小6 総合 修学旅行での学びを班で協力して伝えよう 会津について調べよう【実践事例】福島県白河市立表郷小学校 佐藤和枝・柏谷啓友

小6 総合 修学旅行での学びを班で協力して伝えよう 会津について調べよう【実践事例】福島県白河市立表郷小学校 佐藤和枝・柏谷啓友


基本情報
授業担当者佐藤和枝・柏谷啓友
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科小学校6年 /総合
単元会津について調べよう
hr
〈実践の概要〉
修学旅行を振り返り、学びや巡った場所について、班の仲間と力を合わせてひとつのプレゼンテーションにまとめます。プレゼンを披露する相手は、次年度へのバトンを託す5年生です。授業では、「会津若松の魅力を伝える」というテーマのもと、「誰がどの場所や学びを担当するか」「どんな内容や写真を掲載するか」を話し合い、それぞれがスライドをつくります。その後、班でつくったスライドについて、お互いにアドバイスし合いながら、合体させてプレゼンテーションをつくり上げていきます。「吟味・修正・再構成」がしやすいロイロノートを最大限に活用し、相手意識を持たせて学び合いを生み出すことで、伝える力を育てる実践です。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
子どもそれぞれが作成したスライドを合わせて、ひとつのプレゼンテーションをつくり上げることができること。(協働性)
簡単な操作で作成したり、自他の評価を生かして吟味・修正・再構成を繰り返し行ったりすることができること。(自主性)

〈実践の目標〉
修学旅行での学びを振り返り、プレゼンテーションで5年生に伝えたい内容や写真等を選ぶことができる。
自分や友達のスライドについて、分かりやすく伝えることができるように、内容だけでなくデザインを考えることができる。
5年生への発表会で、修学旅行での学びをロイロノートのプレゼンテーションを使って、分かりやすく伝えることができる。

〈授業写真〉
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〈場面1〉かんがえる
修学旅行で巡った会津若松の史跡等の場所やそれに関わる歴史を班の仲間と共に振り返る。その際に「次年度最高学年となる5年生に伝える場があること」「次年度の修学旅行の旅行計画に生かしてもらえるように会津若松の魅力を伝えること」「ロイロノートによるプレゼンテーションで行うこと」を伝えた。そうすることで、相手・目的意識を高め、「誰がどの場所や学びを担当するか」「どんな内容や写真を掲載するか」について話し合う子どもの姿を生み出したいと考えました。子ども達は、アナログな方法である「プレゼンテーション構成図」を紙面に書き込みながら考えていきました。

〈場面2〉つくる
各自、自分が担当するスライドを作成していきます。子ども達は、発表を聞く5年生の立場から「初めて聞くこと」「文章や言葉よりも写真を入れた方が伝わること」といったこれまでの学びをフル回転させて、スライドをつくってはなおし、つくってはなおし…を繰り返していきました。この「吟味・修正・再構成を繰り返し行うことができる」ということは、デジタルのよさです。しかも、ロイロノートは直感的に操作できるため、子ども達は迷うことなくスライド作成に没頭していました。

〈場面3〉みあい、ねりあげる
班で集まり、早速話し合いが始まります。「こんな感じでつくってみたよ」「もっと写真を大きくした方が、この場所のよさが伝わるんじゃないかな」と互いのスライドについてアドバイスし合う姿が見られました。さらに、「合わせてみようよ」とスライドを送り合ったり、「このスライドも入れた方が、つながりが出ていいね」と構成を見直し、新たに生み出したりする姿もありました。子ども達の力で共有して見合ったり、吟味・修正・再構成を繰り返し行ったりすることが簡単にできるというデジタル・ロイロノートのよさが、子ども達の学びを支えていました。

〈場面4〉たかめる
いよいよ発表に向けて、最終段階に入ります。みあい、ねりあげたプレゼンテーションを操作しながら、自分たちの原稿を読み上げて、発表の練習をします。「初めて聞く5年生に伝わるのか」を班の中で確認します。「声を大きさ」「ジェスチャー」といった対面発表ならではの要素を盛り込み、一段とプレゼンテーションの質が高まっていきました。終末には「わくわくするね」と笑顔で話す子ども達。これまで協力してつくり上げてきたからこその期待に胸が高鳴っていました。

〈場面5〉みせる
5年生を目の前にして、緊張する6年生。練習の成果を発揮して、スムーズにプレゼンテーションを操作し、一生懸命になって声を張り上げながら発表が進みます。うなずいたり驚いたりする5年生に、ほっと安堵の表情を浮かべたり、小さくガッツポーズをして達成感を感じたりしている6年生の子ども達。発表の中で、うまくスライドが流れないというトラブルもありましたが、全員が操作に慣れているため、互いにカバーしながら乗り越えていました。発表会の後の会場には、満足した笑顔の6年生であふれていました。
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