中1 物質の姿 理科 気体Xをあてろ!【実践事例】(小田原市立鴨宮中学校)
授業担当者 | 和田育実 瀬戸根優記 |
ICT環境 | 4人以上で1台 |
学年 / 教科 | 中学校1年 理科 |
単元 | 物質のすがた |
〈実践の概要〉
ロイロノート・スクールを使って各自の思考途中のレポートを公開し、お互いに情報を共有することにより、思考を深化することをねらった授業を展開しました。
気体の性質を一通り学習した後、名前を伏せた気体のボンベを生徒に配付し、その気体の正体を、各自が既習事項をもとに計画した実験により追究しました。
その後、各自でレポートの作成を行いました。作成途中の段階で全員のレポートを写真撮影し、ロイロノート・スクールで公開しました。情報共有をすることにより、各自の思考の深化・補充が行われました。最終的には、各自でレポートを完成させ、提出しました。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
生徒の情報共有に有効に活用でき、生徒の思考を補充・深化させるために効果を発揮する。
自由度が高く、様々な場面での応用的な活用が考えられる。
生徒に特別な指導をしなくても、直感的に扱えるソフトである。
ワークシート等の配付、回収が容易であり、準備や事後の教師の負担もこれまで使用していた環境に比べて格段に少ない。
〈実践の目標〉
自ら計画し、実践した実験の考察を通して、科学的な思考力を高める。
自ら実験を計画しその結果に基づいて次の実験を考えるなど、常に見通しを持って学習できることを目指す。
実験レポートをまとめる過程でそれぞれの考察内容を共有化することにより、各自の思考を深化、補充することを目指す。
〈場面1〉気体の集め方と性質を学習
生徒実験と教師の演示実験により、酸素、水素、二酸化炭素、窒素、塩素、塩化水素、アンモニアの7種類の気体の集め方と性質を学習します。学習した内容は各自がまとめ、後の学習の基礎資料としても活用します。
〈場面2〉気体Xをあてろ!(実験)
生徒に名称をかくした気体のボンベ(窒素のボンベ)を配付し、その気体がなんであるかを追究する実験を計画・実践し、レポートにまとめることを伝えます。
実験は、既習事項をもとに計画・実践しますが、自由に実践できるように実験器具は、既に学習で使用したものを自由に使えるように準備しておきます。
〈場面3〉気体Xをあてろ!(まとめ1 各自で考察)
実験の結果から、各自で調べた気体がなんであるかを考察します。最初は各自が自分の実験結果だけから考察を行い、レポートをまとめます。
その後、未完成のレポートを班ごとに全員分写真に撮影し、ロイロノート・スクールにて提出、回収します。
〈場面4〉気体Xをあてろ!(まとめ2 情報の共有 レポート完成)
前時にロイロノート・スクールに保存した全員分のレポートを公開し、だれでも自由に参照できる状態にします。これにより情報の共有が行われ、各自の実験の不備の発見や、自分が行うことのできなかった実験内容の補充、また自分の実験結果と他の生徒の結果を確認することなどにより、考察に向けて思考をさらに深め、確実なものにすることができます。
最終的に生徒は、全員が自分の考えをまとめてレポートを提出しました。