中2 理科 木を燃やすと軽くなり、鉄を燃やすと重くなる理由を説明しよう【実践事例】(沖縄県立与勝緑が丘中学校)
沖縄県立与勝緑が丘中学校
三重野 秀人教諭
みんなが納得できる説明を目指す
ジグソー法とお出かけバズを組み合わせた授業の中で、ロイロノート・スクールを使うことでより簡単に情報を交換ができ、学習内容も深まります。
クラスの前半グループと後半グループでそれぞれ異なる実験を行い、その実験の範囲内で得られた結果をもとに考察を行っていきます。
その後、4人グループのうち2人を「おでかけ」、2人を「留守番」として分けます。「おでかけ」は自分たちと異なる実験を行ったグループに出向き、自分たちの実験内容、結果、考察を説明。この際、「留守番」は説明に納得できたら「納得サイン」を説明者に伝え、質問があれば質問をします。「おでかけ」が自分のグループに戻って来たら、「留守番」は「おでかけ」に、他グループの実験内容、結果、考察を説明。
説明の後、自分のグループと他グループの考察などをまとめます。それから、実験の結論を出してロイロノートで教師に提出をします。良い説明がされているものについて教師がピックアップし、その説明をした生徒に全体の前で発表してもらいました。
授業のまとめをした後、考察を基にした結論が出ていなかったり、未提出の生徒に対して、その場でアドバイスを与えたり、授業後の補習などでフォローを行ったりしながら、生徒がしっかり理解できるようフォローしていきました。
ロイロノート導入のメリット
実験中に起こった変化を動画で記録したり、写真に撮ってコメントを付け加えたりすることで、自分たちの説明に説得力を持たせることができました。
お絵かき機能を使って説明することで、言葉では伝えにくい説明者のイメージを、時間をかけずに伝えられるようになりました。
考察を書いたワークシートを提出させることで、短時間で教師が良い考察を集めて紹介する、または間違えがちな個所をチェックしてフォローすることができます。
授業終了後に「納得サイン」と「振り返りシート」を提出させることで、生徒がどの程度目標を達成できたのか、素早く評価できるようになりました。
実践の目標
なぜ有機物を燃やした時は軽くなる(質量が小さくなる)のに鉄を燃やすと重くなる(質量が大きくなる)のか、実験結果をもとに、誰もが納得のいく説明ができるようになる。
お出かけバズを用いることで、全員が一度は他者に対して説明を行う。
実践の場面
1. 実験内容を分ける
学級の前半グループと後半グループでそれぞれ異なる実験を行い、その実験の範囲内で得られた結果をもとに考察を行う。
2. おでかけバズで情報交換を行う
4人グループのうち2人を「おでかけ」、2人を「留守番」として分ける。
「おでかけ」は自分たちと異なる実験を行ったグループに出向き、自分たちの実験内容、結果、考察を説明する。
この際、「留守番」は説明に納得できたら「納得サイン」を説明者に伝え、質問があれば質問をする。
説明者は質問に答えられない場合、グループに持ち帰って再検討する。
このようにして、自分たちが行った実験について他のグループに説明をすることで、学習内容が深まっていく。
3. 実験について更に考察をする
「おでかけ」が自分のグループに戻って来たら、「留守番」は「おでかけ」に、他グループの実験内容、結果、考察を説明する。
説明の後、自分のグループと他グループの考察などをまとめて、更に実験について考察を深めていく。
4. 結論を出して、教師に提出する
なぜ有機物を燃やした時は軽くなる(質量が小さくなる)のに鉄を燃やすと重くなる(質量が大きくなる)のか、結論を出してロイロノートで教師に提出をする。
良い説明がされているものについて教師がピックアップし、その説明をした生徒に、木を燃やすと軽くなり、鉄を燃やすと重くなる理由について、全体の前で発表してもらった。その発表をもって、本時のまとめとした。
5. 提出とフォローを行う
授業のまとめをした後、考察を基にした結論が出ていなかったり、未提出の生徒に対して、その場でアドバイスを与えたり、授業後の補習などでフォローを行ったりした。
ロイロノートを使うことで、提出していない生徒の確認がすぐできたり、資料を簡単に生徒に共有できるので、授業後のフォローもしやすくなった。