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ココナラのロゴを背景に立つインタビューイーのお二人

問い合わせ数15%低減を実現。対応品質を上げ、CS部門を「プロフィットセンター」へ

株式会社ココナラ

業界:Webサービス・デジタルコンテンツ

使用用途:顧客向けFAQ

課題:問い合わせを削減したい顧客満足度を向上させたい

記事の要約

【導入の決め手】
・意図予測検索により、あいまいなフレーズでも目当てのFAQページを検索可能
サポートが充実しており、手間を費やすことなくシステムを導入できる

 【導入効果】
・継続的な運用改善を通じて、問い合わせ数が約15%削減
・導入後、カスタマーサポート(CS)の作業工数が約1人月分削減
CS担当者の負担削減により、その他の問い合わせへ対応の質が向上
ユーザーの自己解決率が向上し、比例して顧客満足度も徐々に上がってきている

【今後の展望】
問い合わせフォームAI機能の活用促進により、さらなる自己解決の促進を狙う
・問い合わせ対応の質向上を通じて、CS部門を「プロフィットセンター」に変化させたい

会員登録数500万人超、日本最大級のスキルマーケット「ココナラ」などの事業を展開している株式会社ココナラ。スキルマーケットという新規性の高いサービスを扱うなかで、利用方法の解説やユーザーの疑問解消を図るカスタマーサポートは重要な役割を果たしています。

しかし、コロナ禍以降の会員数の急増に伴い、ユーザーからの問い合わせ数は年間10%以上のペースで増加し、カスタマーサポートの負担が増大していました。そこで導入されたのがHelpfeelです。

同社はHelpfeelによってFAQページの検索性を向上させ、ユーザーの自己解決を促すことで問い合わせ数の約15%減を達成。さらに、カスタマーサポートの作業工数は1人月分削減され、ユーザーの顧客満足度向上も実現しています。

同社がHelpfeelを導入した背景や活用方法、導入効果などについて、マーケットプレイス事業本部カスタマーサポート部 部長の駒井 翔一様、同部の細谷 衣久乃様に伺いました。

さらなるサービスの拡大を見越し、カスタマーサポートの体制強化が急務に

インタビューに答える駒井様

マーケットプレイス事業本部 カスタマーサポート部 部長 駒井 翔一 様


── はじめに、お二人が所属するカスタマーサポート部について教えてください。

駒井様 カスタマーサポート部は、ユーザーからの問い合わせ対応を担う「カスタマーサポートグループ」、サイトの健全性維持のための活動を行う「トラスト&セーフティグループ」、品質管理を担う「QAチーム」の3つの組織で構成されています。

Helpfeelの運用を担当しているのはカスタマーサポートグループです。問い合わせフォームを通じて届けられるユーザーからの疑問や質問に回答するほか、ヘルプデスクツールの運用やFAQページの作成・編集などを担っています。

ココナラのように自らの知識や経験、スキルを売買できるサービスは、日本に定着してまだ日が浅いため、サービスの機能や利用方法に戸惑う方が一定数いらっしゃいます。だからこそ、サービスへの疑問やお困りごとに対応するカスタマーサポートは、ユーザーの「負」を解消し、サービスの価値向上を後押しする重要な仕事だと自負しています。

── Helpfeelの導入以前には、どのような課題があったのでしょうか。

駒井様 FAQページの検索性に課題を感じていました。当社では既存のヘルプデスクツールを使用し、問い合わせ管理や個別FAQページの作成・編集などを行っていました。その機能や操作性にはおおむね満足していたのですが、唯一ネックだったのがFAQの検索性でした。

ココナラでは公式サイトにFAQページと問い合わせフォームを設け、ユーザーからの疑問や質問に対応しています。FAQページには検索窓があり、キーワードを入力することでFAQの個別ページが表示され、遷移できる仕様です。

