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ノンボイスとは?メリットや注意点、電話対応を併用した効果的な運用方法も解説

この記事でわかること
  • ノンボイスの意味
  • ノンボイス化のメリットとデメリット
  • ノンボイス化を効果的に進めるポイント
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カスタマーサポートの新たな潮流として「ノンボイス」が注目を集めています。ノンボイスとは、従来の電話対応に代わる、メール、チャット、SNSといったテキストベースのコミュニケーション手段です。

本記事では、ノンボイスの基本的な意味や具体的な種類、企業と顧客双方にもたらすメリット・デメリット、実際の活用方法までを詳しく解説しています。

導入時の注意点や成功させるためのポイントもまとめているので、自社のビジネスに活用するヒントを見つけてください。

目次

ノンボイスの意味と定義

「ノンボイス(non-voice)」とは、企業の顧客対応における電話を介さないコミュニケーション手段です。文字通り「声を使わない」という英語に由来し、音声通話を使用しない対応方法を指します。

従来のカスタマーサポートは、コールセンターでの電話対応が主流でしたが、デジタル技術の進化とともに、メール、チャット、SNSなど、音声に頼らないコミュニケーション手段が台頭してきました。

スマートフォンの普及により、こうしたテキストベースの対応は顧客にとっても自然な選択肢となり、今や企業の顧客サポートに欠かせないものとなっています。

ノンボイスチャネルの種類

顧客対応のデジタル化に伴い、企業のコンタクトセンターではさまざまなノンボイスチャネルが活用されています。それぞれのチャネル(顧客とのコミュニケーション手段)には独自の特徴があり、企業は顧客のニーズや問い合わせの内容に応じて、最適な手段を選択する必要があります。

代表的なチャネルの特徴を確認していきましょう。

Eメール

Eメールは、問い合わせ内容を詳細に記述できるため、複雑な質問や回答にも対応しやすいという特徴があります。画像・文書などの添付ファイルを送る必要がある場合に特に有効です。

また、やり取りの記録が自動的に残るため、後から内容を確認しやすいというメリットもあります。返信の自動振り分けや定型文の活用により、効率的な対応が可能です。

一方で、リアルタイムの返信が難しいため、緊急性の高い問い合わせには適さない場合があります。顧客の感情やニュアンスを把握しにくい点にも注意が必要です。

問い合わせフォーム

問い合わせフォームは、Webサイト上に設置されたフォームから問い合わせを受け付ける方法です。入力項目を設定することで必要な情報を漏れなく収集でき、問い合わせ内容の分類や優先順位付けがしやすくなります

一方で、フォームの設計が不適切な場合、顧客の離脱を招く可能性があるため、使いやすさへの配慮が重要です。

▼問い合わせフォームについては以下のコラムで解説していますので、併せてご一読ください。

有人チャット

有人チャットは、Webサイトやアプリ上でリアルタイムにテキストメッセージをやり取りするコミュニケーション手段です。オペレーターが直接対応することで、複雑な問い合わせや状況に応じた柔軟な対応が可能です。

主な特徴として、即時性の高いコミュニケーション、文脈を理解した的確な回答、感情に配慮した丁寧な対応などが挙げられます。

ただし、オペレーターの人数や営業時間に制約があるため、待ち時間が発生する可能性や24時間対応が難しいという課題もあります。そのため、最近では人による対応を必要としないチャットボットを導入する企業も増えています。

▼チャットボットの詳細については、以下のコラムをご参照ください。

SMS(ショートメッセージ)

SMSは、顧客の携帯電話番号宛てに短いテキストメッセージを送信するサービスです。開封率が高いという特徴があり、予約確認や配送通知、緊急連絡など、顧客に確実に届けたい情報を伝達する手段として有効です。簡単な確認事項の返信にも活用できます。

ただし、文字数制限や通信費用の観点から、詳細な情報提供には適していません。また、頻繁に送るとスパムと認識されるリスクがあるほか、セキュリティ面での配慮も必要です。

SNS

Facebook、X(旧Twitter)、LINEなどのSNSのメッセージ機能を利用した顧客対応も増えています。顧客にとって身近なツールであるため、気軽に問い合わせしやすいというメリットがあります。

プラットフォームごとの特徴を活かした対応が可能で、例えばLINEでは既読確認機能や豊富なスタンプによる感情表現、Facebookでは画像や動画の共有、Xではパブリックな対話による情報発信効果が期待できます。

一方で、プラットフォームごとの運用ルールの策定や、複数チャネルの管理が必要となるため、運用体制の整備が重要です。また、セキュリティ面での配慮から、個人情報を含む詳細な対応は避け、必要に応じて他のチャネルへ誘導することが推奨されます。

