小4 国語 ショートショートを書こう ―物語を創作するためのアイデアを出す活動で活用―【実践事例】 (昭和学院小学校)
授業担当者 | 清水一道 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 小学校4年 / 国語 |
単元 | ショートショートを書こう |
〈実践の概要〉
教育出版の教科書に新設された単元で、「ショートショート」という短くて不思議なことが起こるお話をつくる活動でロイロノート・スクールを活用した。無作為に思いついた言葉を組み合わせて作った「不思議な言葉」をキーワードにしてお話の展開を考えていく学習である。今回は「不思議な言葉」をつくるためのアイデアを出す活動と、その言葉を基に展開を考える活動において、ロイロノート・スクールを使い、アイデアの記録と、創作、共有を行った。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
カードに何枚も書いたり消したり動かしたりできることでアイデアをまとめやすくなる。
ロイロノート内の思考ツールを使うことで創作のアイデアを広げやすくなる。
アイデアの提出と共有が瞬時に行うことができ、自分の案を再構築しやすくなる。
〈実践の目標〉
思いついた言葉をカードに書き、組み合わせることで「不思議な言葉」を作る、
「不思議な言葉」をもとに、その特徴を考える。
お話の展開を考える。
〈授業写真〉
〈場面1〉活動の見通しをもたせる
「ショートショート」という物語の紹介をする。見本を読み「ショートショート」とは、「不思議な言葉」が登場するファンタジーで、短くて、オチのある話であることを気付かせる。これからオリジナルのショートショートを作ること、そのためにアイデアをたくさん出す活動から始めることを伝える。 (アイデアはいつでも変えたり付け加えたりして良いことも初めに伝え、ハードルを下げる)
〈場面2〉思いついた言葉を【テキスト】に書き並べる
パッと思いついた言葉を10個以上カードに書き並べる。名詞が望ましいので、具体的に「生き物」や「食べ物」、「道具」などと例を挙げる。その際、途中で一度作業を止めて【提出】させ、【回答共有】することで友達のアイデアを見合い、アイデアが出ない児童も言葉を増やせるようにする。(下品な言葉と暴力的な言葉はなしと伝える)
〈場面3〉【フィッシュボーン図】を使い、思いついた言葉から連想して、さらに言葉を増やす
思いついた言葉を頭部に置き、その言葉から連想して思いついた言葉を右側に自由に書き出す。様々な角度から連想し言葉を集められると良い。一つの言葉から連想が難しければ、別の言葉でも同じようにやってみるよう促す。また、途中でロイロノートを児童間で見せ合う活動を挟むことで、さらにアイデアが出たり、別の角度から連想できたりすることをねらう。
〈場面4〉言葉を組み合わせて「不思議な言葉」を作る
場面1、場面2で思いついた言葉を自由に組み合わせて「不思議な言葉」を作る。ここで作る「不思議な言葉」はショートショートの空想の核となる言葉となるので、物語の想像が膨らむような言葉を作るように指示する。作れた児童から【提出】させて、机間指導をしながらコメントを書いて【返却】をする。
〈場面5〉【PMI】を使い、作った「不思議な言葉」の特徴や設定を考案する
物語の展開に関わる「不思議な言葉」の具体的な設定を、「良いところ」「悪いところ」「それ以外の特徴」の3つの観点から考案する。思いつかない児童にはヒントとして「~すぎちゃうとどんなことが起こりそう?」といった具体的な展開に結びつくような問いかけを行う。その後、児童が協働して考える活動を入れ、全体で【共有】する。
〈場面6〉物語の展開を考える
場面4で考案した設定をもとに、物語の展開を考える。ショートショートのオチの面白さを再確認した後、設定から物語の展開に影響を与えるものを選び、「はじめ」「中1」「中2」「結末」の4つの場面ほどの展開を考える。なお、オチの基本的な型はバッドエンドで示すとイメージしやすい。
〈授業写真〉