この個別ページによって疑問の自己解決を期待していたのですが、検索機能が十分ではなかったため、ここに自己解決率向上のチャンスがあると思っていました。

ノートパソコンを前に語る細谷様

マーケットプレイス事業本部 カスタマーサポート部 細谷 衣久乃 様


細谷様 具体的には「検索機能があいまいなキーワードや表記の揺れに対応していないこと」が問題でした。ユーザーはココナラの機能やカテゴリの名称をすべて正確に覚えているわけではありません。例えば、購入者と出品者とがやり取りをする取引ページを「トークルーム」と言いますが、その名称がわからないとトークルームに関するFAQページにはなかなか辿り着けないのです。

実際にユーザーが「トークルーム」に類似するキーワードでFAQページを検索していることは、既存のヘルプデスクツールの分析機能で把握していました。そのため、それらの類似するキーワードに関するFAQページを増やすことも考えましたが、現実的ではなく断念しました。

また「似たタイトルのFAQページがいくつも表示されてしまう」ことも課題でした。ココナラのユーザーは購入者と出品者に大別されますが、仮に「キャンセル方法」と検索したとき、求める答えはその立場によって異なります。しかし実際に検索すると、キャンセル方法に関するすべてのFAQページが表示される状態でした。

自分に関係のない情報が大量に表示されれば、ユーザーは不快に感じ、サービスへの不信にも繋がりかねません。顧客満足度を向上させるためにも、検索機能の改善を行いたいと思っていました。

── 検索機能に関する課題により、具体的にどのくらいの負担が生じていましたか。

駒井様 月間数千件以上の問い合わせのうち、半数程度はFAQページでユーザーが自己解決できるような内容でした。

ココナラはコロナ禍以降に会員数を急速に増やし、それに伴って問い合わせ数も年間10%以上の割合で右肩上がりに増加していました。この状況を受け、数年前からカスタマーサポートグループの体制を強化していましたが、サービスの成長速度を考慮すれば、リソースがいずれ不足するのは目に見えています。まだ体制に余裕があるうちに、対策を打つ必要がありました。

「意図予測検索」に期待を寄せ、Helpfeelを導入。充実したサポートが導入効果を右肩上がりに引き上げた

真剣な眼差しで語る駒井様


── Helpfeelを知ったきっかけを教えてください。


駒井様 Helpfeelを知ったのは、とあるピッチイベントでした。Helpfeelの登壇を当社の経営層の一人が拝見して、後日その者から「うちの課題にぴったりの製品があるよ」とプロダクトを紹介されたのです。

Helpfeelを見て感じたのは「これは活用できるかもしれない」という期待感でした。
特に魅力的だったのが「意図予測検索です。ユーザーが入力したキーワードの意図を予測し、適切な質問文に自動変換して検索することができます。この機能を活用すれば、あいまいなキーワードでも目当てのFAQページを検索できるため、自己解決率の向上が期待できると思いました。

── Helpfeel導入時、サポート内容で印象的だったことを教えていただけます。

細谷様 私が特に印象に残っているのは、Helpfeelのサポートの手厚さです。私たちはカスタマーサポートの専従チームのため、ITシステムにはそれほど強くありません。また、問い合わせ対応に多くのリソースを割いていたので、システムの構築や運用に時間を費やすのも避けたいところでした。

その点Helpfeelは、質問文の作成や問い合わせフォームへの繋ぎ込みなど細かな部分までサポートしてくれたので、ほとんど手間を要することなく利用を開始できました。

── 現在、Helpfeelをどのように活用していますか。

ココナラのFAQサイトのUI

ココナラのFAQページ


駒井様 既存のヘルプデスクツールが定着していたため、FAQページや問い合わせフォームのページに設置した「ヘルプ検索」に、Helpfeelの検索機能を繋ぎ込む形で導入しました。これによって
あいまい検索のヒット率が向上し、個別FAQページへの流入が増加しました。

細谷様 「似たタイトルのFAQページがいくつも表示されてしまう」という課題も、Helpfeelの導入で大幅に解消されています。これに大きく貢献してくれたのが、Helpfeelのカスタマーサクセスによる伴走型の改善活動です。2か月に1回の定例会を通じて、運用改善のアイデアを数多く提案し、その効果検証までを対応してくれました。事実、定例会での提案をきっかけに実施された改善作業は200以上にのぼります。

