小6 英語 Hi friends2! Lesson8 We are good friends. オリジナルの劇を作ろう【実践事例】(仙台市立大野田小学校)
仙台市立大野田小学校
栄利 滋人教諭
写真、絵、文字、動画のスライドに英語を録音しよう!「桃太郎」のオリジナル劇のビデオの実践
写真や映像に声を吹き込み、何度も繰り返し英語を使うことで、英語の表現力が身に付きます。
「桃太郎」のオリジナルの劇を、英語を使ってビデオ作品を作っていきます。
登場人物の役割を決め、その場面に合った写真を撮ります。
撮った画像に、お絵描きツールで描き加えながら、一枚のカードごとに場面を完成させていきます。
英語の台詞をカードに録音するため、まず、「Hi friends!」というデジタル教材の音声を聞かせて、英語表現を確認します。
そして、ロイロノートの録音機能で、セリフを録音していきます。
録音をしたら再生をして確認し、納得のいくまで何度も録音し直します。
英語を話すことは児童にとって難しさがあるので、何度も録り直しができる操作はとても安心感があります。
場面ごとに撮影、録音をして、「桃太郎」の劇をビデオとして完成させていきます。
見ている人にも分かりやすいビデオになるよう修正し、時間内に収まるように編集します。
ロイロノート導入のメリット
これまでの劇を作る活動では、撮影や録音ができなかったので、自分たちの表現を見ることができませんでした。そのため、立ち位置や声の出し方などを客観的に捉えることができませんでした。ですが、ロイロノートでは、写真や動画を撮影し、自分がどう映っているかを見ることができます。それなので、やり直したり、工夫して変えたりしながら試行錯誤で完成させていく活動になっていきました。
試行錯誤の活動は、外国語活動によくマッチしています。英語を話すことは、難しさや恥ずかしさ、抵抗感がある児童も多いです。ロイロノートは、写真や絵に、後から声を吹き込むことができるため、英語のセリフに集中することができます。
録音をする際、グループで発音や読み方などを教え合い、練習して声を吹き込むことができました。また、何度も録音し直すことができる手軽さがロイロノートにはあるので、間違ってもまた録り直せばいいという安心感が生まれます。それが積極的に英語を話すことに繋がっていったように思います。
一枚のカードを繋げることで完成させていくので、作品の全体の構成や時間制限などの編集を相談する話し合いが活発に行われ、協働的な活動となっていました。
これまで数時間かかる劇の活動が、ロイロノートを使うことで短い時間で作ることができました。写真や絵、動画や声で作ることができるロイロノートは、効率的で児童がイメージする表現で完成できるので、児童にとって達成感があるように見えました。
ロイロノートは、児童にとって操作がしやすく、創造的で意欲を喚起する優れたアプリだと思います。小学校での活用は無限に広がる可能性を秘めていると確信しています。仙台市の制限で、インターネットにつないでの活用は残念ながらできませんが、つながなくても十分新しい活動を実践することが出来ました。
実践の目標
「桃太郎」オリジナル劇のスライドを作成し、あとでセリフを吹き込んでビデオを完成させる中で、これまで学んできた英語表現を自信を持って使える。
実践の場面
1. 登場人物の役割を決めて写真を撮る
登場人物の役割を決め、その場面に合った写真を撮る。
撮った画像に、お絵描きツールで髪の毛を描いたり、サルやイヌを描いたりする。
写真に絵を描き加えることで、場面を自由に表現出来ることを理解し、オリジナル劇のイメージを掴む。
2. 桃太郎が登場する場面までを作る
ロイロノートのカードに、お絵かきツールで川を流れる桃を描く。
「Hi friends!」というデジタル教材の音声を聞かせて、英語表現を確認する。
ロイロノートのマイク録音機能を使って、写真や絵にセリフを吹き込む。
「See you.」「See you later.」「Look! A peach.」「Look! A boy!」など、録音したセリフを再生をして確認し、納得のいくまで何度も録音し直す。
3. きびだんごを持って鬼退治に出かける場面までを作る
手を写真で撮り、その画像にきびだんごをお絵かきツールで描く。
「Here you are.」「Thank you.」「You’re welcome.」などの表現を、おばあさんが桃太郎にきびだんごを渡す場面で使う。
4. サル、イヌ、キジと出会う場面までを作る
サル、イヌ、キジと桃太郎が出会う場面で、「Hello, Momotaro.」「How are you?」「I’m good.」「What’s this?」「It’s kibidango.」「Here you are.」「Thank you.」「You are welcome.」などの英語表現の会話をスライドに合わせて録音をする。
再生して確認し、秒数を調整する。納得のいくまで録音を繰り返す。
5. 鬼が島に行き、鬼を退治して仲直りする場面までを作る
鬼が島に行く場面で、「Where do you want to go?」「I want to go to Onigasima.」を使ってセリフを録音する。
赤鬼や青鬼などの絵を描いて、「We are strong.」「We are brave.」というセリフを録音する。
「Sorry.」「We are good friends!」の表現を使って、桃太郎たちと鬼が仲直りをする場面を、動画や写真で作成する。
6. 編集をしてオリジナル劇ビデオを完成させる
一枚ごとにカードの長さを調整したり、文字を入れたり、順番を入れ替えたり、足りない場面を追加したりしながら、修正する。
見ている人にも分かりやすいビデオになるように、時間内に収まるように編集する。