ノンボイス化が進む背景

チャットしている女性と男性のイラスト従来の電話対応中心のサポート体制から、なぜ多くの企業がノンボイス化へ軸足を移そうとしているのでしょうか。その背景には、顧客のコミュニケーションスタイルの変化や企業の人材不足への対応といった要因が存在します。

デジタル化によるコミュニケーションスタイルの変化

スマートフォンやタブレットの普及により、人々のコミュニケーション手段は大きく変化しました。特に若い世代では、電話よりもメールやチャットなどテキストベースのコミュニケーションを好む傾向が強くなっています。

また、インターネットで簡単に情報収集できるようになったことで、わざわざ電話で問い合わせなくても自分で解決できるケースも増えています。

このような顧客側の変化が、ノンボイス化を後押しする大きな要因となっています。

人材不足への対応

コールセンター業界では、離職率の高さが長年の課題となっています。理由の一つに、不規則なシフトやクレーム対応による精神的負担が挙げられます。

音声通話を介さないノンボイス対応は、クレーム対応時の精神的ストレスを軽減し、時間的なプレッシャーも緩和できます。働きやすい環境の実現により従業員の定着率が向上するため、人材不足の解消を目指してノンボイス化を進める企業が増えています。

▼コールセンターの離職率が高い理由については、以下のコラムでも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

リモートワークの普及

新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及したことも、ノンボイス化を加速させています。リモートワークでは、従業員が自宅などオフィス以外の場所から顧客対応を行う必要があり、電話対応よりもメールやチャットといったノンボイスチャネルが適しているためです。

従業員は柔軟に時間を管理しやすくなり、複数の顧客対応を同時に行うことが可能です。リモート環境でも効率的に顧客サポートを提供できるようになり、ノンボイス化が進展しました。

ノンボイス化のメリット

ノンボイス化には、顧客、企業にとって多くのメリットがあります。以下では、顧客視点、企業視点、従業員視点、さらに多様性の観点からそれぞれのメリットを具体的に説明します。

顧客視点でのメリット

ノンボイス化は、顧客にとって利便性の向上につながります。

電話対応と異なり、24時間365日、自分の都合に合わせて問い合わせが可能なため、仕事や家庭の事情で日中に電話連絡が難しい人でも利用できます。オペレーターの応答を待つ必要がなくなるため、待ち時間によるストレスもありません

また、問い合わせ内容を事前に整理でき、状況をより正確に伝えられる点も大きなメリットです。

企業視点でのメリット

企業にとってのメリットは、コスト削減業務効率化顧客体験(CX)の向上が挙げられます。

ノンボイス化により電話対応の件数を減らすことで、コンタクトセンターの人件費や設備費などのコスト削減が可能です。メールやチャットなどは同時に対応できるため、オペレーター1人あたりの対応件数を増やし、業務効率を向上させることができます。

また、顧客が好むチャネルで、スムーズかつ迅速にサポートを提供することで、顧客満足度を高め、ロイヤリティの向上も期待できます。

従業員視点でのメリット

ノンボイス化は、従業員の働き方に大きな変化をもたらします。チャットやEメールなどのノンボイスチャネルを利用することで、複数の顧客対応を同時に進められ、業務効率が向上します。

心理的な負担が軽減される点も大きなメリットです。電話対応に伴う「すぐに返答しなければならない」というプレッシャーから解放されるだけでなく、声のトーンや感情をコントロールする必要もなくなります。

近年問題視されているカスハラ(カスタマーハラスメント)の防止につながり、メンタルヘルスの維持も期待できるでしょう。

多様性の観点からのメリット

ノンボイス化は、多様性の観点からもさまざまな利点があります。

例えば、電話に代わる手段を提供することで、聴覚に障害のある方でも気軽に問い合わせができるようになります。また、文字でのやり取りは翻訳ツールとの相性が良く、異なる言語を話す顧客ともスムーズにコミュニケーションを取れるため、電話では難しかった対応が可能になります。

人と直接話すことに苦手意識がある方や、不安を感じやすい方でも安心して問い合わせやサポートを利用できる点も重要です。加えて、声質による無意識の先入観が排除されることで、性別などに左右されない公平なサービスの提供にもつながるでしょう。

ノンボイス化のデメリットと注意点

多くのメリットがある一方で、ノンボイス化にはいくつかのデメリットや注意点も存在します。これらの課題を適切に理解し、対策を講じることが重要です。

顧客視点でのデメリット

テキストベースのコミュニケーションでは、声のトーンや表情といった言語以外の情報が失われるため、意思疎通にさまざまな障壁が生じる可能性があります。

  • 感情やニュアンスが伝わりにくい:電話と異なり、声のトーンや表情で感情を表現できないため、誤解が生じたり、相手に意図が伝わらなかったりする可能性があります。特に、クレーム対応などの感情的な問題解決を必要とする場合に注意が必要です。
  • デジタル・ディバイド:高齢者やデジタル機器の操作に不慣れな顧客にとっては、ノンボイスチャネルの利用が難しいこともあります。

