減災学習 矢野充博先生(和歌山大学教育学部附属中学校)
中高理科
今日は3月11日。東日本大震災のあった日。この日から私たちは災害について何を学び、何を備えるようになっただろう。
この授業では減災という考え方、いつかくる災害に向けて今の自分たちにできることについて考えます。
ZOOMの使い方練習
ブレイクアウトルームで自己紹介
①名前、②現在授業を受けている場所、③好きな食べ物
参加者(生徒)と大人(他の学校の先生/LoiLoのスタッフ)が交流
地図ジグソー
参加者の出身地の県ピースをはずしていく
「地震」に関して、不安に思うことをみんなと共有しよう
1人1つ、ロイロノート・スクールのカードに書いて提出
回答例:津波、火事、水害、建物の倒壊、家族とのつながり
3.11の地震規模を紹介するYou Tubeを閲覧する
気づいたことをZoomのチャットで共有
2011.03.11の地震がどのくらいの規模だったのかを示す動画
太平洋側、日本海溝に多く地震が発生している
3.11の前後も余震がある
「防災」「減災」は何が違う?
防災:災害そのものを防ごうとすること
減災:災害は起こることを前提として、被害に備えること
減災について
①自助:自分で身を守る
②共助:お互いに助け合う
③公助:行政・自治体のサポート
「自助」について ★Activity!
大きな地震がやってきたので、避難することになりました。何をもって逃げますか?
3分以内に探して、もってくる
もってきたものを写真にとって、ロイロノート・スクールに提出
「東京防災」では…
懐中電灯、毛布、食品、携帯ラジオ、現金、電池、インスタントラーメン…などが紹介されている
「共助・公助」について
トリアージ:医療現場でたくさんの患者がいるとき、どの患者から優先して治療を行うかを判断すること
大きな災害が起きた時、ボランティアを「したい人」「してほしい人」だけがいるとうまく機能しない
なぜ?
ひつような支援のミスマッチが起こるため
どうすればいい?なにが必要?
「つなぐ人」の存在
何が問題がを見極め、何から取り掛かるか優先順位を決める力
バタフライチャートでトリアージ
大きな災害における不安要素を事前に対処しておくことで減災につなげる
時間軸「急いで対応」「じっくり対応」で分ける
10このカードを分類
ペットをどうしようか、食料の調達が難しい、電気・水・ガスが止まる、建物の倒壊、交通機関の麻痺、家族と離れたら、津波がきたら、連絡が取れない、地震がいつ起こるかわからない、友達と遊べない
不安要素を解決するためにできること
グループで話してみよう(5分)
①どんな優先順位にしたか、②順位づけの理由、③不安をどう解消するために、何をしたらいいか
◆矢野先生からのコメント
【本日の授業で伝えたかったポイント】
・災害はいつ起こるかわかりません。「今できることを今やろう」。
・不安に思うことも、事前に準備ができれば少しは不安が解消できることもある。
・年齢に関係なく、今の自分が持っているアイデアを人に伝えることの大切さ。
・トリアージ的な発想で、優先順位を瞬時に判断して決めていく力は、日々の生活の中でも役立つ。
【参加者へのメッセージ】
・とても嫌ですが、大きな災害はどこかで必ず起こると思います。でも、その災害に対して様々な準備をしておけば、被害を減らすことはできると思います。これが減災の考え方だと思います。
・実際に災害が起こったとしても、みんなの知恵を出し合って、協力すれば、解決できる問題もきっと多いと思います。今日の授業を受けて、普段から減災についての意識を少しでも高めるきっかけになってくれればとても嬉しいです。
・異年齢同士で話し合うことはなかなか持てませんが、こういった機会に自分にできることは何かを考えて、誰かに伝えるともっと良いアイデアが出てきたと思います。特に若い世代の人は古いことにとらわれず柔軟な発想で、自分自身のためだけでなく、みんなのために力を使ってください。