高1 総合 発想法を身につける【実践事例】(綾羽高等学校)
授業担当者 | 小巻一歩 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 高等学校1年生/ 総合的な探究の時間 |
単元 | 発想法 |
〈実践の概要〉
本校では、今年度全日制普通科に入学した生徒において、探究プロセスの実践を通して探究力を身につけるための「探究基礎」を週2時間、探究を効果的に進めていくために必要なスキルを学ぶ「総合的な探究の時間」を週1時間実施している。本実践では、頭の中にぼんやりと浮かんでいる断片的な考えを言語化・概念化していくための発想法を学んだ。内容としては、「将来やりたいこと」を考えるために、自分の「好きなこと・やりたいこと」と「嫌いなこと・したくないこと」について、ブレインストーミングを行い、それらをグループ分けしていった。最後に、グループとして具体化された内容について、それぞれ「それを実現するために必要なことは何か?」について考え、発表させた。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
資料の作成が容易な上、手書き機能などを併用することによって、創意工夫がしやすく生徒の個性や主体性が自然と引き出される。
意見の比較や共有が非常に簡単にできることによって、グループワークの効率が飛躍的に高まる。
課題提出だけでなく、授業中にも提出箱を活用することによって、生徒1人1人が授業に参加しているという「当事者意識」が生まれる。
〈実践の目標〉
探究活動において得られた、断片的な情報や言葉をまとめ、概念化していくために効果的な発想法を習得する。
「好きなこと・したいこと」「嫌いなこと・やりたくないこと」についてブレインストーミングを行い、それらをベースに将来に対するイメージを明確化する。
具体化した将来のイメージをもとに、それらの課題をスモールステップに分けて課題を解決していく手法を考える。
〈授業写真〉
〈場面1〉方法の説明
活動を進めていくに当たって、ブレインストーミングからカードのグループ分けに至るまでの流れについて説明を行った。ブレインストーミングについては、考えに縛られず、思いついたことを何でも書くことが重要であることを指導した。また「好きなこと・やりたいこと」および「嫌いなこと・したくないこと」はグループ分けの活動を考慮し、できるだけ短い言葉でカードに書くように伝えた。
〈場面2〉ブレインストーミングの実践
「好きなこと・やりたいこと」および「嫌いなこと・したくないこと」について、それぞれ10分ずつ程度の時間を設けてブレインストーミングを行った。活動が停滞している生徒には、教員が会話をしながら言葉を引き出すように支援した。ブレインストーミングが終了したら、それぞれカードをまとめた上で、提出箱に提出させた。
〈場面3〉カードのグループ分け
ブレインストーミングした内容をもとに、カードのグループ分けを行った。グループ分けが大雑把になってしまう生徒が多いことが予想されたため、教員が机間巡視をしながら個別に支援を行った。作成したグループには、それぞれグループの説明になるようなタイトルを短い言葉でつけさせた。作成した資料については、まとめて提出箱に提出させた。
〈場面4〉発表資料づくりと発表
ブレインストーミングおよびグループ分けした内容について、発表を行った。クラスを4人程度の班に分け、その班の中で1人ずつ活動についての発表をさせた。また発表後、発表を聞いた生徒は発表者に対して必ず質問を行うように指導した。さらに、シンキングツールの「データチャート」を発表評価シートとして使用し、各項目についてそれぞれ3点満点で相互評価をさせた。
〈授業写真〉