高2 国語 根拠に基づいて登場人物の心情を推測しよう【実践事例】(静岡県立浜松西高等学校)

高2 国語 根拠に基づいて登場人物の心情を推測しよう【実践事例】(静岡県立浜松西高等学校)

静岡県立浜松西高等学校
林 哲也教諭
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ロイロノート・スクールを活用して、それぞれの考えや根拠を共有してグループで議論をすることで、論理的な思考が身につく授業を展開します。

夏目漱石の作品『こころ』を扱う授業で、橋本治などが述べている「同性愛説」を検討することで、根拠に基づく論理的な読み取りの練習を行いました。
まず「同性愛説」の概要を説明する資料(パワーポイントで作成)を各グループに配布し、説明します。
次に、「私」と「先生」が同性愛者という説に賛成か反対かを話し合わせ、その結果をそれぞれカードの色を指定して提出させます。そして、「同性愛」と「非同性愛」にグループを分け、これまで学習してきた小説全体の中から根拠を探しながら議論を行います。議論をした後、同性愛説に「賛成」するグループと、「反対」するグループはそれぞれ根拠をまとめて、ロイロノート・スクールで提出します。そして、それぞれのグループの根拠を全体に共有して確認し、再度グループで話し合います。
最後に、本時の振り返りをまとめて、ロイロノート・スクールで教師に提出しました。
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ロイロノート導入のメリット

パワーポイントの資料をディスプレイに映す際、座席の位置によっては見づらい生徒がいますが、ロイロノート・スクールの画面に資料を配信できるので、生徒は自分たちの手元で見ることができます。

小説の場面を抜き出して発表するという作業は、口頭発表や黒板に書き出すのでは大変な時間がかかりますが、ロイロノート・スクールを使えば効率的にできます。

ロイロノート・スクールがない場合は、各グループごとに発表するため、「まとめて見る」ということができません。しかし、ロイロノート・スクールでは回答を一覧表示できるため、全グループの意見をすぐに見ることができます。

本時の「振り返り」をロイロノート・スクールのカードに記入することで、簡単に提出ができるようになりました。


実践の目標

「同性愛」というものに偏見を持たずに接することができる。

今まで考えたことがなかった内容に対して、論理的にアプローチすることができる。

小説の中の登場人物の心情を書かれていることを根拠に、論理的に推測することができる。


実践の場面

1. 登場人物である「私」と「先生」の同性愛説の説明をする

あらかじめパワーポイントで作成した資料をロイロノート・スクールに取り込んでおき、そのカードを各グループに配布して説明する。(大型ディスプレイやプロジェクターは不要)


2. 同性愛者説に賛成と反対のグループに分かれて議論をする

「私」と「先生」が同性愛者という説に賛成か反対かを話し合わせ、その結果をそれぞれカードの色を指定して提出させる。そして、「同性愛」と「非同性愛」にグループを分け、これまで学習してきた小説全体の中から根拠を探しながら議論を行う。


3. 同性愛者だとする根拠を提出する

議論をした後、「私」と「先生」が同性愛者だという説に「賛成」するグループは根拠をまとめて、ロイロノート・スクールで回答を提出する。


4. 同性愛者ではないという根拠を提出する

「私」と「先生」が同性愛者だという説に「反対」するグループも、その根拠をまとめて、ロイロノート・スクールで回答を提出する。


5. 結果を共有し、グループ討論を行う

「私」と「先生」が同性愛者だという説に「賛成」するグループと、「反対」するグループそれぞれの根拠を全体で確認し、再度グループで話し合う。


6. 本時の振り返りをまとめ、提出する

最後に、本時の振り返りをまとめ、ロイロノート・スクールで提出します。

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