高2 地理歴史(2年、世界史B) アフリカ分割 学習意欲の向上とともに、思考力・判断力・表現力を育むためのロイロノート活用【実践事例】 (高知県立窪川高等学校)
授業担当者 | 川﨑章広 |
ICT環境 | 1人1台タブレット 、プロジェクター |
学年 / 教科 | 地理歴史(2年、世界史B) |
単元 | アフリカ分割 |
〈実践の概要〉
授業の始めに授業内容に関する質問の焦点を提示し、生徒は質問づくりを行う。作成した質問から学習課題に必要だと思う質問を選び、共有する。授業では選ばれた質問にも触れながら進めていく。適宜教師から資料や地図を提示したり、作業を行ったりしながら理解につなげる。授業の最後には学習課題について選んだ質問を使いながら、自分の言葉でまとめ教師に提出し共有する。これらをロイロノート上で行うことで授業の構造化につなげ、生徒の理解力・学習意欲の向上や、思考力・表現力・判断力の向上を目指す。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
授業のパターン化が進み、口頭での指示やプリントの受け渡しの時間、その他の手間などが削減でき、授業のテンポが良くなる、生徒は授業に見通しをもちやすくなる。
提出物や生徒の成果物は一括管理でき、それらを並べたり、クラスで共有したり、添削し返却したり、発表させたりすることがスムーズにできる。また、教師側も学習の過程や成長度合いを評価できやすくなる。
ほとんどの生徒は機器に使い慣れているため、学習の仕方やノートの構成を自分で工夫したり、分からないことをすぐ調べたりできる。
〈実践の目標〉
(教師)
・授業の構造化、パターン化
・生徒の学習意欲の向上、思考力・判断力・表現力の向上
・学習の過程の把握、評価
(生徒)
・iPad、ロイロノートを駆使して、さまざまな情報を収集し、相違点を見つけたり、過去と現在を比較したり、因果関係を調べたり、取捨選択をしたり、新たな問いを見つけたりして、それらをまとめたり表現したりすることができる。
〈場面1〉質問づくり
学習課題に関連する「質問の焦点」を教師がカードで配信し、生徒は質問づくりを行う。個人活動の後、3人で共有し話し合い、学習課題の解決に必要だと思うものを3つ選ぶ。
〈場面2〉教師による資料・地図の配信
教科書にある資料だけでは分かりにくい場合は、ロイロノートのカードを使って随時資料や地図を配信し、教師が書き込みながら解説する。必要に応じて生徒にも書き込ませるなどの作業を行う。生徒は手元で資料を見ることができ、また、資料がたまっていっても整理がしやすく、振り返りや家庭学習の場面でも大変便利である。
〈場面3〉リフレクション(振り返り)
授業の終わりに学習課題について、選んだ質問を使いながら自分の言葉でまとめる。ロイロノートのカードを使う。教師から配信されたカードなどを整理したり比較したりしながら取り組む。この時に、分からない箇所があれば生徒はネットで調べることもできる。
〈場面4〉課題の提出、共有、返却
取り組んだ課題や成果物はカードで提出箱に提出する。教師はそれを画面配信等で共有したり、添削したり、生徒に発表させたりする。カードは生徒に返却し、教師も生徒も学習の過程や成果を蓄積していくことができる。
〈授業写真〉
【教師のノート】 【地図】手元で見ることができたり、書き
資料を入れておき、必要に応じて生徒へ画面配信して解説する。 こんだりできるのでカードとして配信する。
【課題カード】生徒へ課題を送り、教師は書き込み、他者と共有して提出箱へ提出する。
左は質問づくりのための「質問の焦点」。
【共有画面】課題に対して生徒が作成したものを並べて生徒のiPadに画面配信したり、スクリーンに映したりして、共有したり、比較したり、発表させたりすることができる。