高3 工業 第1章情報の表し方、第2節数の表し方、第3節2進数の演算 新型コロナウイルス感染防止のための臨時休校中課題の解説と遠隔指導【実践事例】(愛媛県立新居浜工業高等学校)
授業担当者 | 松下 海路 |
ICT環境 | 教員:タブレット1台、スマートフォン1台, 生徒:タブレット1人1台(1名)、スマートフォン1人1台(20名) |
学年 / 教科 | 3学年/教科:工業、科目:電子情報技術 |
単元 | 第1章情報の表し方、第2節数の表し方、第3節2進数の演算 |
〈実践の概要〉
令和2年度新学期がスタートして1週間ほど経過した4月16日、全国的な新型コロナウイルス感染拡大のため、政府より本県にも緊急事態宣言が発出され、それを受け本校は4月20日より臨時休校となった。生徒にはかろうじて4月17日に臨時休校中の課題を配布することができたが、約3週間課題の進捗状況はもちろん生徒の様子を知る術はなかった。そこでロイロノートを導入し、生徒が登校した際、分かりやすい授業(課題の解説)を実施するためのツールとして、そして再び臨時休校措置が取られたときに、生徒と学校が授業形式でリアルタイムに連絡を取り合うコミュニケーションツールとして活用することを目的に実践したことを報告する。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
デジタル教材を使うことで、生徒の興味・関心をひくことができる。
学校と生徒がリアルタイムにコミュニケーションを図ることができ、解答、添削、訂正などが容易にできる。文字だけでなく音声や動画の配信も可能であり、生徒の理解が進む。
一つの資料、課題を全員の生徒で共有することが可能で、アクティブラーニングや協働作業を前提とした授業展開が図れる。
〈実践の目標〉
ロイロノートの導入(教員、生徒がロイロノートの操作・機能の把握)
ロイロノートを活用した授業展開(デジタル教材の利用)
ロイロノートを活用したコミュニケーション(学校-家庭間のインタラクティブコミュニケーションの構築)
図1 ロイロノートを活用した授業風景 図2 スマートデバイスを活用した授業風景
〈場面1〉EhimeSchool_WiFiの接続とロイロノートの導入
ロイロノートを活用した授業を実施するためには、本県が設置しているEhimeSchool_WiFi(以後学習系WiFiと呼ぶ)環境下で生徒所有のスマートデバイスを利用する必要がある。そこで、まず情報モラルと利用規約、そして学習系WiFiに接続するまでの設定を行い、ロイロノートのアプリのダウンロード、web版を利用する生徒にはURL等を伝え、生徒それぞれがロイロノートを活用できる準備を行った。
〈場面2〉ロイロノート活用技術
教室にて、教師所有のタブレットの画面をプロジェクタにミラーリングし、ロイロノートの基本的な操作を実演、同時に生徒には自分のスマートデバイスで同様の操作ができることを確認させた。
ノートの新規作成を行い、カメラやテキスト、ファイルの呼び出しなどを確認させ、カードに簡単なテキストを入力させ提出の操作をし、教師、生徒間でカードを使ったコミュニケーションが図れることを確認した。
〈場面3〉ロイロノート遠隔コミュニケーション
ロイロノートを使った家庭と学校間での遠隔コミュニケーションの可不可を調べるため、簡単な進数計算の問題と解説をPDF化して宿題としてロイロノートの”送る”機能を利用して生徒に配布した。”提出箱”に提出期限を設定して宿題の提出を待った。宿題を“送る”機能で配布しても、生徒には宿題が届いたという確認をする術がないという問題が発生した。生徒には別のアプリによるメッセージを送り、宿題が出ていることを周知した。