専1 研究 世界のファッションウィークを調べる【実践事例】(華服飾専門学校)
授業担当者 | 中島 直子 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 専門学校1年生/ライフスタイルファッション研究 |
単元 | 世界のファッションウィークを調べて、発表する |
〈実践の概要〉
「ライフスタイルファッション研究」という授業では、身の回りにある「服」以外の物も総合的に「ファッション」として捉え、数週間ごとにテーマを変えてグループワークを行っています。グループワークは社会に出て仕事をする時に必要不可欠な「協調性」や「自主性」を養う目的で行っています。これまでKP(紙芝居プレゼンテーション)法やロイロノート・スクールを使用しての発表など、数回テーマを変えて取り組んできましたが、今回「世界のファッションウィーク」というテーマをグループワークの最終発表としました。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
ファッションショーなどの動画をその場で保存して、繰り返し再生することができる。
個人個人が作ったカードを送り合い、1つの資料にすることができる。
デザインした色や資料の手直しがしやすい。
〈実践の目標〉
将来アパレル業界に就職する学生がファッションの発信源を知る。
グループで調査、まとめを通して、協力する力を身につける。
〈場面1〉グループ決めをする
パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークで行われている世界四大ファッションウィークと、そこに日本のファッションウィークをプラスして5つの項目についてグループで調べ、結果を発表します。この授業はファッションクリエーター科とファッションテクニカル科の2学科の学生が参加しており、就職試験で近年取り入れられているグループディスカッションを想定して、出来るだけ普段から交流の無い者同士がグループとなるようにしました。
〈場面2〉発表の決まりを説明する
1日3コマ、2週5コマを使って資料を作成し、最後の1コマで発表を行います。①グループごとに発表形態を決める、②1グループ5~7分の発表を行う、③全員が必ず発言する、④調査する項目はグループごとに考える、という4つの決まりを説明しました。この授業ではロイロノート・スクールを使う以外にも、模造紙を使用したKP法の発表など数種類の発表を行ってきため、発表形態もグループごとに自由としました。
〈場面3〉資料作成
新しいことや知らないことを調べる時には、外に出て歩いて調べることが大切だと思いますが、インターネットが発達した近年、学生が外に出て実際に触れてみて知る機会が少なくなりました。この単元での調査も図書館にファッション系の雑誌を調べに行くなども説明しましたが、全てWeb検索で調べていました。しかし、お互いに調べた内容を見比べるなど、どの情報がより分かりやすく伝わりやすいのか相談する場面が見られコミュニケーションの一環になっていたことは良いことだと感じました。学生間通信をオンにし学生同士でまとめたことを最終的に一つ資料に出来るようにしました。
〈場面4〉リハーサル
全体に発表する前に、各グループ必ずリハーサルを行います。教員は時間を測りながら発表を聞いていきます。資料が見づらい、もっと掘り下げた方が良い内容を指摘し、より人に伝わりやすい発表にするにはどうしたら良いかアドバイスをします。ロイロノート・スクールは手直しやスライドの入れ替えが楽にできるので、アドバイスした結果全く違う資料になるグループもありました。
〈場面5〉全体への発表
発表はスクリーンにプロジェクターで投影して行いました。自分たちの調べたことをいかに分かりやすく他人に伝えるかを考えながら、操作する人、発表する人、待機する人の役割を決めていました。
〈場面6〉感想や考えたことを提出する
全グループの発表終了後は必ず振り返りを行います。教員から「自分が調べた事についての感想」と「他のグループの発表に対する感想」というカードを個人個人に送り、提出してもらいます。ファッションウィークについて知っているようで知らなかったことも多く、興味を示した学生もいました。また、他のグループの発表を見て自身の改善点を見つけた学生もいました。
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