小5 家庭科 お米の変身をみつめよう 家庭科における視覚的情報の効率的な活用②【実践事例】(千葉大学教育学部附属小学校)

小5 家庭科 お米の変身をみつめよう 家庭科における視覚的情報の効率的な活用②【実践事例】(千葉大学教育学部附属小学校)

#実践報告  #授業実践事例
基本情報
授業担当者佐藤 翔
ICT環境1人1台タブレット(学校共用タブレット)
学年 / 教科小学校5年 / 家庭科
単元お米の変身をみつめよう
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〈実践の概要〉
初めてのミシンを使った製作学習です。5年生では,基本的な直線縫いでランチョンマット,そこから派生した風呂敷,クッション,ティッシュボックス等を作成します。初めてのミシンということで使い方に慣れていなかったり,個別支援が必要な児童がいたりと様々な課題が考えられます。1学級35人が個々に活動を行う際に教師が一人一人を適切にみとり,必要な援助をするためにロイロノートを使った実践を考えました。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
児童は要所・要点を何度も映像で確認できる。
教師は児童の作業状況が毎時間わかり,次回手立てを講じることができる。
教師は,授業時間を使わずに進捗状況を映像に残せる為,作品評価の時間を大幅に削減することができ,同時に授業時間内に個別支援に使う時間が増える。

〈実践の目標〉
ミシンの直線縫いを使って作品を作ることができる
手縫いとミシン縫いの違いを理解する。
縫い代や端の処理について理解して作品の作り方を理解する。
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〈場面1〉米を食べるようにする調理方法を考える
米の糊化温度と時間の関係を伝え,食べられるようになるための条件を伝えます。それをもとに,自分たちでもできるような米の調理計画を立てさせます。子どもたちは,炊くほかにも,ゆでる(煮る),焼くというこれまでの学習内容に近い調理法に加え,蒸す,電子レンジでチンするなどの加熱方法を考えました。

〈場面2〉実際に加熱して実験する
各班には,米の糊化条件「98度以上で20分以上加熱」を達成できるように実験を行わせます。また,その過程の様子や調理後の米の様子をロイロノートで記録を取らせておきます。まだ学習していない調理法については教師が助言・手伝いながら実験をさせました。

〈場面3〉実験結果を振り返る
調理結果はロイロノートを使って写真とともに共有しました。どの班も,食べられるようになるという結果にはなりました。しかし,ゆでる系だけでは柔らかくなるが米の食感が悪く,焼く系だけでは香りが良いが硬くなりがちであることが確認されました。やはり,炊いたお米が一番おいしく感じるという児童の意見を踏まえ,「炊く」という調理方法に目を向けていきました。

〈場面4〉炊く調理方法と調理実験の比較,意味付け
炊くという調理法を教科書を見て確認します。火加減で見ると最初は強火です。これは,糊化の条件から,できるだけ低温帯を早く脱することが粘りを減らすことであり,沸騰を早くさせることと捉えます。次の中火は98度以上を持続させ,「ゆでる」状態であること。弱火は「焼く」状態であること,蒸らしは「蒸す」に近い状態であることを捉えさせ,糊化の実現や食感や香りをよくするための火加減の調整であることに気づいていきます。

〈場面5〉実際に米を炊く
意味付けされた米を炊く調理法を学び,それを実際に行う場を設定します。また,米の炊飯の様子を写真にとらせることで,米の変化の様子を捉え,米の変化から火加減を調整し,米を炊飯できるようになる技能習得をねらいます。ここも,ロイロノートで変化をまとめさせています。

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