高1 英語 家庭学習を組み込みながら長文読解【実践事例】(名古屋市立緑高等学校)
授業担当者 | 田代悠子 |
ICT環境 | 1人1台タブレット |
学年 / 教科 | 高校1年 / コミュニケーション英語Ⅰ |
単元 | Lesson 6 |
〈実践の概要〉
1人1台ずつiPadを配付し、はじめに本文に出てくる重要語句を、Quizletを使って学習した。その後、4人1組となり、教科書の本文(物語)を通して読んで、大まかに要約した。1人1パートずつ担当し、ロイロノートのカードに和訳を作ってくることを週末の宿題にした。iPadを持ち帰り、日曜日の夜8時締め切りで、提出箱に提出してもらった。提出されたカードは教員が赤ペンで直して返信した。週明けの授業では、同じパートを担当した生徒同士で集まり、それぞれの和訳を比較するなどして理解を深めた。
〈ロイロノート・スクール導入の効果・メリット〉
提出を週末に設定することで、確実に家庭学習を促すことができる。
データで提出することで、紙媒体で起こりがちな紛失を防ぐことができる。
ロイロノートのカードに書くという作業が新鮮なので、楽しんで取り組むことができる。
〈実践の目標〉
長文読解(大意把握から精読まで)
家庭学習(個人差が出やすい作業は家庭で行う)
協働学習(1人1パートを担当し、4人で全編を網羅する)
〈場面1〉Quizletで重要語句の学習
教員用タブレットからロイロノートの画面共有機能を使って、Quizletで作った重要語句リストを見せる。順番に音声と意味を確認し、リンクを生徒に送信する。しばらく時間をとって、重要語句を自主学習してもらう。Quizletには単語クイズゲームやフラッシュカードなどの自主学習機能があるので、それぞれが起動して学習する。
〈場面2〉本文を通して読み、大まかな内容を把握
画面共有機能で本文を貼ったカードを見せながら、教員が音読をして本文を通し読みする。生徒は4人1組で1人1パートずつ担当して大まかな要約をする。グループ内で話し合った後、全体に発表し、物語の起承転結(大枠)を共有する。
〈場面3〉宿題の提示・精読して本文の和訳を作成
ここで本文をさらに細かくだいたい1パラグラフずつくらいに分けて(8パート)、生徒にランダムに振り分ける。ロイロで宿題を提示する。振り分けられたパートを精読し、自然な日本語に訳したものをカードに書いて(あるいは写真に撮って)、指定された提出箱に提出(締め切りは週末日曜日の午後8時)
〈場面4〉各自がiPadを持ち帰り、宿題に取り組む
生徒は自宅等で持ち帰ったiPadを使って各自ロイロノートにログインし、宿題に取り組む。締め切りまでに40人中35名の提出を確認した。のちのアンケートで、宿題にかかった時間はほとんどの生徒が1時間以内と答えている。
〈場面5〉提出された和訳を添削して返信
教員は週明けの授業前に1時間程度で提出された35名分の宿題を添削し、返信した。解答からは、生徒一人一人の癖や、共通して間違えやすいポイントなどが発見できた。普段の授業ではなかなか一人一人添削する時間が取れないが、ロイロノートを通してデータで集めることで作業がしやすく、今後の授業で注意すべき点が明らかになった。
〈場面6〉担当したパートごとに集まって比較・検討
生徒は担当した8パートに分かれ(1班5人くらい)、添削された和訳を比較しながら検討する。ロイロの画面共有機能を使って素晴らしかった解答などを紹介し、また間違いが多かった箇所について全体に説明する。この後、本文の内容に関する英問英答を通して再度内容の確認をして読解の授業を締めくくる。