高2 古典B 古文 源氏物語(桐壺)テスト機能を用いた古典文法のチェック【実践事例】 (名古屋市立山田高等学校)
授業担当者 | 小川亞希子 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 高校2年生 / 古典B |
単元 | 古文 源氏物語(桐壺) |
〈実践の概要〉
「源氏物語」の桐壺巻について、「なぜ桐壺更衣は他の女性たちからいじめられたのか?」「それに対する帝の反応は?」「それに対する周囲の反応は?」などと、単元全体のまとめとなる問いをカードで送信し、解答&提出させる。
また、「なり」の識別、敬語の種類とその方向などの文法事項については、テスト機能を用いて確認する。テスト機能の「解説」部分に現代語訳を記入しておき、テストを終えた生徒からノートへ転記をする。時間調節も兼ねて、同じテストを複数回実施する。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
古文の文法においては、識別や判別、音便、敬語など、選択肢のなかから選べるものが多いため、テスト機能との相性が非常に良い。
テスト機能の解説欄に現代語訳を載せておくと、テストを終えた生徒からノートに転記することができる。
Web配信機能を用いて「唐土にも、~」に出てくる玄宗皇帝と楊貴妃のエピソードなどを各自で閲覧させている間に、教員は教科書本文を板書することができる。
〈実践の目標〉
『源氏物語』の背景を確認する。
識別や判別、音便、敬語などの古典文法を確認する。
玄宗皇帝と楊貴妃のエピソードを確認する。
〈授業写真〉
〈場面1〉桐壺更衣はなぜ他の女性たちからいじめられたのか!?
教員は、「桐壺更衣はなぜ他の女性たちからいじめられたのか!?」というカードを配信し、解答&提出させる。画面配信しながら、2種類の解答に分かれることに気づかせる。「天皇に寵愛されていたから」は△で、「たいして身分が高いわけではないのに」という情報もあってはじめて満点解答になることを伝える。同時に、身分に応じた待遇をしなければならない帝の立場についても確認する。
〈場面2〉帝の反応と、周囲の人々の反応
続いて教員は、「帝の反応」「周囲の人々の反応」というカードを配信し、解答&提出させる。生徒は、これまでの授業用ノートを見返しながら該当箇所を探し、現代語訳したうえで解答&提出する。それを教員は画面配信しながら確認する。それぞれ3~4分で解答させる。
〈場面3〉文法事項の確認
テスト機能を用いて、文法事項の確認をする。「なり」の識別や音便を4択で出題するほか、古語の意味、敬語の種類と敬意の方向、助動詞の文法的意味などをすべて選択肢形式で出題する。一つのテストあたり6~8問程度にし、全体の足並みを揃えながら進める。テストを終えた生徒から、授業用ノートにメモをしたり、解答欄にある現代語訳を転記したりする。
〈場面4〉web検索
本文「唐土にも、~」について、あらかじめ「玄宗皇帝 楊貴妃」で検索したページを教員が一斉送信し、生徒は各自でWikipediaや画像、イラストなどの気になるwebページを閲覧する。その間に教員は、教科書本文などを板書しておく。閲覧後、「長恨歌」「白居易」「比翼連理」などの用語について全体で確認する。
〈場面5〉文法書の該当ページを配信
限られた机上スペースでは、複数の教材を同時に開いておくことは困難であるため、係り結びにおける「結びの流れ」「結びの省略」など、希少で、いちいち文法書を開いて見るまでもない文法事項については、あらかじめ教員が文法書の該当ページを写真撮影しておき、一斉送信して提示する。
〈授業写真〉