中1 中2 中3 総合科 世界の教育事情から、学び方を考えよう ICTの活用を通して、グローバルな視点から自らの学び方を考え直す単元開発【実践事例】 (深圳日本人学校)

中1 中2 中3 総合科 世界の教育事情から、学び方を考えよう ICTの活用を通して、グローバルな視点から自らの学び方を考え直す単元開発【実践事例】 (深圳日本人学校)


基本情報
授業担当者樋口 康彦  中学部職員
ICT環境1人1台タブレット 電子黒板 ロイロノート PowerPoint
学年 / 教科中学1~3年生/総合
単元世界の教育事情から、学び方を考えよう
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〈実践の概要〉
本校の定義付ける個別最適化の階層レベル3を意識した単元開発を行った。総合的な学習の時間を軸に、社会科・英語科との教科で連携を図りながら、国際理解教育を意識した実践である。世界の教育事情からテーマをもたせ、追究活動に取り組んだ。意見交換などを通して、自らの学び方について、考えをもたせ、行動に移すことができるよう試みた。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
①電子黒板を用いることで、生徒のプレゼンテーション能力が高まる。
②ロイロノートを用いることで、生徒の活動の状況を把握しやすくなる。
③生徒同士の考えや意見の交流がしやすくなる。

〈実践の目標〉
①世界の教育に目を向けることで、国際理解に関する意識を高める。
②調べ、まとめ、自分の考えを伝え合う活動を通してプレゼンテーション能力を身に付ける。
③友人や大学生からアドバイスをもらう中で、より高次の考えをもつことにつなげる。

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〈場面1〉第1次【世界の教育に目を向けよう】
社会科の学習で、SDGsをもとに、世界が抱える問題について調べ、どのような対策がとられ、自分たちには何ができるのかを考える活動に取り組んだ。その中で、教育問題について問題提起をする生徒がおり、世界の教育から自分たちの学び方について考えを深めることをテーマに単元構想をした。
本校のJICA経験のある職員から、オーストラリアやザンビア、ホンジュラス等での経験や各国の教育制度について講義を受けた。「世界への視野が広がった」や「教育がどのような効果をもたらすのか」、「別の国の状況も知りたい」など生徒らは振り返りに記入していた。

〈場面2〉第2次【興味のあることをもとに、課題追究をしよう】
インターネットや図書室の図書資料から世界の教育事情について、調べ、生徒一人一人が追究テーマを考えた。その際、イメージマップに関心のある事項などを整理し、それをロイロノートで共有した。一覧性があり、友人との意見交換にすぐに入ることができた。なぜそう思うのか、など質疑をする中で、立てた問いをより確かなものにし、さらなる追究活動へとつなげた。

〈場面3〉第3次【調べ整理したことをもとに、自分の考えをもとう】
テーマをもとに、まずは予想を考えた。そして調べる活動の中で、根拠を見つけ、自身の考えへとつなげていく。自身が立てたテーマに対する答えを伝え合う活動を学年内、また中学部の縦割り班の中で行った。生徒同士で聞き合う上で、本単元の大テーマである「自身の学び方に対する考え」「教育とは何か」という核心に迫った。

〈場面4〉第4次【考えたことを発信しよう】
ある生徒は「意味があるから義務教育、私たちはその権利を大切にすべき」と述べ、また別の生徒は「知識と知識とを結び付けることがこれから先、さらに必要になる」と、また「先生から学ぶということは自分で学ぶだけで気付けない楽しさを発見する」ことと述べていた。生徒らは、大学生との交流も通して、考えの幅をより広げることができた。

〈授業写真〉
    

〈成果と課題〉
教育は未来をつくるものである。生徒の問題提起から単元構想を練り、学習活動に取り組んできたが、未来志向の取り組みができたと思う。視野を広げながらも、最終的に焦点を絞り、生徒の身近なところに目を向けることができた。このような活用をくり返すことで、より実践意欲につながるのはないだろうか。教科や学年を越えた視点で活動に取り組めたことも、生徒らにもプラスの影響を与えた。ICT機器は、生徒の活動をサポートし、考えを広げ、深め、蓄積するために有効であった。
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