高2 国語「論語」の解釈を自らの体験を踏まえ、説明しよう【実践事例】(小松市立高等学校)
小松市立高等学校
岡部 健太教諭
スライド発表をすることで、古典を身近なことに置き換えて学習内容を深く理解します。
孔子の論語の中から1つ選び、その論語の内容を生徒の実体験を通して相手に説明する授業を行います。
各グループに分かれ、それぞれの経験や思考の中からオリジナルで説明する内容を考え、論語を現代の生活と密着させるためのカードを作成します。それをもとに発表用のスライドを作成して全体の前で発表します。発表の際、作成したカードの説明やそのカードに対する補足説明を加えながら進めていきます。聞く側は理解できたがどうか、発表者は伝わったかどうかを、最後に振り返ります。
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ロイロノート導入のメリット
ロイロノート・スクールを使用することで、生徒が創意工夫して発表しようと主体的に取り組むことができました。
振り返りなどの早く集約したい活動を迅速に行うことができました。
実践の目標
日本の言語文化を積極的に享受し、社会や自分との関わりの中でそれらを生かす力を養うことができる。
教科書で学習する漢文が伝えようとしている内容を、自らの体験に置き換えて理解することができる。
実践の場面
1. 論語の中から説明したいものを選択する
論語の中から自分の経験を踏まえて説明する一文を選ぶ。個人で選んだ後、グループで説明する一文を選ぶ。グループでの話し合いでは、全員が納得する形で選ばせるようにした。
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2. 論語の解釈をカードにまとめる
各グループ内で選んだ一文の書き下し文や現代語訳、その一文が何を伝えようとしているかを理解するための解釈をカードに記入する。Web検索機能も使用しながら作成にあたる。情報が複数ある場合や意見が分かれる場合などは、全員が同意した上で次の作業に移れるよう話し合いを重ねさせた。
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3. 選んだ一文を身近な例で表現する
解釈カードを使用しながら、発表用のスライドを作成する。今回はグループに1台のタブレットであるため、グループ内で1つのスライドを作成していく。ここでもどのような例にするか話し合い、どうすればより伝わりやすくなるか考えさせる。
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4. グループごとに発表を行う
各グループがまとめたスライドをプロジェクターでスクリーンに映し出し、全員と共有しながら発表を行っていく。
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5. 本時の振り返りをする
振り返り用のカードを各グループに配布し、グループ単位で他のグループの評価や自分たちのグループの振り返りを行う。
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6. 本時のまとめをする
論語の内容がいかに現代の人間をも言い表しているのか、古文や漢文を通して、自分たちを別の角度から知ることができることに言及し、まとめとする。また、発表方法や相手により良く伝える方法についてのフィードバックも行った。
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