2013年11月にサービスの提供を開始し、2020年6月末時点でアカウント数が50万を超えた利用店舗数No.1のPOSレジアプリ「Airレジ」。
利用するお客さまがよりスムーズに問題を解決するための手段として、2020年の6月からFAQシステム「Helpfeel」を導入しました。今回は、Helpfeelを導入した経緯やその効果について、株式会社リクルートのご担当者さまにお話を聞きました。ユーザー数の拡大に備えてサポート体制を強化。見えてきた既存FAQシステムの課題
──はじめに、Airレジのカスタマーサポートについて全体像を教えてください。
「Airレジをご利用いただいている、お店を営むみなさまをサポートするために問い合わせ窓口を設け、電話やメール、チャットで対応しています。ヘルプデスクでは、スーパーバイザー、リーダー、オペレーターという体制のもと、日々運用をおこなっています」
──以前からFAQシステム は活用していたのでしょうか?
「はい。Airレジ FAQページでは、他社のサイト内検索システムを使っていました。しかし、サポート業務の効率化を考えるなかで、FAQシステムサイト内検索システムを見直そうという声があがり始めました。
2019年の10月から消費税の軽減税率制度が実施されたことに伴い、レジの切り替えニーズも高まっていたため、カスタマーサポートもそれに対応する必要があったのです。
他社のシステムは検索性能に課題がありました。お客様がキーワードで検索しても希望のページがなかなかヒットせず、日々同じような問い合わせがヘルプデスクに入ってくるという状況でした。また、「レジ」などのよく使うキーワードで検索した場合、本文中にキーワードが含まれる全てのページが検索対象となるため、検索結果として膨大なコンテンツが表示されてしまいます。この場合もやはり、お客様は自分が求める答えにたどり着くことができませんでした」
──当初から既存FAQの性能に不満を抱いていたわけではなく、ユーザーのニーズを捉えて対応しようとしたところ、課題が見えてきたのですね。
「そうですね。お店で働くみなさまは、来店客の会計中に問題が発生した場合、急いで解決しなければいけないこともあります。だからこそカスタマーサポートの対応力が非常に重要になりますが、かといってAirレジのアカウント数が増えるたびにヘルプデスクのスタッフを増やしていくことはとても非効率です。
アカウント数が増えてもヘルプデスクの規模を変えずに対応できるよう、お客様が問題をご自身で解決できるFAQシステムにすることとが優先事項でした」
検索性能の改善により検索結果のクリック率が向上し、問い合わせ率が低下。Helpfeelの導入効果
FAQシステムの見直しを考えるなかで、どのようにHelpfeelの存在を知ったのでしょうか?
「同僚からの紹介でHelpfeelの存在を知り、他社製品とは違ったアルゴリズムの検索性能に興味をもって問い合わせをしました。検討した結果、既存のFAQシステムをまるごとHelpfeelに移行するのではなく、サイト内検索システムとしてHelpfeelを活用し、コンテンツはそのまま既存のシステムを利用することにしました」
──コンテンツは変えずに検索性能のみをHelpfeelで改善しようと考えたのですね。導入はどのようなスケジュール感で進みましたか?
「今年(2020年)の1月からHelpfeelでの構築を始め、2月からはテスト利用を開始しました。そして、6月から本格導入をスタートしました」
──テスト利用の期間ではどのようなことをされたのでしょうか?
「Helpfeelの担当者さんに検索ワードやデザインなどの細かなチューニングをしてもらいました。こちらが手を動かすことはあまりなく、担当者さんが検索ワードを分析してユーザー視点でチューニングをしてくれました。
導入期間はこちらの開発側でもある程度リソースを割くことを想定していましたが、実際はほとんどHelpfeelさんにお任せできました。そういった意味で、Helpfeelの導入ハードルはかなり低いと思います。
また、テスト利用の期間中はチューニングと並行して検索利用率などを分析し、既存のシステムの検索機能と比較しながら本格導入の価値があるかを検討して最終的なジャッジをしました」
──検討の結果、導入効果が見込めるという判断に至ったということですね。
「そうですね。カスタマーサポートを効率化するためにサイト内検索システムの改善以外の施策も並行して行っていたので、Helpfeel単体でどの程度効果があったのか正確にはわかりませんが、お客様がFAQで検索結果をクリックする率は確実に上がりました。
クリック率とは反比例して、検索結果を表示したお客様がヘルプデスクに問い合わせをしてくる率は以前より下がりました。これらの結果から、以前よりもお客様が欲しい情報にたどり着けるようになったといえると思います」
──6月の正式導入以降もHelpfeelによる効果は得られていますか?
「やはりHelpfeel単体での効果というと明確な数値は出せませんが、アカウント数が増えているにも関わらず、問い合わせの数は減っています。私たちが理想としていた、『アカウント数が増えてもヘルプデスクの規模を変えずに対応できるカスタマーサポート』を実現できたと感じています」
導入後のチューニングにもフレキシブルに対応。定期的な検索結果のレポーティングによりVOC分析を実現
──Helpfeelを導入した後のサポートはいかがでしょうか?
「月に一回Helpfeelのご担当者さんと打ち合わせを行い、お客様がどんなキーワードで検索し、どんなFAQページを見ているのか、詳細なレポートをいただいています。分析結果からユーザーニーズのトレンドを捉えてチューニングしていけるのはとてもいいです」
──最近ではどのようなチューニングをされましたか?
「検索窓の下に表示される『よく使われるキーワード』は分析結果に合わせてご担当者さんから提案いただき、適宜見直しています。あとはデザインやUIの改善要望にも細かく対応していただけて、それも助かっています。何かあればSlackの専用チャンネルで気軽に質問できます。
Helpfeelの検索性能とフレキシブルなサポート体制は、問い合わせ対応の効率化だけでなく、VOCを活用したカスタマーサポートの改善に寄与するものだと思います」
──ありがとうございます。これからもカスタマーサポートのさらなる向上に向けて、Helpfeelをご活用ください。