中2 数学 一次関数~日常の事象を考察する~【実践事例】(広島県呉市立横路中学校)

中2 数学 一次関数~日常の事象を考察する~【実践事例】(広島県呉市立横路中学校)


基本情報
授業担当者小山 伊織
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科中学校2年 / 数学
単元1次関数
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〈実践の概要〉
協調的問題解決学習(ジグソー学習)にロイロノート・スクールを活用した実践である。
1次関数の単元において,体育の授業で行ったバレーボールを題材に取り上げて授業を行った。
スパイクをアタックラインに打ち込むとした場合の「ネットからの距離」と「ボールを打つ高さ」の関係について,ロイロノート・スクールのカードを活用し,「個人」→「ジグソーグループ」→「ホームグループ」→「全体」で交流することを通して,数量の関係について見いだしていった。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
かんたんログイン機能を使用することで,生徒は端末に左右されず課題解決に活用できる。
資料作成,カメラ機能,WEB検索,データ保存等,1つのアプリで完結できることが多い。
個別支援の可能性(資料箱へのヒントカード保存,提出物への個別書き込み等)が広がる。

〈実践の目標〉
一次関数を用いて身の回りの事象を捉え,問題を解決することができる。
協調的に問題を解決することができる。

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〈場面1〉スパイクを打つ時の位置と高さの関係を考える
1学期の体育の授業で行ったバレーボールを題材とした。スパイクを打ち込む時の「ネットからの距離」と「ボールを打つ高さ」の関係について,動画を提示して考えた。日常生活の事象を数学科する際には,必要な観点から事象を理想化したり抽象化したりする上で,仮定を整理することが大切になる。「スパイクはアタックラインに打ち込む」「ボールはネットのギリギリを通る」等の仮定を確認し,考察していった。

〈場面2〉意思決定の場~ネットからの距離を決める~
「僕の班はネットから○m離れた場合について調べる。」
班ごとに,ネットから何メートル離れた場所を調べるのかを決めさせ,板書に整理した。複数の場合について思考させることで,授業の終末において,得られた結果を統合的・発展的に考察できることをねらったものである。
(ロイロノート・スクールのカードに記入し,提出箱の機能を使って共有する方法も検討したが,今回は実施せず)

〈場面3〉エキスパートグループ活動
エキスパートグループで取り組むワークシートをカードにし,事前にロイロノート・スクールの資料箱に入れておいた。思考した内容をカードに書き込むことで,ホームグループ活動での説明に活用できるようにした。また,資料箱にヒントカードを入れておくことで,支援が必要な生徒が活用できるようにした。

〈場面4〉ホームグループ活動
ホームグループ用で活用するワークシート(カード)も,事前にロイロノート・スクールの資料箱に入れておいた。エキスパートグループで使用したカードを活用し,傾きや切片,グラフの交点などを根拠に問題を解決していった。解決後には,提出箱を用いてグループ毎のカードを回収した。

〈場面5〉全体交流(クロストーク)→まとめ→ふりかえり
カードをスクリーンに提示し,ホームグループで考えたことを説明する場を設定した。式や図,言葉等の表現様式を意図的に置き換えることで,数学的な根拠を基に一次関数の見方を深めていった。

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