(名古屋市立山田高等学校)処理手順を明確化しよう【実践事例】
授業担当者 | 蜷川 裕子 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 高校1年生/情報 |
単元 | 「問題解決のためのコンピュータ活用」①問題解決 ②アルゴリズム |
〈実践の概要〉
「3匹ずつの狼と小鳥を、すべて向こう岸に渡せ」という問題を提示し、その手順を考えさせる。
ただし、「いかだに乗れるのは2匹まで」、「1匹も乗っていないと動かない」、「どちらの岸でも狼が小鳥の数より多くなると、小鳥が食べられて失敗する」という条件があり、最短の手順回数である11回の手順を見つけることとする。
生徒は与えられた時間の中で、この手順を考え紙にまとめる。それを撮影しカード化したものを提出し、ロイロノートで回答を全員で共有する。
生徒それぞれが様々な方法でまとめた手順を比較することにより、処理手順を明確化することの重要性を知る。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
操作性が容易で、画面がわかりやすい
手書きの紙を撮影したものをカード化できるなど、様々な形でカードを作ることができる
回答をすぐに共有でき、その中の回答をすぐに生徒に提示できる
〈実践の目標〉
アルゴリズムを理解するための導入をおこなう
手順を明確化しておくことの重要性を知る
手順をわかりやすく人に伝えるためにはどのように表現したら良いかを考える
〈場面1〉問題の提示
問題を生徒のパソコンの画面に配信し、問題の内容とルールを説明。
例題を使いながら問題の解き方を伝え、紙に手順をまとめることを指示する。
実際に解いている場面を見せることで、言葉や文字だけの情報ではわかりづらかったルールを周知できた。
〈場面2〉カードの使い方の説明
配布したカードは、さらにその中にカードが貼り付けてあり、そのカードを動かすことで手順を視覚的に確認できることを説明。
頭の中だけではなくカードを指で動かしながら、手順ごとの状態が確認できることで問題が解きやすくなる。カードを配布して、実際に適当に動かしてみて確認をした。
〈場面3〉問題を解く(手順を考える)
ロイロノート上のカードを使い、紙にメモを取りながら生徒が問題に取り組んでいた。
一人1台使用できるため、一人で黙々と取り組む生徒もいれば、二人で1台のタブレットを使ったり、グループで相談したりしながら進めていく生徒もいた。
また、友達にタブレットで手順を再現しながら説明する生徒もいた。
〈場面4〉用紙に手順を書き出す
カードで手順を確認しながら、導き出した手順を紙に手書きでまとめた。
手順の書き方は人それぞれで、箇条書き、文章にする、図を書く、など様々な方法でまとめていた。
「答えを知らない他人が見た時にわかるように書く」ということを注意してまとめた。
また、書き出すには手順を何回でも再現できる必要があり、適当ではダメだということにも気づいていた。
〈場面5〉手順を撮影して提出
紙にまとめた手順をタブレットで撮影し、ロイロノートのカードにする。それを提出し、生徒同士で回答を共有した。
様々な方法でまとめられた手順を比較することで、どのようにまとめればわかりやすいのかを生徒同士で確認をした。
〈場面6〉問題解決の流れを確認
これまでの流れ確認することで、問題解決する際の流れを確認した。
「解答ができれば良いわけではなく、きちんと問題を分析し、手順を考える必要がある」ことを確認し、「処理手順を明確化することの重要性」を認識した。