(長野日本大学中学・高等学校)ロイロノートを用いた太陽系についてのレポート発表【実践事例】
授業担当者 | 関 斉 |
ICT環境 | 1人1台iPad・ロイロノート |
学年 / 教科 | 中学校 2学年 理科 |
単元 | 地球分野 地球とその外側の世界 |
〈実践の概要〉
教科書内容の延長として太陽系について生徒各自がテーマを一つ自由に設定し、1分程度の発表を前提としたレポートをロイロノート上でまとめ、発表した。本学習分野について、当初よりプロジェクターを用いてStellariumソフトウェアおよびMitakaソフトウェア、また宇宙に関するニュースを投影し、宇宙の具体的なイメージを視覚的に持たせ、宇宙に対する興味関心を高めることを意識した。タブレットの特性を活かしたノートの拡大やレーザーポインターツールの使用を意識させた。実際の発表では生徒独自の発想力からくる工夫が見られた。なお生徒は入学当初より教師用タブレットを使用した類似のレポート発表を3度経験している。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
調べ学習とレポート作成にあたり、Web検索画面とロイロノート画面を並行して表示しレポートを作成した。調べものを効率よくノートにまとめられることがメリットとして挙げられる。
レポート発表にあたり、子どもたち自身がレポート作成中に付箋ツールなどロイロノートの機能をうまく使用し、教師が想定していなかった視覚的なノート発表方法を考えて行った。基本的なスライド発表の技術習得に加え、ツールを用いて生徒独自の発想力を活かした発表を行える効果がある。
〈実践の目標〉
自分の興味関心をもとに、教科書の延長内容について簡潔にレポートを作成する。
情報の出典を明らかにし、信ぴょう性の高い情報にたどり着く。
タブレットの特性を活かし、見る側にとって見やすい操作や構成を工夫する。
〈場面1〉宇宙に対する興味関心を持たせた
本分野の導入当初より、パソコンとプロジェクターを用いてStellariumソフトウェア(Stellarium development team)及びMitakaソフトウェア(国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト、加藤恒彦)を投影し、教科書内容に合わせた動的なシミュレーション操作で生徒に具体的な宇宙のイメージを持たせた。また、JAXA宇宙航空研究開発機構HP、NASAアメリカ航空宇宙局HPの最新ニュースを投影し、宇宙の未知の部分に対する興味関心を持たせた。
〈場面2〉情報の信ぴょう性と出典の必要性について学んだ
情報を検索しレポートにまとめるにあたり、以下の点に留意して作成するよう指導した。
・レポート文章や画像を参考引用するにあたり出典を明記すること。
・Wikipediaの記事の記述を出典とせず、記事の出典を更に検索して、ある程度信ぴょう性の高いと思われる情報にたどり着くこと。
〈場面3〉レポート内容及びツールの使い方について学んだ
レポート内容については生徒に以下のように指示をした。
「太陽系内のことに関してテーマを自由に設定する。発表を1分程度と考え、ロイロノートで2~4枚。
例:惑星○○について 衛星○○について 探査機の今昔 小惑星 etc…」
また、レポート作成にあたりロイロノートの付箋ツールの使い方、レーザーポインターツールの使い方を指導した。
〈場面4〉1分程度のレポート発表をした
生徒各自のタブレットを使いプロジェクターで発表をした。発表者以外の生徒はタブレットを閉じさせ、発表を聞くことに集中した。ノートの要点を拡大する生徒、背景と文字色を工夫し見やすさを重視する生徒などの中で、特に背景色に合わせた付箋ツールを有効に使い、要点や写真を隠した上で、要所で登場させるといった視覚的な使い方をする生徒が見られた。