高1 数学I 2次関数の式とグラフの対応について【実践事例】(鵬翔高等学校)
授業担当者 | 伊藤 毅尚 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 高校1年 / 数学Ⅰ |
単元 | 2次関数 |
〈実践の概要〉
数学Ⅰの2次関数の単元は,式とグラフの関係をしっかりと理解しておくことが重要になります。今回はロイロノートと,GeoGebraという関数のグラフを自由に作成できる無料サイトを用いて,生徒の皆さんに,2次関数の式とグラフの対応関係を少しでもなじみよく理解させたいという思いから,実践するに至りました。
式の中で,この部分の値がどう変わると,グラフがどのように変形するのか,どう移動するのか,といった疑問を,GeoGebraを用いて各々が操作をしながら気づいていく,そのような授業を展開していきたいと思います。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
各個人が自由に教材を操作できる。
自分の考えを他人に表現しやすい。
ノートへの記入時間が短縮できる。
〈実践の目標〉
2次関数の方程式における各定数の値の変化により,グラフがどのように変貌するのかを理解する。
〈場面1〉ロイロノートへログイン
ロイロノートにログインし,GeoGebraを開かせる。本日の授業の流れについて説明し,まずはGeoGebraを利用して各々自由に様々なグラフを作成してもらい,使用に慣れてもらう。
慣れてきたら,授業プリントに記載している課題に取り組ませ,気づいたことをプリントにまとめさせる。まず始めに,2次関数の式における,2次の係数の値の変化によってグラフがどう変わるかについて探求させる。
〈場面2〉y軸方向への平行移動について
2次関数の平方完成された式における,一番末尾にある値の変化により,グラフがどう変わるかについて,課題を解く形で各々のipadでGeogebraを利用して確認させ,共有させる。解答をロイロノートによって教師に提出させ,全体でも共有をはかる。特にその値の符号とグラフの変化(平行移動)の仕方(方向)について対応を注意して気づかせたいところである。
〈場面3〉x軸方向への平行移動について
2次関数の平方完成された式における,( )内のxの隣の数の値の変化により,グラフがどう変わるかについて,課題を解く形で各々のipadでGeogebraを利用して確認させ,共有させる。解答をロイロノートによって教師に提出させ,全体でも共有をはかる。場面2同様にその値の符号とグラフの変化(平行移動)の仕方(方向)について対応を注意して気づかせたいところである。
〈場面4〉x軸方向,y軸方向へ平行移動するグラフについて
2次関数の平方完成された式における,( )内のxの隣の数の値と,一番末尾にある値の変化により,グラフがどう変わるかを各々のipadでGeogebraを利用して確認させ,周りの生徒同士と共有させる。解答をロイロノートによって教師に提出させ,全体でも共有をはかる。
〈場面5〉大学共通テスト出題傾向の問題に挑戦
課題を一通り終えたら,とある2次関数のグラフを,いくつかの操作を行うことにより求めたいグラフの位置へ導く問題を解く。生徒同士で協力して解いてよいということにし,これまで学んだ知識を活用させる。状況に応じてヒントカードを各生徒のipadに送信する。解答をロイロノートによって教師に提出させ,全体でも共有をはかる。