小5 算数 比べ方を考えよう(平均)【実践事例】(加藤学園暁秀初等学校)
加藤学園暁秀初等学校
青山 典義教諭
算数用語の調べ活動と体験作業を通して、文字情報と感覚情報から学習内容の理解をはかります。
オープンプランコースの5年生では、国語辞典を国語以外の教科(算数・理科・体育)でも、積極的に活用することを推奨しています。昨年度から引き続いて行っている活動のため、児童は離れた様子で自ら進んでわからない用語を調べます。
本時では、算数における、平均の言語化された概念と実際の「ならす」作業を一致させることを目標としました。用語の調べ活動で、写真機能と書き込み機能を利用しながら見やすいまとめカードを作成しました。水やブロックなどを用いた実際の「ならす」作業体験を経て、文字情報と写真情報で学習内容の確認を行いました。
ロイロノート導入のメリット
ロイロノート・スクールを活用することで、辞書での調べ活動がより有意義なものとなりました。
視野が国語辞典1ページから、写真を撮った辞書の一部に幅が限定されることで、調べた言葉の周りの言葉に注視するようになり、学習の関心領域が広がりました。
写真や動画で学習記録を残すことができるので、後日の振り返りにも非常に便利です。
実践の目標
算数用語を国語辞典で調べ、ロイロノート・スクールにまとめることができます。
辞書を使って「ならす(均す)」とは何かを知り、実際に均す操作をすることができます。
実践の場面
1. これまでに習った8つの算数用語を確認します
新しく平均の学習が始まるので、これまでに学習した算数用語の復習をしました。
大事な概念を示す言葉や児童達に定着しづらいと思われる語を抜粋し、調べる活動を行いました。「比例」、「通分」、「合同」、「約分」、「体積」、「容積」、「素数」、「内のり」の8つを提示しました。
2. 国語辞典を使って「早引き対決」をします
提示した8つの用語を「早引き対決」で調べさせました。
4年次から繰り返し行っている活動であるため、慣れた様子で楽しみながら取り組みました。また、辞典に答えが記載されていることから、どの児童からも発表への高いモチベーションが感じられました。
3. 調べた語句を写真で撮影し、書き込みます
調べた語句を写真各自で撮影し、重要なポイントをロイロノート・スクールのカードにまとめました。線で囲み始めたり、書き込みをしたりといった工夫をしている児童のカードにならい、それぞれが見やすさ、分かりやすさを追及したカードを作成していました。
4. 算数で学習する「ならす」についてのイメージをもちます
本時の学習「ならす」の意味について児童に聞いたところ、答えられなかったり、抽象的な意見が多かったりと意見がまとまらなかったりしました。そこで、辞典で意味を確かめ、算数で習う「均す」の意味についてイメージをもたせました。
5. 実際に「ならす」作業を行います
「ならす」が意味する「高低・凹凸をなくして平らにする、同じにする」を実際に体験させるため、水、ブロック、積み木を用意しました。これらの作業中、グランドでのトンボがけについても同様である、との意見が出てきました。
6. 本時の振り返りを行います
ノートのメイン画面に調べた用語とそれらを示す写真を提示し、文字情報と写真情報での内容確認を行い、本時のまとめとしました。