小3 国語 去農場玩(農場へ遊びに行く)【実践事例】(台北日本人学校(台湾))
台北日本人学校(台湾)
簡 碧慧教諭
音声表現活動を通し、中国語での正確な読み方を身につけるとともに、文章の構造や内容を理解し、表現性を高めて聞き手に伝えようとする姿勢を養います。
本単元では、課題文(教科書の物語・中国語)を正確・明晰・流暢に読むことに加え、登場人物の気持ちを音声で表現することを通した作品理解を学習の目標としています。
本時では、まず教師の手本音声を提示したうえで、テキストの書き取りと音読練習を行い、課題文の音声と内容を確認します。その後、各自、ロイロノート・スクールの録音機能を用いて、登場人物の気持ちを踏まえた読み方を模索しました。成果物に対するフィードバックを自身で行い、学習目標への到達度を客観的にとらえることができました。
ロイロノート導入のメリット
教師の音声をカードにして児童へ送ることができるので、児童は何度でも手本の音声にふれることができます。
簡単に録音・再生できるので、自身で録音音声へのフィードバックを行い、学習目標への到達度を客観的にとらえることができました。
手本の音声から必要な部分だけを選んで再生できるため、効率的に修正を行うことができます。
提出された音声カードは授業後にしっかり評価できるため、限られた授業時間を、児童の表現力の向上のために十分に使うことができます。
実践の目標
課題文を正しい発音で正確に読むことができる。
課題文を正しく書き写すことで、中国語の文章構成や表現に気づくことができる。
自身の録音音声から、課題を見つけ、改善することができる。
登場人物の気持ちが表れるような、音声表現の工夫をすることができる。
実践の場面
1. 課題文(教科書の物語・中国語)の全体を把握する
本時の課題文を、ロイロノート・スクール上で確認する。教師があらかじめ作成しておいた成果物見本を提示し、文章が書かれたカードに教師の正確な発音を録音し、児童に送る。
2. 正確な発音で音読練習をする
正しい発音が録音してあるカードを聞き、正しい発音でスムーズに音読できるよう、全員で練習・確認をした。その後、登場人物の気持ちを踏まえた音声表現活動に備え、登場人物の気持ちを整理した。
3. 課題文を書き写す
手書き入力機能を使って、課題文をカードに書き写す。手書きで作業させることで、中国語の文章構成や表現などに気づかせる。
4. 登場人物の気持ちが表れるよう、読み方を工夫し、録音する
登場人物の気持ちが表れるよう読み方を工夫し、課題文を書き写したカードに音声を録音する。正しい発音が分からなくなったり、うまく読めなかったりするときには、先に提示した教師の音声カードを確認するよう指示した。各自の課題に合わせて何度も手本の音声を聞くことができるので、正確な発音や音読につなげることができた。
5. 自分の音声を聞いて、読み方を改善する
工夫して音読したつもりでも、実際に録音した音声を聞いてみると、イメージと違うと感じる児童も多い。通常の音読活動だと声の記録が残らないが、ロイロノート・スクールを活用すると、簡単に音声が録音できるため、自身で成果物へのフィードバックを行うことができる。イメージする表現に近づけられるよう何度も録音に挑戦し、探究的に学ぶ姿が見られた。こうした活動では、児童は学習目標への到達度を表現の工夫(声の記録)ではかることができるため、学習活動をメタ認知することができる。
6. 読み方の工夫を共有する
ペアで読み合い、互いの良さや表現の工夫について確認し合う。他者の読み方(音声表現)にふれることで、表現の多様性に気づくことができた。