高1 書道Ⅰ「漢字の書(楷書)」指導におけるロイロノートの活用【実践事例】 (京都府立鴨沂高等学校)
授業担当者 | 西村 大輔 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 高校1年/書道Ⅰ |
単元 | 「漢字の書(楷書)」 |
〈実践の概要〉
ロイロノートを有効活用した書道Ⅰ「漢字の書(楷書)」における授業の概要(行程)。
➀ プロジェクター及びタブレットに授業資料を提示し、鑑賞活動や書風の説明などを行う。
② 生徒の臨書活動。(「資料箱」からダウンロードした範書動画等の資料をタブレットで活用)
③ 生徒の作品提出。(「提出」機能を活用)
④ 教師の作品添削・評価のフィードバック。(タブレット上で添削し「返却」機能を活用し返却)
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
効率性…「スライド作成」や「資料箱」、「提出箱」等の機能を活用した諸活動の効率化。
互換性…「ワンドライブ」等と互換性のあるマルチプラットフォームに対応したシステム。
操作性…指先やタッチペンでのタブレット上の操作で、教材資料作りや添削等の簡易な操作。
遠隔性…授業以外の時間や別端末でも、ロイロノートにログインすることで家庭学習等が可能。
往還性…「提出」機能を活用した提出課題の添削など、教師・生徒の双方向型の活動が可能。
記録性…学習活動の諸記録が保存され、振り返ったり、目的に応じて再活用したりできる。
対話性…グループでの作品鑑賞活動等において、タブレットを介した対話的な活動が可能。
〈実践の目標〉
「見方・考え方」を働かせた対話的な鑑賞活動に取り組む。
書風の特徴に基づいた表現技能を身に付ける。
教師の作品添削や自己の振り返りにより得た成果と課題を、次の学びに活かす。
〈授業写真〉
(多様な授業スライドを作成) (教師による範書動画の活用)
〈場面1〉授業前
授業の準備。学校タブレットでログインし、前時にデータ提出した作品に対する教師による添削内容を確認して振り返り、成果と課題を振り返る。本時の教材データを「資料箱」からダウンロードする。
〈場面2〉導入:前時の振り返り
教師による添削・評価を済ませた生徒作品をプロジェクターに示し、「比較」機能を活用した効果的な鑑賞活動に取り組むことで、前時の成果と課題を振り返るとともに、本時の学びにつなげる。
〈場面3〉展開➀:鑑賞活動(第一印象)
本時の古典作品をプロジェクター及びタブレット(生徒は「資料箱」より事前にダウンロードする)に示し、作品の第一印象や特徴、その根拠などについて、個人及び複数で鑑賞させることで、生徒の書に関する「見方・考え方」がより深まるよう指導する。
〈場面4〉展開②:概要及び書風の説明
教科書資料やその他の資料(生徒は「資料箱」よりダウンロードする)を活用して、古典作品の概要や特徴について説明する。
特に、書風の特徴の理解を促すために、教師が事前に作成した2種類の動画(横:用筆・運筆重視、真上:字形・構成重視)を資料に設け、書表現の「動的な部分」への理解を深めさせる。
〈場面5〉展開③:表現活動(臨書)、作品提出
生徒が、教材データ(画像、動画)をタブレットで活用したり、相互に直接鑑賞しあったり、教師の指導を受けたりしながら、表現活動(臨書)に取り組む。最終選別した作品を撮影し、作品データを提出するとともに、作品(紙)を授業ファイルに綴じる。データ提出については、「提出」機能を活用する。
〈場面6〉まとめ:ログアウト、タブレット返却、ワークシート記入
ロイロノートからログアウトし、タブレット返却する。ワークシートに成果や課題、感想を記述して振り返る。書道用具などの片付け。
〈場面7〉教師の作品添削・評価のフィードバック
「提出」機能を活用して提出された生徒作品を、教師が授業後に添削及び評価をする。添削については、「用筆・運筆」、「字形」、「構成」を色別に記述して添削する。なお、教師による添削等は、別端末でも可能。