企業視点でのデメリット

ノンボイスチャネルは万能ではないため、対応できる範囲を適切に把握する必要があります。

  • すべての問い合わせに対応できるわけではない:複雑な内容や、顧客の感情に寄り添った対応が必要な場合は、電話対応の方が適切な場合があります。ノンボイス化を進める場合でも、電話対応を完全に廃止するのではなく、必要に応じて電話対応に切り替えられる仕組みを構築することが重要です。
  • 顧客理解の難しさ:テキストベースのコミュニケーションでは、顧客の感情や状況を深く理解することが難しいこともあります。顧客の声を分析し、ニーズを的確に把握するための工夫が必要です。

ノンボイス化を成功させるためのポイント

ヘッドセットと電話をデスクの上に置いてPC作業をする人ノンボイス化を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ここでは、適切なチャネルの使い分けや顧客の特性に応じた運用方法、従業員のスキルアップ、仕組みの整備について解説します。

電話対応を組み合わせる

効率的なカスタマーサポートを実現するには、ノンボイスと電話対応の適切な使い分けが重要です。

例えば、製品トラブルの初期段階における切り分けや簡単な問い合わせはチャットで対応し、詳細な説明が必要な場合や感情的なクレームの場合は電話対応に切り替えるといった基準を設けます。

具体的には、チャットでの往復が5回を超えたときや、顧客の言葉に強い感情が表れているときは、スムーズに電話対応への移行を提案します。このようなハイブリッド型の対応により、各チャネルの長所を活かしながら、顧客満足度の向上と業務効率化の両立が可能となります。

顧客の特性に合わせたチャネルを用意する

顧客の属性や利用状況を分析し、最適なチャネルを提供する必要があります。例えば、高齢者が多い場合は電話対応を継続したり、操作が簡単なチャネルを用意したりするなどの配慮が必要です。

また、簡単な質問はチャットボットやFAQで自己解決を促し、複雑な問題は有人チャットや電話に切り替えるなど、問い合わせ内容に応じて適切なチャネルを設計します。

さらに、オムニチャネル化を進め、顧客がどのチャネルから問い合わせても、一貫性のあるスムーズな顧客体験を提供できるようにすることが重要です。

テキストによるコミュニケーション力を向上させる

ノンボイスチャネルを利用する顧客の満足度を高めるためには、テキストによるコミュニケーションスキルを向上させることが不可欠です。

例えば、具体的な文章作成のコツ、適切な敬語表現、顧客の感情に配慮した言い回しなど、実践的なスキルを習得するための研修を定期的に実施します。メールやチャット、SNSなど、チャネルごとのトンマナを理解することも大切です。

また、よくある問い合わせのテンプレートや、状況別の対応例、使用可能な表現のガイドラインを整備し、チーム全体で活用できる仕組みを作ることも有効です。

効果を測定し継続的に改善する

ノンボイス対応の効果を最大化するには、定期的な効果測定と改善活動が欠かせません。具体的な指標として、顧客満足度、問題解決率、対応時間などを設定し、月次でモニタリングを行います。

特に、顧客アンケートでは「説明の分かりやすさ」「解決までのスピード」「また利用したいか」といった項目を確認し、具体的な改善ポイントを抽出します。

さらに、テキストログを分析することで顧客の感情変化や対応の質を把握し、研修内容やガイドラインの改善に活かします。PDCAサイクルを回すことで、継続的なサービス品質の向上を実現します。

FAQなどの「セルフサービスモデル」も必要不可欠

ノンボイス化を効果的に進めるには、FAQやチャットボットなどのセルフサービスモデルを充実させることも重要です。顧客が自己解決できる環境を提供することで、問い合わせ数の削減が可能となります。

例えば、営業時間や商品情報といった単純な問い合わせにはセルフサービスモデルで対応し、複雑な内容は有人対応へ引き継ぐことで、効率的なリソース配分を実現できます。

▼セルフサービスモデルについては、以下のコラムで詳しく解説していますので併せてご覧ください。

Helpfeelを活用して、“見つかる”FAQに

ノンボイス化の効果を高めるためには、顧客が抱える疑問を解決できる、検索性の高いFAQサイトの構築が重要です。しかし、いくらFAQを作成しても、ユーザーが目的のページにたどり着けなければ意味はありません。

検索型FAQシステムのHelpfeelは、独自の特許技術により「どんな表現で検索してもすぐに見つかる」を実現します。「FAQはあるけれど問い合わせが減らない」という方はぜひ一度サービス資料をご覧ください。

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