞形式でまとめさせた。それらのデータをもとにインターネットで環境省のこども環境白書などの資料を調べ、中国と日本の比較や関連をさせていった。その過程で日本と世界の抱えるゴミ問題について、共通点や差異点に着目させ、考える視点を広げさせることができた。ロイロノートのデータ蓄積やスタディログ、生徒間の情報共有機能は、教科横断的な学びを進める上では非常に効果的であった。

〈場面2〉小学部 SDGs世界大会での発表
総合的な学習の時間にワシントン、イスタンブール、フィラデルフィア、マニラ、上海など世界の18の国々と交流の機会を得た。参加校はすべてロイロノートを使っての発表であった。本校の発表も動画や調査資料を使用して作成した。ロイロノートを交流のツールとして活用することにより、他校と学習の発信や他校と情報共有の場が持てた。コロナ禍の非常時においても子どもたちの学習を保障することができた。

〈場面3〉中学部 プレゼンピックの取り組み
中学部は、同じ広東省にある深セン日本人学校との交流を行っている。昨年はプレゼンピックという総合的な学習の時間の発信の場として、生徒が相手校に出向き、テーマについて調べたことを伝え合った。今年度は新型コロナウィルスの影響で交流自体が中止となりかけたが、小学部同様オンライン交流を実施することができた。子どもたちは現地調査等が難しい状況においてインターネットを駆使し、ロイロノート上に調べたことを整理してまとめた。

〈場面4〉中学部 プレゼンピックの資料作成 探究活動を深める取り組み
ロイロノートで作成した資料は教師だけでなく、生徒相互間の情報の共有も瞬時にでき、多様な情報を手軽に処理することができる。生徒は共有した情報を見比べたり、良いものを取り入れたりする過程を繰り返す中でプレゼンテーションの質を高めることができた。このように中学部では総合的な学習の時間にロイロノートの活用を通して、コロナ禍における体験学習を行うことができた。

〈場面5〉中学部 プレゼンピックの発表
交流に向けて、子どもたちのプレゼンテーション能力を高める取り組みを行った。ロイロノート上に必要なキーワードなどを簡潔にまとめ、それらをもとに発表の練習をしていく。紙媒体と違い、データの訂正や修正、付け足しなどは容易である。このような学習の効率化は、試行錯誤できる時間を生み出し、プレゼンの質を高めることに繋がった。ロイロノートの活用により、限られた時間に密度の濃い学びをすすめることができるということを実感した。

〈場面6〉小学部 中学部 ロイロノートでのプレゼンテーション
発信の場では新聞、スピーチ、作文など様々な表現方法がある。発信に至るまでは、多様な情報を収集し、整理、分析していくこととなる。その過程にロイロノートを入れることで、情報が精査され、作文などのアウトプットがより洗練される。国際交流という幅の広い学習においては、ロイロノートの利便性は子どもたちの主体性や協同的な学習を促し、深い学びを実現するに至った。

〈授業写真〉
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