小6 英語 日本の昔話を英語で読もう【実践事例】(立命館小学校)
立命館小学校
正頭 英和教諭
Extensive Reading
ロイロノートを活用して、協同学習と個別学習を1時間の授業の中に組み込めるので、学びの深い授業が実現します。
班のメンバー(5人班)に、それぞれ違う情報が書かれた英文を配布し、まずは受け取ったカードを自力で読み取ります。
クラス全体で、同じカードを持っている人同士集まり、音読練習と意味の確認を行います。
練習後、それぞれの班に戻って、読み取った内容を発表し合います。5つの情報が全て揃うと、ある「お話」が浮かび上がってくるので、それが何かを班で考えていきます。それから、ある「お話」のストーリーを6つに分解し、バラバラに並べ替えたものを全員のロイロノートに配布します。
まずは個人で話の内容が通るようにカードを順番に並べ替えていき、その後でグループで相談して正しい答えを作り上げ、教師にロイロノート上で提出します。
そして、お話を100words程度にまとめたものを配布し、音読練習をしたあと、レコーディングして教師に提出します。
教師は提出された音読を確認し、発音の指導を書き込んで、生徒に返します。生徒はフィードバックを受けた後、教師のモデル音声を録音したものを聞きながら、自分で発音を修正します。
ロイロノート導入のメリット
ロイロノートは、全体に情報を送る機能だけでなく、個別に情報を送る機能があります。これを活用すれば、グループの中に情報の差を作ることが可能になり、コミュニケーションの必要性を創りだすことが可能になります。協同学習の空間を創りだすために非常に効果的な機能だと思います。
「教師の模範音声」を送ることができたり、「生徒の英語音声」を送らせることが、他の方法よりも簡単に行うことができます。生徒達に自分の英語を振り返らせることが可能になり、教師の英語を何度も聞かせることができる機会を確保することができるので、「音」のやり取りをする英語授業において画期的だと感じます。
従来の方法では、45分の授業の中で30人近い人数全員が発話することが難しかったのですが、ロイロノートを活用することによって、一定量のアウトプットをクラス全員がすることが可能になりました。
実践の目標
初見の英文を友達と協力して、意味を理解し、音読することができる。
400words程度の英文を友達と協力して、意味内容を読み取ることができる。
100word程度の英文を、適切なスピードで音読することができる。
実践の場面
1. カードを読み取る
(個人:Reading)
班のメンバー(5人班)に、A, B, C, D, Eの5つ、それぞれ違う情報が書かれた英文を配布する。
クラス全体で6つの班があり、それぞれの班に同じようにカードを配布する。
まずは、受け取ったカードを他人に相談することなく、自力で読み取るようにする。
2. グループで音読練習と内容確認をする
(グループ:音読)
クラス全体で、Aのカードを持っている人同士、Bのカードを持っている人同士、それぞれのカードごとに集まり、音読練習と意味の確認を行う。
その後で、各自の班に戻ってから情報をしっかりと伝える責任があるので、ここでしっかりと音読できるようにしておくことを促す。こうすることで、全員に責任感が生まれる。
3. 班内でレポートをし、相談する
(グループ:Speaking and Listening)
練習後、それぞれの班に戻って、読み取った内容を発表する。
班のメンバーの5つの情報が全て揃うと、ある「お話」が浮かび上がってくるので、全員の発表を聞いた後、それが何かを班で考えていく。
4. シャッフルストーリーを行う
(個人・グループ:Reading)
ある「お話」のストーリーを6つに分解し、バラバラに並べ替えたものを全員のロイロノートに配布する。
まずは個人で話の内容が通るようにカードを順番に並べ替えていく。
その後、グループで相談して正しい答えを班内で1つ作り上げ、教師にロイロノート上で提出する。この時、話し合いが円滑に進むよう、紙媒体のカードも1グループに1セットずつ渡して、活用してもいいことを伝える。
5. リスニングとシャドーイングを行う
(個人:Listening)
お話を100words程度にまとめたものを全員のロイロノートに2枚ずつ配布する。
2つのカードは同じ内容が書かれているが、色で分けられており、その内の1つ、ピンク色のカードには、教師の模範音読が録音されている。
その模範音読を聞きながら、生徒達は発音が分からないところを確認し、シャドーイングの方法を活用して、それを制限時間以内に音読できるように練習する。
6. レコーディングとフィードバックを行う
(個人:音読)
2つ配布したカードのもう1つ、青色のカードに音読をレコーディングし、教師に提出する。
教師は提出された音読を確認し、発音を直した方がいい部分に手書き機能を使って赤い丸で書き込む。
それを生徒に返し、生徒はモデル音声を聞きながら自分で発音を修正する。
どうしても個人指導が必要だと教師が判断した場合は、その生徒に個別指導をする。