(聖カタリナ学園高等学校)ロイロノートを活用した反転授業の実践【実践事例】
授業担当者 | 井上 沙緖里 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 高等学校1年/数学Ⅰ・A,高等学校2年/数学Ⅱ・B |
単元 | ー |
〈実践の概要〉
新学習指導要領では「主体的・対話的で深い学びの育成」が求められている。 しかし,これまでの授業は教師による一斉授業で,生徒は受け身の状態であった。 そこで,学校の授業と自宅の宿題を反転させる反転授業が生徒が主体的に取り組む学びが実現すると考えた。
そのために,①生徒が予習用の講義動画を家庭で視聴する。②教科書の練習問題に取り組む。③予習したことを確認し理解を深める。④自分の解答を発表する。⑤演習問題に取り組む。以上5段階の流れで授業を行った。段階①,②,④においてロイロノートを活用した。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
授業効率が上がる・・・反転授業を行うことができた。
個に応じた指導の充実・・・生徒一人一人のノートの添削が簡単にできた。 提出箱に「質問箱」を作成し,生徒が気軽に質問でき,必要な手当をすることができた。
解答の一斉共有・・・提出箱に提出された解答を電子黒板に提示し,クラス全体で共有することができた。 問題の解答を「送る」の機能で生徒に一斉に送信することができた。
反復学習・・・「資料箱」に教科書の例題の解法,練習問題の解答を保存することができ,生徒が必要なときにいつでも振り返ることができた。
生徒の主体的な学び・・・定期考査の前に教科書の節末および章末問題の解説動画をロイロノートの機能を活用して生徒がペアやグループで作成することで,生徒同士で教え合ったり,新たな課題を見つけ解決に取り組むなどの主体的な学びができた。
〈実践の目標〉
予習したことを生徒が自分の言葉で説明したり発表したりすることによって,理解を深める。
積極的に演習問題に取り組む。
生徒同士の学び合いの姿勢をはぐくむ。
〈場面1〉予習用の講義動画を家庭で視聴する
「資料箱」のクラス専用のフォルダに教科書の例題の解説を教師が保存する。その動画を生徒は家で視聴する。生徒は予習動画を見ながら,ノートに解く。その際に疑問などがあれば,「質問箱」(上で説明したもの)に投稿することができる。
〈場面2〉教科書の練習問題に取り組む
予習動画を見て例題に取り組んだ後は、その後の練習問題に生徒は自力で取り組む。解き終えたノートを写真に撮り,「提出箱」の指定のフォルダに提出する。その際,解答は共有できないようにした。(生徒に自力で取り組ませたかったため)
また,教師は生徒の解答をロイロノート上で添削し,返却する。
〈場面3〉予習したことを確認し理解を深める
教師は生徒が家庭で見てきた予習動画を電子黒板に投影する。生徒は式変形の意味などをペアワークでペアの生徒に自分の言葉で説明したり教師との対話を通したりして確認することで理解を深める。
〈場面4〉自分の解答を発表する
教師は生徒の解答を電子黒板に提示し,生徒は自分の解答について発表をする。また,教師はその問題の解答を「送る」の機能で生徒に一斉に送信する。生徒はそれを自分のフォルダで整理する。
〈場面5〉演習問題に取り組む
理解できた知識を活用するための演習問題に取り組む。グループワークで行い,学び合う環境を作る。
〈場面6〉質問箱に質問を投稿する
予習段階で動画や練習問題について,また復習段階で授業内容について質問があるときに生徒は「提出箱」の「質問箱」に質問を気軽にすることができる。
〈場面7〉解説動画を作成する
定期考査の前に教科書の節末および章末問題の解説動画をロイロノートの機能を活用して生徒がペアやグループで作成する。それを「提出箱」の指定のフォルダに提出し,クラスで共有する。