小6 英語 Hi, friends! 2 Lesson7「We are good friends.」 ~オリジナル「The Peach Boy」ストーリーを作成しよう~【実践事例】(京都市立大宅小学校)
京都市立大宅小学校
三田村 有香教諭
ロイロノート・スクールでオリジナルストーリーを創作し、伝えたいことを形にする授業を展開します。
Hi, friends! 2 Lesson7「We are good friends.」の単元を発展させて学習していきます。グループで1場面ずつオリジナル「The Peach Boy」(桃太郎)の ストーリーを作成し、最後に全グループのスライドを繋げて完成した作品を確認し合います。創作を始める際、まず、グループで2台のタブレットを使って、グループで創作したストーリーに合わせて写真撮影をし、アフレコを入れます。そして、写真に絵を書き加え、自分のグループが担当する場面を創作していきます。創作を完了させ、グループで担当する場面の全てのスライドを繋げて提出箱に提出し、教師にも送るよう指示しました。そうすることで、他のグループのスライドと簡単に繋げることができました。
最後に、各グループで創作したスライドを繋げて完成したストーリーを全員で確認し合いました。見ている児童はワークシートに聞き取れたセリフや内容を記述し、工夫されていると感じたことについてコメントを書いて、ワークシートを教師に提出させました。ロイロノートを使うことで、創作の時間と作品を確認し合う時間が短縮されたため、出来上がったオリジナル「The Peach Boy」のストーリーを、自分のクラス以外のものも併せて確認することができました。
ロイロノート導入のメリット
本来の英語科の授業内容ではない桃や着物を作成する時間が必要ない為、その分英語でのセリフを考えたり、話したりすることに時間をかけることができました。また、衣装の着脱や準備など無駄な時間が省けたので、全員でストーリーを確認する時間が短縮でき、その分他クラスのオリジナルストーリーも見ることができました。
自分たちが創作したものをその都度確認でき、客観的に見ることができるので、自己反省ができ、修正しながら完成させることができました。また、何度もやり直すことができるので、より良いものにしようとするモチベーションアップにも繋がりました。
見逃した箇所があっても授業後再確認して評価することができるので、印象だけではなく、きちんと児童の評価ができました。また、授業後提出されたワークシートによって、児童の「聞く」技能についても評価することができたのがメリットだと思います。
実践の目標
オリジナルストーリーを創作し、様子や要求を表したり尋ねたりする表現や、誰かに何かをするよう命令したり促したりする表現、併せて既習表現も使って、伝えたいことを表現することができる。
まとまった英語のお話を聞いて、大体の意味が理解できる。
実践の場面
1. 単元の最終活動を知る
教師が作成したオリジナル桃太郎ストーリーや、昨年度の6年生が作成した作品を観る。この単元ではどんな最後の活動になるのかについて、また、良い作品と悪い作品の具体的内容を伝える。そして、Hi, friends!2 Lesson7「Peach boy」のDVDを観た後、自分たちのグループで担当したい場面を決める。
2. グループでオリジナルストーリーを考える
他のグループと場面を繋いだ時に内容が繋がる様、登場人物と基本的ストーリーについて全体で確認をする。その際、新出表現ついても確認をする。そして、各班でオリジナルストーリーを考え、既習表現も含めて創作を始める。
【重要ポイント】
評価規準を伝えておく。
A:オリジナリティがある。様子や要求を表したり尋ねたりする表現、誰かに何かをするよう命令したり促したりする表現、併せて既習表現も使って、伝えたいことを表現することができる。
B:様子や要求を表したり尋ねたりする表現、誰かに何かをするよう命令したり促したりする表現を使って伝えたいことを表現することができる。
C:伝えたいことを表現することができない。
3. オリジナルストーリーに合わせて写真撮影をする
4人毎の7グループに分け、「Peach boy」(桃太郎)のおじいさんおばあさんが出かけるシーンから桃太郎が帰ってくるまでを7場面に分ける。グループで2台のタブレットを使って、グループで創作したストーリーに合わせて写真撮影をし、アフレコを入れる。グループのメンバーで見合いながら、「もっと動きを大きくして写真を撮ろう」、「ここにこんなセリフも入れたらより分かり易いね」など話し合う。
分かり易く良いストーリーにするために、写真を撮り直したり、アフレコをし直したりした。
4. グループが担当する場面を創作していく
写真撮影をして、アフレコを入れ、写真に絵を書き加えることを繰り返し、自分のグループが担当する場面を創作していく。
絵を書き加える際は、意味を補完するだけにとどめるよう指示し、丁寧に絵を描くことが大切なのではなく、アフレコに力を注ぐように伝えた。この時、生徒間通信のロックを解除しておくことで、2台で絵を書き加えることができた。
5. グループが担当する場面を完成させる
創作を完了させ、グループで担当する場面の全てのスライドを繋げて、スライドごとにページ番号を右下に入れる。提出箱に提出し、教師にも送ることで、他のグループのスライドと簡単に繋げることができた。
6. 完成したストーリーを全員で確認する
各グループで創作したスライドを繋げて完成したストーリーを全員で確認し合った。ロイロノートを使うことで、創作の時間と作品を確認し合う時間が短縮されたため、自分のクラス以外のものも併せて確認することができた。見ている児童はワークシートに聞き取れたセリフや内容を記述する。また、工夫されていると感じたことについてコメントを書いて、ワークシートを教師に提出させた。
授業後、提出されたワークシートで、児童の「聞く」技能についても評価することができた。この単元ではグループ作成のため、個人評価は難しかったが、「関心意欲態度」と「話す」については、グループのメンバーに対しての評価となり、「聞く」については個人評価ができた。