小3 国語 漢字の学習 遠隔授業での漢字学習を豊かにするロイロノート【実践事例】(シドニー日本人国際学校)

小3 国語 漢字の学習 遠隔授業での漢字学習を豊かにするロイロノート【実践事例】(シドニー日本人国際学校)


基本情報
授業担当者柴 吉博
ICT環境1人1台タブレット
学年 / 教科小学校3年 / 国語
単元漢字の学習
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〈実践の概要〉
遠隔学習において、漢字の学習は単純な作業で終わりがちである。教師が一方的に指示し、児童はその通りに漢字の書き取り練習をする。そういった一方通行の学習が多いのではなかろうか。
ロイロノートを活用することにより、漢字の学習に児童同士の学び合いの要素を加えることができる。それは、より深い学びへとつながるものだと考える。より豊かな語彙の習得を目指すためにロイロノートの共有機能を活用し、児童の双方向的な学びを実現していく。

〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
全員参加が可能になり、参加意欲が高まる。
自分の考えた熟語を相手に伝えることによって、互いの語彙が豊かになり、言葉の面白さについての興味が増す。
自分の学習活動が人に見てもらえるという意識が働くので、真剣さが増す。

〈実践の目標〉
互いに知っている熟語を出し合うことで語彙を豊かにする。
双方向で学ぶことにより、遠隔学習の孤独感を和らげ、意欲をもって学習に取り組む。

〈授業写真〉

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〈場面1〉ドリル・プリントの活用
事前に教師から配られたスケジュールに基づき、(写真①)その日に学習する漢字を確認する。漢字ドリルを開き、学習する漢字の読み方、意味を確認し、漢字ドリルにその字を四字書き写す。次に漢字学習プリント(写真②)を出して、今日の漢字、読み方、意味を書き写す。漢字プリントは後で写真にとって提出しやすいようにA4横で印刷した。


〈場面2〉ロイロノートで知っている熟語を出し合う
ロイロノートを開き、<テキスト>を押し<カード>を選ぶ。文字を入力し、自分が知っている熟語を入力する。回を重ねるごとに児童の工夫が見られるようになった。例えば、読みにくい熟語にふりがなをふったり、辞書を使って調べて、その熟語の意味も入力するなど。また、その工夫を見て他の児童が真似をするなど、子供達はこの熟語入力の活動を楽しんでいた。

〈場面3〉共有された熟語をプリントに書く
みんなで出し合った熟語は共有機能によって、児童全員で共有される。児童は自分が知らなかった熟語に出会う。児童はロイロノートを見ながら、プリントに漢字ドリルの熟語、自分が調べた熟語、友達に教えてもらい新しく知った熟語を書き込んでいく。プリントの裏面(写真③)には新しく知った熟語を用いて文章を書く欄があり、それを宿題とした。また、次に習う漢字の予習をする欄も設け、事前に熟語を調べる動機づけとした。


〈遠隔学習後〉
シドニーでの遠隔学習は12日間で終わり、その後は通常授業が行われることになった。しかし、遠隔授業で行った漢字学習のやり方を子供達は非常に喜び、通常授業の中でこの学習方法をグレードアップさせて行うことになった。この学習の一番難しいところは、子供達が出し合った熟語の中に小学生では理解が難しい言葉が含まれてしまうところである。遠隔学習中はそういった難しい言葉は分からないまま終わっていたが、対面授業では気軽に児童が質問したり、教師が説明したりすることができる。対面授業では熟語を書き写すときに児童が真剣に漢字に向かう姿が見られた。(写真④)ICT機器とドリルとプリント、これらのハイブリッドがこれからの学習に求められるのかもしれない。
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