小5 算数 「小数のわり算」個別最適な学びと協働的な学びを実現するベストミックス【実践事例】福岡教育大学附属久留米小学校 廣木 伸幸
授業担当者 | 廣木 伸幸 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 小学校5年 / 算数 |
単元 | 小数のわり算 |
〈実践の概要〉
算数科の学習過程の中で,個別最適な学びと協働的な学びを実現するために,①問題1の解決の見通しをもつ場面,②問題1の自己追究の場面,③問題2を解決する場面,④学習内容をまとめる場面において,ロイロノートを活用し,既習の内容を振り返ったり,友達の解決方法を参考にしたり,学習ログを保存したりする。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
保存しているデータを活用することで,既習の学習内容を簡単に振り返ることができる。
(特に,紙のノートと違い,1年前の自分の学習内容も振り返ることができる)
自他の解決方法を共有することで,席に座っている状態でも友達の解決方法を参考にして,自分の考えを深めることができる。
前時までの板書や学習内容を保存しているデータを活用して,前時までの内容と本時学習内容を関連付けて捉えることができる。
自他の学習のまとめを共有することで,多様な気付きが生まれる。また,これまでの学習内容をどれだけでも蓄積することができる。
〈実践の目標〉
被除数と除数が小数である場合の除法の計算の仕方は,被除数と除数のどちらにも10や100をかけて除数が整数になるようにした上でわり算をすると商を求めることができることをとらえることができるようにする。ここに記入してください。
1m当たりのパイプの重さを調べる場面において,被除数と除数と商の関係に着目し,わり算のきまりを用いて整数にした式同士を比較する活動を通して,小数÷小数の計算の仕方を説明することができるようにする。
〈授業写真〉
【写真1 解決の見通しをもつ場面】 【写真2 自己追及の場面】
【写真3 既習内容と本時の学習内容を関連付ける場面】 【写真4 学習内容をまとめる場面】
〈場面1〉解決の見通しをもつ場面
本時の「小数÷小数」の問題を解決するための見通しをもつ際に,ロイロノートに保存していた前時までの板書やノートの記録を振り返ることができるようにした。
子供は,「整数÷小数」の学習において着目した「わる数」や「商」,解決方法として捉えた「わり算きまり」を振り返ることで, 「小数÷小数もわる数や商に着目しながら解決していこう」「わり算のきまりを使うことができそうだ」といった見通しをもつことができた。
〈場面2〉自己追究の場面
「小数÷小数」の解決方法を考え,答えを求める際に,ロイロノートを活用して自他の解決方法を共有し,自分の考えを付加・修正・強化できるようにした。
子供は,自分の解決方法と友達の解決方法を比べることで,わられる数は整数にしなくても計算ができることや,わる数は整数にしなければならないことに気付くことができた。
〈場面3〉既習内容と本時の学習内容を関連付ける場面
「小数÷小数」の問題を解決するためのよりよい方法と,既習の学習内容を関連付ける際に,ロイロノートに保存していた前時までの板書やノートの記録を振り返ることができるようにした。
子供は,「整数÷小数」の学習において,「わり算のきまりを使って小数を整数にすると計算ができる」と捉えた内容と,本時の「小数÷小数」の計算の仕方を振り返ることで,「小数を整数にするのでなく,わる数の小数を整数にするとよい」と理解を深めることができた。
〈場面4〉学習内容をまとめる場面
「小数÷小数」の学習内容をまとめる際に,ロイロノートに保存していた前時までの板書やノートの記録を振り返ったり,自他のまとめを共有したりすることができるようにした。
子供は,これまでのまとめの蓄積を基にしてまとめを考えたえたり,友達のまとめを参考にしたりすることで,小数を整数にすることで計算することができるといった本時捉えるべき内容や,小数÷小数の筆算の仕方を考えたいといった次の学習につながる内容をまとめることができた。