小6(特別支援学級)算数 個に応じた支援を行うことにより、論理的に考える思考を培いながら、立体の体積を解き、ふりかえりができる。また、単元を通して得意、不得意を把握できる。【実践事例】長野県飯綱町立牟礼小学校 市川 芳賢
授業担当者 | 市川 芳賢 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 小学校6年(特別支援学級) / 算数科 |
単元 | 立体の体積 |
〈実践の概要〉
特別支援学級には読み書きが苦手な児童が多い。そのため、個に応じた支援として学習問題を含んだカードを作成し、配布することにより、読み書きの負担を減らし、体積の問題を論理的に考えることができるようにした。また、1時間ごとにふりかえりシートとして作成したカード及びYチャートを用いて自己評価を蓄積し、単元を通じて得意なところ、苦手なところを理解することができるようにした。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
読み書きが苦手な児童の負担が減り、算数の課題を論理的に考えやすくなる。
児童の実態に応じて、タッチペンで自由に書き込むことも、タイピング入力することもできる。
Yチャートを用いることにより、単元を通して自己評価(得意、不得意)がいつでも把握できる。
〈実践の目標〉
読み書きの負担を減らし、論理的に考える思考を培いながら、角柱の体積を解くことができる。
ふりかえりシートのカードを用いて、1時間ごとに学習のふりかえりができる。
Yチャートを用い、単元を通して得意、不得意を把握することができる。
〈授業写真〉
〈場面1〉学習問題のカードを受け取り、課題をつかむ
ロイロノートを導入する以前は学習問題を読むだけでも漢字が読めずに抵抗感があったり、ノートの書き写しも負担だったりした。児童の実態に合わせ、カード作成時に漢字にルビをふり、読みやすくした。課題は板書して、いつでも確認できるようにした。それにより負担が軽減され、集中しやすくなった。
〈場面2〉学習問題を解き、カードを提出する
児童の実態に応じてタッチペンを用いて書き込んで解いたり、タイピング入力で解くことができることを伝えたりして、支援した。漢字のルビをふることができない箇所は、一緒に読んで理解する支援を行った。立体の把握にはピンチアウトによる拡大も有効活用できる。
〈場面3〉学習問題の交流をし、まとめをする
児童によっては学級編成上1人で授業を受ける時間もある。その場合、提出箱に解答のカードを作成しておき、そのカードと、比べながら進めることができるようにした。友だちや教師が作ったカードを見て、意見を交流し、まとめをするのも有効である。まとめは課題同様に板書して、確認しやすくした。
〈場面4〉練習問題を解き、カードを提出する
学習問題同様に練習問題のカードを受け取って問題を解く。解き終わったら提出し、教師が確認、採点して返却した。練習問題を解いてみて理解不十分と評価される場合には、場面3のように再度交流して理解を深める支援も行った。
〈場面5〉ふりかえりシートのカードを受け取り、ふりかえりをする
日付、学習課題、まとめをタッチペン及びタイピングで記入し、よくできた◎、まあまあできた〇、あまりできなかった△のいずれかのチェックを入れ、ふりかえりをした。反復学習のドリル教材に取り組んだ後にもチェックを入れ、1時間の総合の理解度で3つ目のチェックを入れた。
〈場面6〉Yチャートを受け取り、カードを貼って提出する
前回までのYチャートを受け取り、カードを貼って、今までの時間も含めて得意な時間、不得意な時間を確認した。確認後、本時のふりかえりカードとYチャートを提出させた。単元の評価に生かすとともに、補充補完の指導につなげる。
〈授業写真〉