最近では、カスタマーサクセスからの提案で、FAQページの検索窓の直下に「購入者・発注者」「出品者・受注者」というタブを表示するようにしました。このタブをクリックすることで、自分に関係のないFAQページが大量に表示されることを防げるようになっています。こうした運用改善のサポートがHelpfeelの導入効果を着実に引き上げていると感じます。

問い合わせ数が約15%削減。作業工数も1人月分減少し、カスタマーサポートの質が向上

笑顔でインタビューに答える細谷様


── Helpfeelの導入後の効果を教えてください。


細谷様 2023年8月末に導入したのですが、当初から問い合わせ数が約15%削減されました。月間数千件以上のうちの15%ですから、インパクトの大きさが推し量れると思います。問い合わせ数の削減に伴ってカスタマーサポート担当者1人月分の作業工数を削減できました。
問い合わせ件数15%削減、カスタマーサポート担当者1インヴンの作業工数が削減こうした変化は、私自身の働き方にも影響を与えています。私は元々カスタマーサポートの改善活動が主な業務だったのですが、問い合わせ対応の増加に伴って、改善活動に時間を割けなくなっていました。しかしHelpfeelの導入によって業務負荷が減り、現在は改善活動に専念できています。

駒井様 カスタマーサポートの業務負担軽減は、問い合わせ対応の質向上にも繋がります。自己解決率の向上は確かに必要ですが、なかには、私たちがユーザーに向き合って、丁寧に解決するべき問い合わせもあります。一つひとつの問い合わせ対応の品質を高めるためにも、カスタマーサポートの効率化は重要なのです。

また、定性的な成果も見え始めています。私たちは問い合わせフォームを利用したユーザーに後日アンケートを送り、顧客満足度を調査しているのですが、Helpfeelの導入以降その満足度が徐々に高まっているのです。カスタマーサポートグループが最も重視しているKPIは顧客満足度ですから、この変化は著しい成果だと言えます。

さらに先日、社内イベントで細谷が表彰されました。Helpfeelの活用を含む問い合わせ対応の改善活動が高く評価されての受賞です。Helpfeelの導入効果や有用性は、ココナラの組織にも大きな影響を与えています。

「問い合わせフォームAI」を追加導入。Helpfeelを活用し、カスタマーサポートを価値創出型の組織に変革したい

ノートパソコンを前にして取材に答える駒井様と細谷様

── 最後に、Helpfeelの活用について今後の展望をお聞かせください。

細谷様 2024年10月より、生成AIによって意図予測検索の精度を上げる「問い合わせフォームAI」を追加導入しました。まだ導入して日が浅いのですが、より一層スムーズな自己解決につながるものと期待しています。

ココナラが導入した問い合わせフォームAIのUI

問い合わせフォームに入力された内容を読み取り、関連するFAQを自動表示


今後、当社ではサービスをさらにアップデートし、新しい機能も継続的に追加していく方針です。それに伴って、ユーザーの疑問やお困りごとも増えていくと予想されます。これからもHelpfeelをさらに活用しながら、より効率的で質の高いカスタマーサポート体制を築いていきたいです。

駒井様 そのなかで私は、カスタマーサポートグループの組織自体を変革したいと思っています。一般的に、カスタマーサポートは「コストセンター」と見られがちです。しかし活動の方針や戦略によっては、主体的に価値を創出する「プロフィットセンター」にもなり得ると考えています。

何らかの問い合わせをくださるユーザーは、サービスを利用するモチベーションが高いとも捉えられます。そうした方々の困りごとを解決すれば、ユーザーの満足度はさらに高まり、より継続的にサービスを利用してくださるはずです。つまりカスタマーサポートは、サービスの価値向上に直接的に貢献できる部門になる可能性を秘めているのです。

それを実現するためには、使いやすいFAQや問い合わせの仕組みが必要不可欠です。引き続きHelpfeelを活用しながら、さまざまな改善活動を行っていきたいと思います。


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