高3 現代社会 現代の経済社会と国民生活 第1章 現代の経済社会 マネーリテラシー~起業しよう~【実践事例】(活水高等学校活水中学校)
授業担当者 | 岩永崇史 |
ICT環境 | 1人1台タブレット /共有 情報室ノートPC併用 |
学年 / 教科 | 高校3年生 現代社会 |
単元 | 現代の経済社会と国民生活 第1章 現代の経済社会 |
〈実践の概要〉
理論のみに終始する授業ではなく、レポート課題やプロジェクト、税の作文、起業家から直接現場の声や諸課題についての対応を学ぶ。さらに、日々の授業の中で正解のない問題に対して生徒自身が真摯に向き合い、非認知スキルを鍛え、課題解決能力を高めていく。シンキングツールや提出箱を利活用し、教師と生徒、生徒同士の情報共有ができるプラットフォームを設定。1月の生徒による学びの成果発表に向けて、指導計画に沿って継続進行中であるが、充実した学びの蓄積・実績について紹介したい。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
生徒一人一人の意見を即座にキャッチできる。
授業やプロジェクト内容の記録をクラウドで共有できる。
生徒のクリエイティブ能力が存分に発揮できる。
〈実践の目標〉
非認知スキル能力を高める。
振り返り学習の共有と基礎学力の定着。
情報編集力、発信力を鍛える。
〈場面1〉毎時間の導入
毎時間の導入で、生徒の授業への思いや、週末の過ごし方、学校行事に思うこと、今日のニュースについて、を自由記述にして提出させる。その提出を無記名で回答共有し、授業の一体感をもって、展開を始める。慣れてきた生徒は、イラストを描いて自分自身の思いをアウトプットできるようになり、生徒同士のコミュニケーションを深まる。
〈場面2〉すららプロジェクトに参加
教育支援ソフト「すらら」アクティブラーニングイベントに参加し、「若者の政治参加」について事前オンラインレクチャーを受け、シンキングツールを利活用し、3人1グループで政治参加プロジェクトを進めた。特に締め切り日当日が暴風雨による休校となったが、オンラインでロイロノートを利活用して、レポートを完成させることができた。
〈場面3〉マネーリテラシー~起業しよう~
長崎市内の美容室を経営している起業家をお招きして、企業の目的、運営、企業の動機、展望などを具体的に分かち合いながら、生徒自身が世界初の起業に向けて準備を進めている。毎回の授業の感想をロイロノートで提出し、起業家とやりとりをしながら、学びを深めている。オリジナルのトレードカードゲームは大変盛り上がった。
〈場面4〉税の作文
プロット図を用い、税の作文でそれぞれに伝えたいことを可視化し、そのためのエビデンスについて、インターネット等を利用。生徒自身で税の作文を制作できた。「消費税と私たちの生活」「税金の大切さ」「税があるのは政治家たちのためじゃない」「国境を越えて繋がる税金」「税金を減らそう」「税のありがたさ」「納税は私たちのため」
〈場面5〉シンキングツール利活用
シンキングツールの切り替えは生徒自身の考えの分かち合いを深め、教師の見方も変わり、発想の転換が容易である。多面性や多角的に考えるきっかけづくりもスムーズであり、創造的な成果物を生み出すことにつながる。他者の考え方を自分の意見として吸収しやすい。先述した若者の政治参加プロジェクトレポートは多彩であった。
〈場面6〉感想共有
欠席した生徒であっても、授業の振り返りができる。感想が授業内に完成できなくても、週末までには完成させることを伝え、週明けの授業では各自の感想が揃っている。慣れてくると、全員が授業内にレスポンスできるようになる。その結果、突然の休校となっても、オンラインでの授業双方向が可能となった。
〈授業写真〉